Rahsaan Roland Kirk at The Montreux Jazz Festival, 1972 盲目のアーチスト、ローランド・カークは人と違ったことをすることによって注目をあつめてきた。いわゆる同時に何本ものサックスを演奏するという離れ業だが、そういうものよりもなによりそのプレイは土着的でソウルフルでエモーショナルだ。心眼によって世の中を見ていて、カークの演奏にはそんな社会に対する強烈なメッセージが感じられる。そんな中で時折みせるストレートな演奏には、ホッとするような素晴らしいトレーンばりのアドリブをして、唸らせられることが多い。後年はラサーンというファーストネームを使い演奏もユニークな、ミンガス風というか意図的な曲づくりが多くなった。このアルバムは72年モントリューのライブで、以前アルバムのタイトルにもなったヴォランティアド・スレイヴァリーがカークらしい。ビートルズとか、トレーンの至上の愛のメロディを引用するごった煮的プレイでだんだんカオスに突入していくさまは、まさにミンガス的で素晴らしい。

(I,Eye,Aye) Atlantic Rahsaan Roland Kirk ts, Ron Burton p, Henry "Pete" Pearson b, Robert Shy b, Joe "Habao" Texidor Per.



Rahsaan talk 1 Seasons Rahsaan talk 2 Balm in Gilead Volunteered Slavery Rahsaan talk 3 Blue Rol No.2 and others 72/06/24 Steph Sulke CD



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