GREEN TEA TIME
イギリス万国樹木博覧会


ヨーロッパヤマナラシ
(山鳴らし)
Aspen(Populus tremula)

ヨーロッパヤマナラシ(別名「アスペン」)は、日本の兄弟、ヤマナラシ と同様、賑やかな木です。
小さなウチワのような丸々しい葉っぱが長い葉柄によって枝から垂れ下がっているので、
風がそよぐと「パタパタパタ」と葉がぶつかり合う音の大合唱になります。
雰囲気的に、よく海辺の土産物屋で売られている
貝の薄い板でできた風鈴になんとなく似ていますね(^v^)"。

あまりにも音がするので、林を歩いていると、まだ見ぬ行く手にヨーロッパヤマナラシが生えているのが
あらかじめわかってしまうとか(でも私の経験では林であんまり見かけたことないです)。
とにかく、文字どおり「山鳴らし」なんですねぇ。

ロンドン近郊では主に公園樹として植えられていて、
理由を環境保全トレーニングコースのリーダーに聞いたら 「苗が安いからじゃない?」だって!
でもそのポップな葉の形や、周囲を巻き込む賑やかな躍動感で、陽気な木の一等賞まちがいなし!
上の写真はRegent's Parkで見つけたヤマナラシの若木と、枝の部分のクローズ・アップです。

ヨーロッパの原始信仰(paganism/druidism)では風との抜群の相性で「空気」のエレメントを象徴します。
カバノキ、ナナカマドと並んで私のイチ押しの木です(^v^)。

(アジア西部、シベリア、ヨーロッパ・イギリス、アフリカ原産)

むむっ!日本のヤマナラシの学名がPopulus sieboldiiとは!
シーボルトが出島から密輸した植物のなかに入っていたってこと!?
(イタドリ(Japanese Knotweed)はシーボルトがヨーロッパに向けて密輸(smuggle)したそうです。
くわしくは、Robert Stevenson氏のウェブサイト掲載のJennifer Forman氏のリサーチをどうぞ。)



(99/10/10)

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