豆知識

解析間隔、キャプチャー間隔(ブロックサイズ) 小さいほど瞬間的な解析ができるが周波数分解能が落ちる.従って目的に合わせて設定する必要がある.(解析タブの解析間隔と同じ意味)
FFTではその特性上
周波数分解能X解析間隔(ブロックサイズ)=1
となる.
例えば解析間隔を20msec(0.02sec)にすると周波数分解能は1/0.02で50Hzとなる.
窓関数 FFTはデータの開始と終了が一致していることを前提にしている.しかし通常時系列のデータは一致しないため解析に誤差が生ずる.この誤差を漏れ(leakage)とよぶ.この誤差を最小にするためデータの最初と最後を0とするように窓関数をデータにかけあわせる.
これにより漏れは減らすことができるが、データを加工してしまうことになるため副作用としてピークがなまる等の現象がおきる.詳しくはこちらを参考にしてください
表示モード FFT解析結果は、ある周波数の信号の大きさと位相情報(どのくらい遅れているか)を持つために、実数部と虚数部を持つ複素数となる.そのため表現の方法として、振幅と位相、実数と虚数等がある.
ソノグラフのスケール 振幅の場合
線形表示:振幅が2倍ならば2倍の高さで表示される.
対数表示:振幅が十倍ごとの表示が一定の幅で表示される.これにより、1000倍のデータでも同じグラフ内で読み取れる.(線形表示では小さいデータは読み取れない)
周波数の場合
線形表示:表示ピッチが一定な表示.これにより低い周波数も高い周波数も同等に表示できる.
線形表示:表示ピッチが大きくなるほど詰まっていく.これにより高い周波数ほど小さく表示される.人間の耳に聞こえる音階などはこちらの表現の方が自然になる.音声解析ではこちらが一般的.
オーバーラップ 通常のFFTの解析は一回のサンプリングタイムで一回の変換を行う.
オーバーラップを行うと、サンプリングをラップさせることができるようになる.
例えばサンプリングタイム20msecでオーバーラップ90%で解析した場合、最初の0〜20msecで変換し、2msec〜22msecを変換する.これで、2msecから20msecの18msecの区間が重なっている(ラップしている)これは、サンプリングタイムの20msecに対して90%となっている.
これによりサンプリングタイムが長い解析でも短い信号を取り出しやすくなる.
こちらに補足しています
チャープ波とは 時間とともに周波数が変化する信号のこと.これを用いることで短時間で広い範囲の周波数特性を測定することができる.
実際はRH1FFTを2つ起動し、片側でチャープ波を再生し、もうひとつの方で録音を行う.この際にレベルメータを使ってあらかじめ録音レベルを設定しておくとオーバーレンジや信号が小さすぎる等の問題を回避できる.