月の撮影記録

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 2001.04.01

 ちょうど上弦。
 気流が安定しているようなので,拡大撮影がスムーズに進みます。

☆共通撮影データ
 望遠鏡:ビクセン ジオマ65EDフィールドスコープ
 カメラ:カシオQV-8000SX
 25倍アイピースでコリメート,拡大率はデジカメのズームでコントロール。
 露出時間:弱拡大→1/350〜1/750秒,強拡大→1/8〜1/20秒

 特に断りのない限り,すべての画像は正立像です。


 月の全面。ハイライト部分をややオーバー気味にし,欠けぎわを強調するようにしました。輪郭強調処理を軽くかけています。



 月面北部のアップ。北部は海が多く,比較的平坦です。
 右下に広がる,やや暗い平原が氷の海。氷の海の中にひときわ目立つ大きなクレーターはアリストテレス。左側の,切り傷のような渓谷は,アルプス谷


 月面中央部。上の写真よりも拡大率を落としています。
 大きなクレーターが並んでいるのは壮観です。
 クレーターの名称については,月面名所案内にまとめました。


 南部火口群。
 クレーターの多いエリアは明るいですね。


 2001.04.02

 月齢8.4。
 昨日よりは気流が悪いけど,今日は,「直線の壁」を狙ってみます。


 まずは全面。中央よりやや南側(下側)の欠けぎわを狙って拡大します。


 中央よりやや下に,皺が寄ったような地形が見えませんか?


 これです。
 これが直線の壁。月面に見られる特異な地形の中でも,特に人気の高い場所です。
 今日の気流状態では,このくらいの拡大が限界です。


2001.08.22

月齢3.3の「三日月」です。



露出をたっぷりかけてやると,太陽の光を浴びていない部分が,ぼんやりと見えてきます。


露出時間は1.5秒。明るい部分はつぶれていますが,暗い部分に,月の模様が見えています。
これは「地球照」と言って,地球の照り返しで,月の「夜」の部分が照らされているのです。
月から見れば,「月夜」ならぬ「地球夜」なんでしょうね。


2001.09.26

 新たに導入した,BORG76EDで撮影した画像です。

BORGでの撮影条件を紹介しましょう。

 望遠鏡:TOMY BORG76ED望遠鏡(口径76mm焦点距離500mm)
 カメラ:カシオQV-8000SX
 LV15mmアイピースでコリメート,拡大率はデジカメのズームでコントロール。
 露出時間:弱拡大→1/500〜1/2000秒,強拡大→1/8〜1/20秒


なお,撮影された画像は倒立像ですが,画像処理の段階で正立像に直しています。

 半月を少しだけ過ぎた頃の月。月齢9.1です。上の写真は月面北部のアップ。
 大きいクレーターはプラトンPlato,直径101km。
 右のほうに引っかき傷のように見えるのがアルプス谷。
 口径76mmと言えば,天体望遠鏡としてはミニマムサイズに近いものですが,天体望遠鏡の描写力は,さすがだなぁ,と思わせるものがあります。


2001.09.27

 夜明けを迎えたコペルニクスを,BORGで拡大撮影。
 コペルニクスと言うクレーターは,直径は90km程と,それほど巨大ではありませんが,月面西部の海の多いエリアの中で,ひときわ目立つ存在です。気流が安定せず,ピタッと写った画像があまり得られない状態でしたが,15カットぐらい撮影して,その中から5枚選んでコンポジットすることで,やっとこ複雑な地形が見えてきました。
 私の大好きなクレーターです。


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