土星の撮影記録
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☆共通撮影データ
望遠鏡:ビクセン ジオマ65EDフィールドスコープ
カメラ:カシオQV-8000SX
25倍アイピース+デジカメのズーム目一杯でコリメート。
露出時間:1/4〜1/10秒
特に断りのない限り,すべての画像は正立像です。
2000.12.12
何を隠そう,これが,「ジオマ+QV-8000」で,いちばん最初に撮影した画像なんです。
気流ぐちゃぐちゃ,ブレも少々。
それでも,環の存在だけは分かるんだから,土星ってすごい。
2001.02.15
6枚コンポジットし,カラーバランス,コントラスト調整後,大気による色ズレも修正してみました。
このぐらいになると「それらしい」画像に見えますね。
環がゆがんで見えるのは気流のせい。気流にだけは勝てません。
2001.03.09
色調とシャープな見栄えを狙って仕上げました。
10枚コンポジット。
これなら環と本体の位置関係が見えますね。
土星本体の模様も,辛うじて写っています。
土星の環は,小型望遠鏡でも3重丸になっているのが,何とか見えます。
いちばん明るいB環と,その外側の淡いA環,内側に,さらに淡いC環。
上の画像,環の外周が淡いようにも見えるんですが,そこがA環のつもりです(^^ゞ
☆今シーズンの土星の撮影はこれで一段落。しばらくは太陽に近いので,観測できません。
土星が明け方の空に回ってくる7月以降に,活動再開です。
2001.08.17
2001.08.19
新シーズン突入!
明け方の空に回ってきた土星をキャッチ!
どちらの写真も14枚コンポジット。
17日は02:30〜40の撮影で,露出は1/4秒,19日は薄明の中,04:15〜25に撮影。こちらは露出1/6秒。
原寸を150%に拡大し,トリミングしています。
カシオQV-8000は,露出アンダーだとノイズが目立つので,白飛びしない範囲で,露出をたっぷりとかけてやると,コンポジット枚数も少なくて済み,色の再現性も良好です。1/4秒露出は,固定撮影の限界いっぱいです。これ以上露出を伸ばすと,像が日周運動でブレるのが目立ってきます。
明け方は夕方よりも気流が安定することが多いので,実は結構狙い目だったりします。実際,見てのとおり,昨シーズンの画像より良いものが撮れました。 土星本体の模様も分かりますね。
2001.09.24
今回,BORG76EDを使ってみました。
BORG76ED(焦点距離500mm)にLV15mmアイピースをつけ,デジカメアダプターでQV-8000SXをくくりつけ,目一杯ズームして撮影。露出は1/6秒,17枚コンポジットしました。これまでの画像と向きを揃えるため,正立像に直しています。
……さすが,天体用の望遠鏡はすごいですね。
いきなり大迫力の画像です。
実はこれ,BORGを手に入れて初めて撮影した写真なんです。
これから機材に慣れてゆけば,もっとすごい画像が得られる可能性は高いですね。
でも,ジオマ65EDと違って,時間に余裕があるときじゃないと,撮影しにくいかも。
「あ,晴れてる」と思ったら5分で撮影準備OKのジオマは,ある意味,平日の夜にささっと撮影するのに都合が良く,BORGはじっくり撮影できる週末の夜向きなのかも知れません。
ちなみに,このBORGはB品パーツの寄せ集めに近いものです。光学系には何ら問題はありません。「望遠鏡のアウトレット」とでも言うべきか……(笑)。
……正規品を買っても,BORGはお買い得な望遠鏡だと思います。
2001.10.08
東北,北海道では土星が月に隠される「土星食」が見られました。
こちらは千葉県。土星は月に隠されませんが,月がすぐ近くを通過します。
でも,天気予報は雨。ときどき雲の切れ間から月がおぼろに見える状態。
とりあえずジオマを用意して,晴れ間を待ちます。
……と,待っていたら,午前3時台の,月と土星の最接近の時間帯はベタ曇り。
やっとこ4時半過ぎに雲の切れ間が……あわてて撮影したのが,ほとんど朝5時近く。
その結果は……
薄雲を通して,やっとこ撮影。
……もう,こんなに離れていました。あぁ……(がっかり)
もうちょとアップしてみましょう。
……「接近」の雰囲気だけは,わかるでしょうか……
2001.10.13
環の三重構造が写るかどうか,試してみました。
BORG76ED+LV15mm+QV-8000SXで撮影。露出は1/6秒。
土星はどうしても露出アンダーになりやすく,コントラストを上げると環の淡い部分が真っ黒になってしまうので,コントラストを上げずに撮影し,画像処理の段階で,淡い部分が消えないように注意しながら仕上げます。
土星の環は,6cmぐらいの望遠鏡でも,辛うじて二重丸になっているのがわかります。もう少し口径の大きい望遠鏡になると,いちばん明るく見えるのが「B環」で,その外側にやや淡い「A環」,内側に,さらに淡い「C環」と,3つの輪が見えてきます。
この画像でもA環とB環のトーンの違いは見えますが,C環は,ノイズなのか写っているのか,微妙なところです。
A環とB環の間には「カッシニの空隙」と言う隙間がありますが,まぁ,写っていると言えば,写っているかな。
本体の模様や,本体と環の色調の違いにも注目してください。
2001.10.20
画像処理を強めにしてみました。
ついでに,これは倒立像のまんまです。
本当は,環の南側(北半球からの観測だと,下側に見える部分)がこちらを向いているのですが,倒立像にしたほうが,なんか,安定感がありますね。
「観賞用」としては,こんな感じのほうが見栄えはいいですね。
カッシニの空隙が。もう少しハッキリ見えるといいんですが……。
2001.10.28
カッシニ空隙狙い(^_^;)。
ちょっと画像が荒いんですが,これなら文句無く,環に隙間が開いているのが見えますね。
2001.11.27
冬が近づき,気流の安定した日が少なくなりました。
BORG76ED+LV15mm+QV-8000
露出1/6秒,シャープネス=高,彩度=高,コントラスト=標準,12枚コンポジット,200%拡大
10分ぐらいかけて60枚ほど撮影し,12枚選んでコンポジットしました。
元画像の「歩留まり」が2割程度では,ちょっと大変かも。