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デュクレテ・トムソンのズート・シムズ。これは有名なアルバムだがわたしはジャケットの素晴らしさで買った。どうもわたしはモダンからジャズに入ったんでズート・シムズのスインギーな演奏はあまり好きじゃないが、彼の演奏するスローブルースやバラードは別だ。このアルバムは５６年ジェりー・マリガンとヨーロッパツアーの際パリで録音されたもので、フランスのピアニスト、アンリ・ルノーに誘われお忍びで録音されたものらしい。特にここでのワンホーンで演奏するイヴニング・イン・パリは素晴らしく、わたしはズートのプレイを聴くといつもどうかいつまでも終わらないでくれと思ってしまう。数少ない本物のウォームトーンの持ち主だ。 |