想の章−2『定時報告…そして』
62
ジジ…ジジジッ……
「23番エル・ルイス、キサマそこで何をやっている?」
「ランディ!! なんでここに…いや好都合だね。アンタをぶん殴る為にドームの扉が開くのを
まっていたんだけどね。自分からノコノコ出てくれるとは…」
「教師を呼び捨てとは感心しねえな」
「教師? ふざけるな人殺し!! アンタのせいでトリーシャが…」
「あん? 死んで良かったじゃないか、これでキサマが生残る確立が増えたわけだからな」
「なっ! ふざけるなっ!!」
トシュッ
「くっ…」
「動くんじゃねえ! 次は足じゃなく頭を狙ったっていいんだぜ?
今すぐ戻って殺し合いを続けな。泣言は生残ったら聞いてやる」
「つぅっ…冗談じゃないね、誰が殺し合いなんかするもんか!
あたしはアンタをぶん殴りにきたんだっ!!」
トシュッ
「ぐっ! く…うああああああっ!!」
「なんだと?」
ガシャン!!
「ちっ…こいつ二本も矢が刺さってるくせに」
「こんな痛み、トリーシャが味わった苦しみに比べたら痒いもんさ。
さあ、アンタの武器のボウガンはもうないよ。今すぐこの殺し合いを止めさせてもらおうか?」
「ふん、武器がないだと? あれはお前を殺さない為に使っていたんだがな。
最初に言った筈だな、俺に逆らったら殺すと。解ったら今すぐ殺し合いに戻れ」
「何言ってるんだい、今許さないのはあたしの方だよ」
「ちっ、バカが…」
ボンッ!!
ジジ…ジジジジジッ……バチン
さて、音だけで解り難かったと思うがエル・ルイスはルールを破った為俺が殺した。
どう殺したか解るな? 爆弾だ。お前等も何故俺が誰が死んだか解るか不思議に思っていたんじゃねえか?
お前等の体内には発信機付きの爆弾を仕込んでいるわけだ。その起爆スイッチは俺が持っている…と。
いくらバカでもお前等は俺の生徒だった筈だ、全部言う必要はないな。
言う事はひとつ、全力で殺し合いに励め。
放送は以上だ」
悠久学園大学文学部2年 エル・ルイス 脱落(報告済)