★ うんず未対応のMOドライブを接続する


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 うんずのSCSIは最初からSCSI-2に準拠していることもあって、非常に汎用性が高いといわれています。つまり、ハードウェア的に、そして理論的に言うならば、今現在出回っているほとんどのSCSI機器がうんずで動作可能である、ということができるはずなのです。
 しかしながら、ハードディスク以外のほとんどのSCSI機器において、それを認識させるためのドライバソフトが必要になります。現在流通されているSCSI機器のほとんどが、うんず用のドライバはおろか、MS-DOSで動作するドライバソフト自体何も付属していないというのが現状です。
 今回紹介する体験談で出てくるMOドライブもその一例に洩れません。

 幸いなことに、うんずにはフリーで出回っているASPIマネージャーが存在します。橘家 鶴蔵氏作の「ASPIFM.sys」がそれです。これを使うことによって、ほとんどのSCSI機器をASPI上で動作するドライバで認識させることが理論上可能になるのです。
 以上の点を踏まえた上で、以下の体験談をお読みください。


 アキバのツクモ電気でLogitecの230MB-MOドライブが19,800円で売られていたので、うんず用にと意を決して買っていくことにした。引越し前でなんとしてでもバックアップを取っておきたかったのだ。

 実はその数日前、もはや私の愛機の座を揺ぎ無いものとしたたうんずノートをバイト先のパソコンショップに持ち込み、壊れていないのに初期不良返品を受けたMELCO製の230MB-MOドライブの認識に成功させていた。MELCOのMOドライブには今でもASPI上で動作するMS-DOS用のドライバソフトが付属しており、インストール後のCONFIG.SYSの設定例も書かれているなど非常に親切な製品に仕上がっている。この、付属のMOドライバが、ASPIFM.SYSでも正常に動作したのである。

Logitec LMO-P230HS

 さて、買って来たMOドライブの箱を開け、中から取り出したMOを、Fresh君に繋がっているSCSI機器群の最後尾にあるCD-ROMドライブのさらに後ろに接続する。MOドライブにはアクティブターミネータが内蔵されている為、これが一番配線がすっきりするのだ。そしてFresh君の電源を入れ、ASPIFM.SYSがMOを検出していることを確認した。ASPIFM.SYSによるとこのドライブはどうやらOLYMPUS製の物らしいことがわかった。
 それじゃあドライバを入れようかと、付属のCD-ROMの中身を探ってみたが、さて困ったことに用意されているのはPC-98x1用のドライバだけ。なんとPC-AT互換機用、すなわちASPI用のドライバソフトは用意されていなかったのである。
 そんな馬鹿な、箱には確かにMS-DOS5.0A以降対応と書かれている。そう思ってCDの中を探っていると、一つのドキュメントファイルに突き当たった。そこにはなんと、AT互換機のDOS上で動作するドライバは、通常SCSIデバイスに付属しているはずなのでそっちを使ってくれ、というようなことが書いてあるではないか!なんて乱暴な対応!!
 さて困った。どうしよう。自作AT君にはすでに内蔵型の不治痛製(システムサコム製?)230MB-MOが搭載されている。うんずで使えなければ使い道などないのだ。

 とりあえず、Logitecの付属CDに入っていたテキストにある通り、SCSIに付属のソフトとやらを探してみることにした。私が自作AT機用に使っているSCSIアダプタはTekrAmのDC-390U。ドライバディスクの中に入っている英語のテキストを何とか読み進めながら、どうやらTRMDISK.SYSというファイルがそれに該当するものらしいということがわかってきた。
 拡張子が「SYS」という時点ですでに怪しいのだが(^_^;)、とりあえずこれをCONFIG.SYSの最後尾に書き加え、再起動してみる。すると、起動中に「ピーーーー」とブザーがなりっぱなしになってフリーズし、一切の操作が利かなくなってしまった。慌ててシステムCDを引っ張り出して起動し直し、CONFIG.SYSを書き直した。
 次に、自作ATで使っている不治痛(システムサコム)製のMOドライブに付属のドライバを使って試行してみた。すると今度はフリーズはしなかったが、どうも富士通のMOドライバはMOデバイスの製品型番を参照しているらしく、この製品は富士通のSMBシリーズじゃないです、というようなエラーメッセージを出してスキップされてしまった。
 とりあえず手元にあるネタで使えそうなのはそんなところだったので、さてどうしたものかと考えあぐねた。そういえばMELCOというメーカーはいろんなメーカーのMOドライブをOEM提供を受けて販売しているが、どの製品にも似たような型名がついていたな、と思った私は、今度はMELCOのホームページにアクセスし、ドライバソフトのダウンロードを扱うページに繋いだ。幸運なことに、ASPI用のMOドライバはそこにちゃんと公開されており、しかも思った通り共通する型名の機種全てに対応しているものとして公開されていた。これだったら動かせるかもしれない!
 そこで、早速そのドライバパッケージをダウンロードし、そこからASPI用のMOドライバであるMELMOU.EXEを引っ張り出してFresh君にぶち込み、そして次のようにCONFIG.SYSに追加した。

(前略)
DEVICE=\SYS\ASPIFM.SYS
DEVICE=\DOS\MELMOU.EXE
          ←これ
DEVICE=\SYS\MCDSC2.SYS /D:BUFFALO
  ←こちらはCD-ROM MELCOばっかり(^^;

 なぜDOSディレクトリなのかは不明(笑)。

 話の展開から大方予測はついているかと思われるが、これでまったく問題なく動作してしまったのである(TownsMENU上でドライブアイコンが「?」マークになってしまうことと、TownsGEARなど一部のアプリケーションでアクセスできないことを除いて)Logitecが販売しているOLYMPUS製のMOドライブが、MELCOの提供するMOドライバで正常に動作するのだ。しかもうんずで。考えてみればなかなか笑える話ではある(^_^;)

 何はともあれ、これで我が愛しのFresh君は強力な記録媒体を手にしたことになる。今後はうんず上での音声編集など、様々な分野でより一層うんずが使われることであろう、などとしてこの文を閉じておこうかとおもうのである。

 なお、今回ダウンロードしてきたMELCOのMOドライバパッケージには、実はMELMOFMT.EXEという非常に興味深い名前のファイルが同梱されている。おそらくうんず専用のMOドライバだと思うのだが、このファイルに関する説明は付属のテキストには一切されていなかった。


 ASPIFM.SYSの配布はNIFTY-ServeのFDEVICEで行われているそうです。


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