Die Tuba 訪問記

Die Tubaとは?

"Die Tuba"(英名"The Tuba")は、ロシアのサンクト=ペテルブルグ製のテューバを「発見」したドイツのアマチュア奏者が始めた、テューバ専門店。フランクフルト郊外にある店主の自宅の半地下室にストックしてある楽器を、バルブ周りのグレードアップを行って販売しています。

Die Tubaで売っている楽器は、ただ1機種、太ボアのBb管テューバのみ。Die Tubaの「売り」は、何と言っても、値段が安いこと。ロシアから届いたままの状態の楽器ならDM1,800(約\110,000)、メカニックをドイツ製にグレードアップしてラッカー仕上げにした「最高級」の楽器でもDM4,050(約\250,000)。Die Tubaに展示されている数あるロシア製の楽器の中には、この値段にかかわらず、もの凄い音が出る楽器もあります。

下記は、"Die Tuba"のサイトの中の「ロシア製テューバの物語」の冒頭(の日本語訳)です。詳しいことは、上記サイト(但し英語、タイトルも"The Tuba"となっている)をご覧になるのが良いと思います。

私の勤める会社(ソフトウェア^^)にはロシアに支店があって、私はほぼ毎月モスクワへ行きます。休日には私はバストロンボーンを吹いて過ごします… あるとき、たまたま、元KGBのそばに、テューバを売っている楽器店を見つけたのです。こんな楽器が欲しいなぁと以前から思い続けていたので、1本買うことにしました(ドイツではとっても高くって―どんなに安いのでも6,000マルクは下らない)。この楽器は、自分で持って運んで、飛行機でドイツに帰りました―デルタ航空の客室乗務員とちょっと揉めましたけど。問題は、この楽器のことを知人たちに話したら―彼らにも買ってきてくれ、と頼まれちゃって―そうしたら、知人の知人が… こうして、5回ほど客室乗務員と揉み合ううちに、とうとう楽器を壊されたことがありました(どうしてもチェックさせろって!)。私は、丸々トラック1台分のテューバを購入し、"Die Tuba"を始めることを決意しました(お金のためではなくて、主に自分の楽しみのためと、楽器が欲しいけれどあまりお金がない人のために)。会社のロシア支店が事務的な手続きを手伝ってくれて、200本ほどのテューバが届きました(結構な投資でした―いくら安いとはいえ、ただとは違う^^)。

楽器の音質は最高です―が、メカの部分(バルブ)は動きにくく、ベンツの代わりに戦車が付いているみたい。だから、バルブの駒(回転する部分)をホーニング仕上げする必用があります。これをやっておけばOK。次に、私達は、ドイツの金管楽器メーカー(Elaton)に、可動部分の取り替えを頼みました―これでばっちり、ベンツの完成です。この改造で、本当に上質の、使いやすい楽器になりました。ただちょっと問題なのは、ドイツのメーカーの仕事は高いのです―アップグレードの費用は、楽器本体の価格以上にかかります。

以下、ここでは、日本から実際にDie Tubaを訪問(2000年3月12日)して楽器を購入した体験を報告します。日本からやって来て、楽器を買って行った日本人は、私が初めてとのことでした。かつて、ベルリン在住の日本人が買いに来たことがあったそうです。

このサイトを読んで、Die Tubaから楽器の購入を検討される方には、ぜひ実際に訪問して自分で楽器を選定することをおすすめします。楽器の価格が安いので、時間さえかけることができれば、ドイツ旅行を「おまけ」と考えるのも悪くはないと思います。訪問の際には、事前にDie Tubaの店主へメールで問い合わせて、日程や現地へのアクセス方法などを打ち合わせるのが良いでしょう(日本語は通じませんが、英語は問題なく通じます)。


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