この初アルバムにして早くもハービーの本質というか時代の流行を先取りする
感性が発揮されている。ハービーはピアノトリオでじっくりアドリブを聴かせるようなタイプではなく作曲や編曲に重点を置いたグループサウンドというか新鮮なサウンドカラーを生み出していくのが特徴である。彼にとってはまさにモード奏法はうってつけで、当時は新主流派と言われジャズに新しい感覚をもたらした最右翼のひとりであろう。流行に対するこの器用さが現在でも好みの分かれるところであり、
わたしには
首を傾げたくなるようなアルバムも多い。それでもブルーノート時代はどれも素晴らしく特にこのデビュー盤には当時ブルーノートより多くのアルバムをリリースしていたパリ在住のデクスター・ゴードンがはいっていていて
アルバム
に厚みをもたらしている。
さすがにデクスターは職人的プレイをしていてバップだろうがモードだろうが自分
のスタイルを貫きとおしている
。
Herbie Hancock
Takin' Off
BlueNote
Herbie Hancock
p,
Dexter Gordon
ts,
Freddie Hubbard
tp,
Butch Warren
b,
Billy Higgins
ds,
Watermelon Man
Three Bags Full
Empty Pockets
The Maze
Driftin'
Alone And I
1962/05/28
Rudy Van Gelder
LP
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