咲野の部屋へ
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杉森家通信 1 (6月3日号)
この夏はプケットに4泊、バンコクに2泊をめざす。結婚してすぐイタリアに行ったが徳子のつわりで2週間でリタイア。以来、旅らしい旅をしていないような気がする。
バスを降りてみたがそこがどこだか分からず呆然と立ちすくんだり、簡素な宿でリュックをおろして地図を開いたり、屋台で指さしながら食べたり、夜行の列車の堅いベッドで夜を過ごしたり、片言の現地語でコミュニケーションをしたり、そういう旅はしていない。
東南アジアの湿った暑い空気が、乾燥地帯の埃っぽい太陽の光が、人々の生気に当てられて息をしている寺社の敬虔な雰囲気が、だんだん遠くなって、それが写真の通りの記憶になっていく。
今回は息つぎだ。ここらで、熱帯の空気を吸っておこう。
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杉森家通信 2 (6月4日号)
リゾートのツアーだとか言いながらも、久しぶりに『地球の歩き方・やすらかなる国タイ』を買って、ドン・ムアン空港の復習をしたり、プケットの銀行や病院の位置を確かめる。「AB−ROAD」で勉強する。図書館で『歩き方リゾート・プーケット編』を借りてくる。
こういうリゾートツアーの価格は、出発日、ホテルのランクと滞在日数、航空会社の3点によって決まってくる。
まず、ツアーの価格のほとんどを占める出発日である。これによって、ツアー価格はこの時期7月19日を境にお盆前までに倍増する。プケットなんて雨期でホテルもディスカウントしているのに、といってもダメ。
つぎにそのホテルだが、ホノルルみたいに部屋のカテゴリーによってまで価格が変わるようなことはない。なぜならほとんどのホテルは全室、海が見えるからだ。従って、ホテルのランクによって1万円から2万円の上下がある。また一般にホテルを指定するとその分1万円ぐらいから高くなるものだが、プケットではホテル指定がほとんどである。
また、バンコクに乗り入れている航空会社によって価格がやはり1万円から2万円の間で変わってくる。UA、ノースといったアメリカ系の航空会社は安い。しかし、すぐにいっぱいになって、キャンセル待ちになる。一方、TGタイ航空はサービスもいいし、比較的すいている。でも高い。まあ2万円ぐらい高いだけなんだけど。バックパッカーのあこがれ。パッカーたちはエジプト航空とか、エアインディアとかパキとかが大好き。ツアーでは使わない。
こういったことを踏まえて『AB』で比較検討の上ツアーを選ぶのである。だからここん所の生活はかなり充実している。
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杉森家通信 3 (6月10日号)
ツアーに申しこんだ。プケットはケープパンワ系ベイインというコンド。日本人の比率は15パーセント。やや多い。40室中6室が日本人ということになる。実際はもっと多いかもしれない。5日のツアーを、プケットで1日延泊し後ろにバンコクで2泊するようアレンジしてもらう。MAPで一人9万円超ぐらいだったが、信栄トラベルプチバカンスでは83800円の子ども2万円引き。9日でこの価格はかなり買い得だ。かつてバンコク往復は7万円を切るかどうかが格安の目安だったのになあ。信栄は『AB』ではいつもカラーページの最初にでかでかと出てて嫌な会社だなあと思っていたが、電話の応対も、社員の人柄も良さそうなので決定した。航空機はUAである。もうとってあるらしい。日程は
18木 お昼成田発 バンコク経由 深夜プケット着 プケット泊
19金 旅の疲れをいやす プケット泊
20土 ゾウに乗る プケット泊
21日 海風にあたる プケット泊
22月 街にゆく プケット泊
23火 プケット発バンコク着バンコク観光付き バンコク泊
24水 ショッピング バンコク泊
25木 深夜バンコク発 機 内 泊
26金 早朝成田着
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杉森家通信 4 (6月17日号)
この頃家で見られているビデオ。家で、ということはすなわち咲野の好みである。一時期は宮沢賢治の『セロひきのゴーシュ』のアニメのビデオだった。台詞はかなり原作に忠実で、バックにはベートーベンの第6が流れる。つい最近ベートーベンの第6のCDを買って聴いていたら、ちゃんとどの場面で流れる楽章か解っていたので驚いたものだ。
この一月は毎日のようにディズニーの『メリーポピンズ』だ。なんと咲野は台詞も歌も覚えてしまう。親より正確に知っているところもあるくらいだ。親も毎日、下手をすると一日に2回見ているので、朝起きてからずっと頭の中を『メリーポピンズ』のどれかの歌が回っている。止まらない。しかし、これでも、街角を歩いていてふと口をついて出てくる歌が、子守歌や「おかあさんと一緒」の歌を経て、少しは高尚な歌に変化してはいるのだ。
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杉森家通信 5 (6月29日号)
トイレトレーニングについての一考察
ちっとも親がそう思わないのに咲野はこの頃トイレでおしっこをしようとする。まず、おむつがそろそろ嫌なのだ。それで、パンツだけをはかしておくと時にもらして、時にトイレに行く旨言う。別にもらしたあと、怒るわけでもないんだが、本人はいたく反省するらしく、そのつぎはおむつをしていても、おしっこだと言ってトイレに連れていってもらうことになる。
そもそもトイレトレーニングは素っ裸でいることのできない北の国の人々が考え出したものである。裸のままでよい南の国の人はトイレトレーニングなんか関係ない。どこかその辺ですませてしまえばよく、パンツを脱いだり、服をきたりという難しい手順もない。
悲しいことに北の国の人々のトイレは寒さをしのぐため室内に設置してある。おしっこやうんこを室内でするなんてなんて不衛生なんだ、とお叱りにならないでほしい。彼らも知恵を絞って室内でそんなことをしても不衛生にならないように努力はしてきたのだ。
ただいまだに不完全なのは赤ちゃんの排泄である。とりあえずあまり動かないときは出たらすぐ吸収できるような布を当て、動き出したら親が必死になってトイレの作法を(つまり、まずパンツを脱いで、便器に座り、排泄し、立ち上がり、パンツをはくという)トレーニングしなければならないのだ。
私たちの周りでもいつのまにか北国の「便利と衛生」という文化が入り込んでしまっている。南の国の「人生の思索」という文化は忘れ去られてしまったようだ。
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杉森家通信 6 (7月4日号)
ある日の杉森家
今日は休日である。最近、咲野が朝起きるのは9時から10時くらいと聞いている。7時頃までゆっくり寝てもあと2、3時間は自分の時間がある。と思っているときに限って、今朝は7時に一緒に起きてくる。9時頃までに朝飯と掃除と洗濯が終わって、9時半から「おかあさんといっしょ」を見て10時頃、買い物に出る。銀行でボーナスを下ろし、郵便局に入れて、「島忠ホームセンター」に行く。12時前に戻って、昼飯を食い、咲野は昼寝、父図書館、母ドイツ語。3時頃、図書館から帰ってきて、パソコンに向かったところ、咲野起き、パソコンを触らせろ、と
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ssssssssssssssssssssssssssssss xccadfg xzjr
という状態。
このあと、咲野を外に遊びに連れていって、徳子は歌の練習をする。
(なんか、咲野がいじったので勝手にアンダーラインが出てきてしまった。まあ、テキストファイルにすれば消えるけど。)
6時頃夕飯を食べ、今夜は10時には眠れるかな。
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杉森家通信 7 (7月6日号)
お知らせ
咲野のホームページがちょっとだけ新しくなりました。新しい表紙になり、咲野の家のほかに、高等学校国語氓フコーナーを新設しました。高等学校国語氓フコーナーではホームページの作り方と、能、母国語教育についての3つの授業を予定しています。この夏休みに、充実させようと思ってるので今の所はなにも書かれていないんだけども。よかったら見に来ませんか?
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杉森家通信 8 (9月2日号)
2学期が始まった。夏休みは、プケットのあと、2週間が部活と都立教育研究所への出張で過ぎ、それから家事育児の間に自治会の花火大会の仕事をし、ばたばたと終わりを告げた。
旅日記はこれから追々述べるとして、2学期の授業について、考えていることを書いておこう。
まず3年生の選択の2時間は自由研究として、作品、作家研究をやらせようと思っている。2学期の評価は自己評価とそれぞれの時間の振り返りで評価し、学年で原稿用紙30枚ぐらいの小論文を提出させ、評価する。一年生の選択は『奥の細道』の発句の発表で一年が終わるだろう。1年生の国語氓ヘ『羅生門』でグループ発表、韻文で形象読みの練習をさせる。さて問題は3年生の2時間である。困った困った。何も思いつかない。なにか、書かせようとは思うんだが、120人分のレポートを見るのはつらいし。どうしようかなあ。
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杉森家通信 9 (9月20月号)
fetchがどうしても動かなくてなかなかホームページが更新できなかったんだけどやっとわかった。
頭にnetftp.をつけるんだ。何でいままでと違ってるんだろう。不思議だ。
というわけで、更新しましたので見に来てください。たいした更新じゃないけど。
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杉森家通信 10 (9月21日号)
レーザーディスクで『白雪姫』を買った。ディズニーのだ。大人の目で見ると、あまり劇的ではないし、失敗したかなあと思ったが、咲野には面白いらしい。小人の名前を早くも覚えたし、ダンスのシーンは一緒になって踊っている。小人たちの描写が多いので冗長になっているのだが、かえってそれがいいらしいのだ。
最近咲野の言語活動はめざましい。一人で二役の「会話」をしている。しかし、茎崎のばあちゃんの言うには「口の早い子は下が遅い」とか。おむつは「はかせるおむつ」になったけど、あいかわらず親におむつをとる気がない。
それから、やっと一人で本が読めるようになったらしい。これは助かる。だんだん親が自由に近づいてきた。
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杉森家通信 11 (11月21日号)
たいへんお久しぶりです。
8月の怠惰な生活が9月をたいへんつらい日々にし、
9月のつらい生活が10月に体調を崩させた。
たぶん某氏に風邪をいただいて、
だからといって仕事も休まず、
10日ぐらいかけてやっと風邪が治ったと思ったら、
今度はたぶん十二指腸と思われるあたりが痛くなり
(ここはかつて近所の悪名高き山本病院で診てもらったときと同じ痛みだった。
あの病院は最低だった。
胃か、十二指腸が炎症を起こしていて痛い、と病院に行ったのに、
さんざん最新の機械を駆使してしかも2日も検査して
結論は、機械ではわからないがたぶん胃炎か十二指腸炎だろう、だって、
ふざけるな。おっとカッコが長くなった)
ええっと、痛みがひいたと思ったら、ぎっくり腰になってしまった。
九星占いでも星座占いでも今年は最低の年で、
12月になってようやく運気が上昇し始めるとかいうことなんで、
ああそうか、10月11月は運気がとりわけ低いんだ、体もこわすわな、
というわけで、運気が最低の時には何をすればいいかと考えた。
運気が最低の時は誠実でなければならない。
まず、身体に対してやったことは、
1週間ほど、お酒をやめて煙草も軽いものにして
朝座っていけるように5時45分の電車で通勤した。
次に、仕事に対してやったことは、
オーソドックスな授業を中間試験以降、行うことにした。
という結果、ここんとこ、いい感じです。
ようやくパソコンの前に座ろうという気も起こりました。
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杉森家通信 12 (12月17日号)
今朝は咲野のセットしてくれた目覚ましで起きた。
そういえば昨日の晩、なんか触っていたなあ、と思ったんだけど。
チリリリリリリ・・・と鳴っているのはわかるけど、どこにあるのかわからない。
まだ半分眠っている頭で一生懸命考えてもわからない。
クッションの下、雑誌の中、ごみ箱? どこだ。
あ、ナショナル吸入器、霧ん児のパッケージの中だ。
全く、ありがとう今日は早く起きられましたよ。
この前、怒り心頭の母親と咲野の会話
「あなたがお昼寝ちゃんとしないからお母さんいろんなこと我慢しなくちゃならないんだから。」
「さあちゃんだって我慢してるもん。」
「なに?」
「寝るの。」
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杉森家通信 13 (12月28日号)
年も押し迫ってきた。下手をするとこれが読まれるのも新年あけてかもしない。
年明けまで後10日くらいあればいいのに。
年明けまで後10日あればしたいこと。
旅行:この時期の京都はすごくいい。でも行けないだろうけど。
それにしても当麻寺にはいかなくちゃ
賀状書き:まだやってないんだよう。
人と会う:しばらくあっていない人がたくさん
ホームページの更新:また新たな構想があるんだけど
原稿書き:紀要に載せる論文の原稿
小説:新たな構想があるんだけど
明日はデザイン科の生徒の足立雲平君の卒業制作である映画製作の撮影がある。
私は出演するので新宿に行く。
私はその映画では悪役らしい。
焼きそばUFOのケトラーのような役かと心配していたら、
帝都大戦の将校のような役だとか、よくわからんが。
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杉森家通信 14 (12月31日号)
やっと年賀状かきが終わった。
今年はつらかった。
咲野は手伝ってくれるし、
十牛図の「牛人倶忘」の絵を主題に白で牛人を描いて漢詩でものっけようと思ったのに、
時間がなくて安直な絵になるし、
パソコンは途中で黒のインクはなくなるし、
プリントゴッコは電球がなくなるし。
苦しかった今年を象徴しているかのようだ。
それではまた来年。よいお年を。
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