二輪車ユーザー車検記録

（97年3月・川崎・YAMAHA XJ750D）

難しいと思われているユーザー車検．しかし，実際には極めて簡単な
手続きです．特に二輪車は，バイク屋に依頼するのがアホらしく思え
る程，簡単です．時間に余裕がある方は，是非ともトライしてみて下
さい．御自分で陸運支局に持ち込むことで，愛車に対する愛着がより
一層増す上に，日頃の整備の大切さを思い知ることでしょう．

尚，この記録は神奈川陸運支局川崎自動車検査登録事務所での結果で
すが，支局によって方式，手順が異なる場合があります．陸運支局，
二輪車販売店にお問い合わせ下さい．

1997.3.17
　うちの関係会社で，自賠責の継続を頼んでいた．24ヶ月で，¥22,900.
　自賠責の満期が５月だったため，新保険料が適用されている．４月ま
　での保険料が¥27,800であるから，引き下げの恩恵によって約5000円
　安く済んだ．

1997.3.19
　神奈川の陸運事務所は，車検の予約は１週間前からなので，3/26（水）
　に受けようとすると，3/19（水）に電話で申し込まねばならない．
　3/11頃から毎日，神奈川支局（横浜）の予約テレホンサービス（045-
　932-4411）にかけるが，朝8:30の受付開始時間には繋らず，やっと繋
　った10時には既に当日の受付開始分は埋まっており，毎日が過ぎてい
　た．車両課（045-939-6805）にかけ，状況を話すと年度末で仕方ない
　とのことで，川崎や相模なら空きがあるかもしれないとアドバイスを
　受けた．川崎支所車両課（044-287-7558）に電話をしてみると，確か
　にほぼ希望の日が取れる．名前と登録番号を告げると，午前か午後か
　と尋ねられる．検査は，不合格でもその日のうちであれば，再整備を
　して再び受けられる．午前中に予約しておけば，１回の検査料でその
　日一日有効なので，是非とも午前に予約すべきである．予約番号を告
　げられ，予約完了．横浜はユーザー車検が多いので予約を取りにくい．
　車検は住所地に関係なくどこでも可能であるので，横浜の方は，川崎，
　相模，湘南の各支所を使うのも手である．

1997.3.20
　洗車して，ポジションランプの配線変更をする．ポジションランプは，
　車幅灯が点灯するように改造してあるので，戻さねばいけない．バイ
　ク屋で，前後のタイヤを交換．帰宅し，いそいそと２年間の整備記録
　を書き込む．ポイントは，・・・

　・６ヶ月用と１２ヶ月用があり，網目のかかっているマスの項目だけ
　　だと６ヶ月，白いマスの項目も含めると１２ヶ月点検になる．
　・各項目について，点検済みはレ印，交換は×印，等の凡例に従いチ
　　ェック．
　・自分のバイクにない項目は空欄のままにしておく．（例えば，ＸＪ
　　７５０Ｄは，シャフトドライブなので，チェーン，スプロケの項目
　　は空欄．）
　・点検整備をした者は，自分としておき，捺印しておく．


1997.3.26
　いよいよ，車検当日．
　今日は，午後から出勤のフレックスと申告してあるけど，検査が午前
　中で終わらなかったら，有休にでもしよう．

8:30am
　家を出るときに持っていったもの．
　　１　車検証
　　２　自動車税納税証明書（前年の税金の振り込み票についている）
　　３　整備点検手帳
　　４　自賠責証明書（車検期間満了月の月末まで有効なもの，前証明
　　　　書も必ず）
　　５　印鑑
　　６　工具，車載の他に長めのドライバー，レンチ，ウェス

8:50am
　川崎自動車検査登録事務所（210川崎市川崎区塩浜3-24-1）に着くと，
　案内板で手順を確認．


　自動車整備協会の窓口（建物番号４）で，用紙を購入．
　用紙は３種で¥30．印紙は，合わせて¥6,400．
　　１　継続検査票（¥1,400の印紙を貼る．車検証の内容を書き写す）
　　２　継続検査申請用紙（光学読み取り式．鉛筆で記入）
　　３　重量税納付書（２年なら¥5,000の重量税印紙を貼る）

　左：県税事務所(3)，右：整備協会(4)

　隣の建物，県自動車税事務所（建物番号３）の支所に行く．
　ここで，自動車税納付証を提出して申請用紙に印を受ける．



　続いて事務所本館（建物番号１）の車両課受付（窓口４）に向かい，
　書類（検査票，車検証，検査申請用紙，重量税納付書，自賠責証書，
　整備手帳）をバインダーに綴じ，提出．車検のプロ，整備士さんは，

　Ａ４サイズのバインダーに綴じている．便利であるし，素人と思われ
　ないために，バインダーは必携である．予約ナンバーを告げると，
　「それでは，この書類を持って２番の建物のラインに並んで下さい」
　と指示され，検査ラインにＸＪを進めた．

9:20am
　横浜の二輪の検査ラインは，四輪とは別になっていたが，川崎は四輪，
　大型車等と同じラインで二輪も受検する．３本あるラインには，それ
　ぞれ１０台以上並んでいるが，二輪は，TRX850と二台だけである．

　係官がやってきて，フレームナンバー（見やすいように汚れを落とし
　ておく），登録ナンバーを確認．続いて，指示に従い，ウィンカー，
　前後のブレーキランプ，ホーンを動作する．前輪，後輪を点検（特に，
　スリップサイン）ブレーキの遊びを確認して，検査用紙に印を押して
　くれた．検査官の指示に従い，２台の二輪は同時に測定ラインに進め
　た．まず，シャーシ・ダイナモを連想させるようなローラーの間に前
　輪を乗せ，ブレーキテスト．スピーカーの指示に従い，前輪をブレー
　キして，制動．ＯＫが出るまでブレーキを緩めてはいけない．次に前
　進させ，後輪をローラーに乗せ，同じように，今度は後輪のブレーキ
　テスト．これで，難無く前後のブレーキテストは合格．以前受けた横
　浜ではスピードメーターの試験があったが，川崎では無い．混在ライ
　ンであるからであろうか．

　最後の難関，ライト検査．指示に従い，白線まで２台のバイクが進む
　と，ハイビームで点灯するように指示が出され，点灯して数秒すると，
　３ｍ程前にレンズの付いた検査機が横から滑り出てくる．横からスキ
　ャンが終わると，合格との声が流れ，これで全ての検査は終了．出口
　脇の総合審査室に向かうように指示が出る．

　総合審査室では，自賠責の確認と最終合格の印が押された．
　この時点で9:45．僅か25分しか経過してない．

　後は，車両課の窓口に戻り，書類を提出して，ステッカー，車検証を
　受け取り，全て終了．車両課の窓口には，列が出来ていたが，ここの
　シキタリでは，列に並ぶ前に書類（旧車検証，検査用紙，検査申請書，
　重量税用紙）を並ぶ順番に置いていき，並んで待つらしい．こういう
　シキタリってどこの世界でもある．それを知っていることが，そのコ
　ミュニティーに参加する資格であるかのように思わせるところが，悔
　しいではないか．


　古い車検ステッカーを，ナンバーから剥がし，新しいのを張ったとき
　は，まだ，9:55．なんと，こんなに簡単に２年間の許可がお上から与
　えられていいものだろうか？　まあ，各自のリスクにおいて乗るもの
　であるから，これでいいのかも知れないが・・・・



　経費：自賠責（２４ヶ月）　　22,900
　　　　重量税（２年）         5,000
　　　　検査手数料             1,400
　　　　用紙代                    30
　　　　総計                  29,330

　　　　　　　　　　　　　　　YAMAHA XJ750D　　Ｔ／Ｔ　97.3.26