GREEN TEA TIME
イギリス万国樹木博覧会


ヨーロッパブナ
(椈)
Common Beech(Fagus sylvatica)

===== 「ブナ」の漢字を追加しました(99/09 /14) =====
Wordで普通に変換すると「ブナ」の漢字がでてこず、
「木へんに無」の字を特殊記号の挿入モードでさがしても見当たらず、うう〜っと苦悶しておりましたが、
私もメンバーの「環境NPO聚」の会報で送られてきた「ケルトの樹木占い」のブナの項で
「椈」という漢字が使われていました。

辻井達一氏は著書「日本の樹木」のなかで、日本北限のブナがある北海道黒松内町では
「木へんに貴」という漢字を当ててブナで町おこしをしているとおっしゃってます。
建築用材として使われなかったために「木で無い」と書かれたブナも、
昨今のブナへの注目とともに、照葉樹林の保護のシンボルへとプレゼンスが上がっていますねぇ。

Philip Heselton氏によれば、ブナはヨーロッパでも、「同地方の原始信仰(paganism。ケルト文化)の名著
「The White Goddess」のTree Calendarに入っていないため、
現代のpaganistたちの間でも「二流の木」とあしらわれているが、
実はブナは全ての木を超越した存在とみなされていたため、
Tree Calendarに入れるにはあまりにも特別で神聖で重要過ぎたのだろう」と解釈されています。

日欧両地域で実際にプレステージの高いブナに「木へんに貴」という漢字はピッタリかも!

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日本の代表的な広葉樹、ブナ(Fagus crenata)。その姉妹にあたるのがヨーロッパブナです。
イギリスでは古くから「森の母」と呼ばれ、ヨーロッパナラの「oak king」に対して
「beech queen」として親しまれてきました。
しっかりとしていながらも柔らかい葉、グレーのなめらかな幹、大きな樹形。
すべてにおいてエレガントで母性的な木です。

北ヨーロッパで文字が刻まれた最初の板がこの木で出来ていたといわれ、
「太古の昔より伝わる知恵」の使者という側面もあります。
空気と土のエレメントを表すそうです。

上左の写真はWinchester郊外のMicheldever Forestにある夏のブナ林。
歩くだけで、とても安らかな気持ちになります。
上右はブナの葉と実の写真です。

(ヨーロッパ・イギリス原産)


日本のブナについては、ゆんさんのサイト「樹木医のたまご」でどうぞ!
いますぐjump!



(99/08)

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