葉っぱに卵を産んだり樹皮の中に住んだりしてこの木に依存して生活する昆虫は
ヨーロッパナラにはどういうわけか、雷が落ちやすいそうで、
また、ヤドリギはヨーロッパナラにはあまり寄生しないため、
ヨーロッパの原始信仰では、ヨーロッパナラは勇気・強さの象徴で、
イギリスでもっとも代表的な木といえば、ヨーロッパナラ。
その堂々たる風格によって、古くから「森の王」と呼ばれてきました。
ナショナル・トラストや、ナショナル・トレイル(メジャーな自然遊歩道)のロゴマークに
葉やドングリのマークが使われるほど、一般に親しまれている木です。
300種とも500種ともいわれています。
ごつごつした枝振りで一見いかめしく見える王様ですが、
ちいさな森の住民たちにとって、頼れる存在なんですね。
そのため古代ギリシャではたいへん崇められ、
雷として表現されるゼウス神のご神託を人々に伝える木とされていました。
たまに寄生するとたいへん珍重され、ヨーロッパの原始信仰の僧侶たちは
様々な祭礼に使ったそうです。
宇宙の四元素「火・水・空気・土」のうち、土のエレメントを表します。
樹齢は少なくとも350年以上といわれており、ポラーディング(高い位地で幹を切る萌芽更新)された後に 放置されたため、ほぼ同じ高さの場所から太い大枝が何本も育っています。
樹齢はAD17世紀まで遡れるということで、林のなかで最も樹齢の高い木だそうです。やはり高い位置での萌芽更新がされています。
ドルイドとはキリスト教伝来以前のヨーロッパで信仰されていた原始信仰の僧侶で、
彼らが最も神聖視した木がヨーロッパナラでした。
次の画像は、ロンドン郊外にある林でみつけた、「ドルイド・オーク」と呼ばれるヨーロッパナラの老樹です。
(first on site: 99/08, updated: 00/04)
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