うんずでRS-MIDIというと、（有）ミュージカルプラン製のRS-MIDIアダプタというのを間にかます外部クロック方式のことを言うらしい。ミュージカルプランという会社は「ミュージックプロ」という楽譜ワープロソフトを作っている会社で、もちろん今でも元気に存続しているが、RS-MIDIアダプタを今でも生産しているかどうかは不明である（っていうか多分してないし受注生産も無理だと思う）。
このアダプタさえあればうんず用のどのMIDIプレーヤーでもDTM音源を鳴らすことは可能なのだが、これなしにPC-98x1用のシリアルMIDIケーブルで直結する方法では対応しているソフトが非常に少ないのが現状だ。
しかし、少ないとはいえ、まったくないわけではないのだ。ここではPC-98x1用のシリアルMIDIケーブルでDTM音源を接続し演奏できるソフトとその方法を紹介する。
もう終わっちゃった電波新聞社の「COMPUTER MUSIC MAGAZINE」で一時期勝利95対応版の開発経過を連載していたのに、結局勝利95番は発売されなかったという悲しいソフト。私は今でも愛用しているが、GS音源に特化されている部分がどうしてもあって最近GSな音源をあまり使わない私にとってそれがどうにも不便に感じてきてしまって困っていたりもする。
まぁそんなことはどうでもよくて、一応うんずOSで動作するコンポーザーでは唯一内部クロックのシリアル接続に対応しているので、表参道のあのお店にも在庫が残っていたかどうか怪しいところではあるが（苦笑）、一応紹介しておくことにした。
方法としては、まず起動したら一番最初に、「設定」メニューの「RS-MIDI設定」を選択し、出てきたウィンドウの「アダプタタイプ」から、必ず「タイプＢ（内部クロック）」を選択する。これをやっておかないと演奏を開始した途端にフリーズしてしまうので注意が必要だ。
次にトラックの設定で各トラックの出力ポートを「RS」にしてやればOK。既存のデータを再生させるのが目的の場合、トラック毎にやっていたのでは大変なので、その場合はトラック設定・追加ウィンドウで「PORT」とかいてある部分を左クリックすれば一括してポートを変更することも可能だ。
持っている人、近くに持っている人がいるという人は是非とも試してみて欲しい。
はっつん氏作のEIN(TM)対応MIDIプレーヤーで、フリーソフトだ。Vectorなんかでダウンロードできるので探して見て欲しい（ていうか、ここです）。シェル対応のソフトなので、当然OSのバージョンはL31以降である必要がある。
シリアルMIDI接続で使う場合、起動パラメータを次のように設定する必要がある。
-PORT[RS] -TOHOST
プレーヤーとしても結構高機能で、アルバム登録機能はランダム演奏なんかもできるようになっている。
演奏のみが目的であるならば、このソフトとケーブルさえ入手すればうんずでもMIDIデータが演奏できてしまうのである。うんず用のMIDIインターフェースなんてまず手に入らないこのご時世にあってこのソフトの存在は非常に有りがたい限りだ。
さらに強者的使い方もこなすならば、TAROPYON氏作のHE386 SMFコンパイラを使ってSMFデータを作り、このソフトでモニターする、ということをやって、何とかSMFデータを作ることも可能だったりする（笑）。
さて、上にあげた２つのソフトでの共通事項を最後に書いておこう。
まず、ケーブルは通常販売されているPC-98x1用のシリアルMIDIケーブルで大丈夫。うんず専用のケーブルというのは販売されていないはずだし、結線を変える必要もない。このケーブルはRolandやYAMAHAの純正のものはどうかしらないが、サンワサプライなどといったサードパーティーのものは今でも普通に販売されているので、比較的入手は簡単なはずだ。見つからなければPC-AT互換機用のケーブルと変換アダプタでもまったく問題ない。
もう一点は音源側の設定だ。SC-88なんかではTO HOST端子の設定としてMacの場合とDOS/V、そしてPC-98x1の場合とで設定を変えている。Macに関してはどうかしらないが、PC-1やPC-2といった設定はシリアル接続の転送レート（同期速度）の違いである。「奏-KANADE-」のマニュアルにはSC-88ではPC-1に設定してくださいと書いてあるのだが、私の環境ではどちらのソフトも、SC-88ProではPC-2で正常に動作した。従っておそらくSC-8850もそのまま使用可能なのだろうと思われる。買う気ないから知らんけどな。