GREEN TEA TIME
イギリス万国樹木博覧会


ヨーロッパグリ
(栗)

Sweet Chestnut(Castanea sativa)

ブリテン島を征服したローマ人が持ってきたと言われるヨーロッパグリ。
その後野性化し、イギリスではcoppicing(萌芽更新)されてきた代表的な木です。

萌芽更新とは、木を根元で切って若い枝をたくさん生やさせ、
10年前後のサイクルで刈り取って、木炭や垣根、家具などを作る、
古くからの森林利用法です(日本にも全く同じ習慣があります)。
フランスのブルターニュ地方では、農地の境界に、
萌芽更新されたヨーロッパグリの木が並んでいる光景が見られます。

写真はイギリスのGloucestershireにある、樹齢1000年といわれるヨーロッパグリの古木です。
(実際は800年前後らしいです...)
マグナカルタの編纂を志す貴族たちが、この木の下で事前ミーティングを開いたという、
いわれのある木です。巨木・古木を前にすると、人間の小ささにしみじみしてしまいます。

(北アフリカ、南西アジア、およびヨーロッパ原産)

日本のクリは学名Castanea crenata
辻井達一氏によると「古事記」にも登場するほど日本人との関わりは長いそうです。



(99/08)

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