2001年6月22日(金曜日)


 日曜日の昼、怠惰に明け暮れながらネットに繋いで調べ物とかしていたら、チャイムが鳴って、なれなれしく且つ恫喝的な「こんにちはぁっ」という掛け声とともに乱暴にドアを叩く音が聞こえた。
 どうせ新聞の勧誘だろうということはわかっていたから、部屋の明かりは点いていたし居るのはバレバレだろうけどあえて無視することにした。最近「健全なミニコミ」に毒されてしまっている私はもういい加減部屋の片隅というにはあまりにも広すぎる領域で山になっている新聞紙ゴミに埋もれてゆく生活にうんざりしていたのだ。

 晩飯を作りそびれてしまったその日の夜、近くの牛丼屋にでも行くべく部屋を出ようとして、そのとき初めてドアが半開き状態であったことに気が付いた。そういえばその日はなんだか無性に蒸し暑くて、昼前にドアガード(チェーンの代わりに使うアーム型のやつ)をつっかえ棒代わりにしてドアを開けっ放しにしていたのだ。
 ドアを開けっ放しにして居ないフリを装っていたのか、とか思ったら、自分の間抜けさとずうずうしさに思わず苦笑してしまった。しかしまぁ、これでとりあえずは私が新聞屋を嫌っているというアピールにはなったんじゃないかと思っている。そういう意味ではめでたしめでたしなのだ。


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 メディア規制

ジャンル:社会問題ネタ
危険度:大

 ネットで話題になる政治ネタというのは、いたって公共の新聞・TVではその核心を報じられないのが一般的です。以前の「児童ポルノ法案」なんかがその代表的な例ともいえるんじゃないかと思いますが、売春・買春を規制する法律のおまけとしてさりげなくくっつけられたこの法案も、結局多くの漫画家達などによる「水面下の」集会活動によって、犯罪性を立証できずいたずらに表現への規制を行うだけであった「絵に対する規制」を法案から取っ払うことに成功しました。
 一方で多くのジャーナリストたちが反対アピールを掲げたいわゆる「盗聴法」は国民の声を反映しきれないままに強行採択され、「住民基本台帳法」(いわゆる国民「背番号」制度ってやつ)と相まって、いつの間にやら政府によって国民全員が完全に管理され尽くした社会がでっち上げられようとしています。

 どっかのエロ漫画家さん(ていうか、鎌やん)が、「政治を無視していると、政治に足すくわれちゃうよ」なんてことを言っておりましたが、選挙権もらってから3年もたった今ごろになってやっとその意味が実感できてきたような気もします。

 そんなわけで、たまには社会問題ネタを。
 メディアを規制する法案がここ最近いくつか話題に持ち上げられている。今国会では審議が見送られた「個人情報保護法案」なんかがその一つだ。これは個人情報を保護するという名目のもと、個人情報を扱っていると思われる民間の機関を対象に、けーさつがいつでも立ち入り検査・監督を行うことができるというもので、官公庁や新聞・TVは適用除外とされている。もっとも情報漏洩が多いとされる官公庁が適用除外され、そして政府機関が民間の言論を統制する効力をもつまさに「治安維持法」の再現であるとして、多くのジャーナリストや野党・無所属議員を中心とした<良識的な>政治家たちなどによって問題提起されている。
 自民党、特に橋本派権力などを中心としたいわゆる既得権益にあやかっている政治家、そして官僚たちにおいて、こうしたマスメディア・ジャーナリズムを完全に統制する法の成立は最重要課題となっている。

 森内閣の尻拭い担当である小泉首相はこの法案を通さなければならない立場にあるのだが、氏がホンモノであるならばきっと現行の法案を完全に取り下げ、ホンモノの「個人情報保護法案」を作り上げてくれることと信じている。期待はしてないけどな( ̄▽ ̄)。

 個人情報保護法案がいかに危険なものであるかをちゃんと勉強したい人は、電脳キツネ目組「新党・自由と希望」代表 白川勝彦センセーのページ、もしくは Web現代あたりを参照願いたい。特に白川センセーの個人見解は個人への適用をもされかねない危険、すなわちパソコンさえ持っていれば誰でもいつでもけーさつに立ち入り検査される危険性を示唆していてドキリとさせる。

 さて、似たような趣意の法案に、「青少年社会環境対策基本法案」なんてのもあったりする。これは年々増えつづける少年犯罪や若年層によるキ●ガイ犯罪の煽りを受け、青少年たちのこうした犯罪や自殺などの行為を促す原因となる有害な情報を規制しようという主旨の基に作られた法案で、やはり出版物などのメディアに対する規制を主とした内容となっている。例えば幾つかの地方で有害図書指定を受けている「完全自殺マニュアル」などといったいわゆる「マニュアル本」も適用の範囲内とされ、その他多くの暴力表現や性描写を含む出版物や放送などに規制が加えられることとなる。

 マニュアル本…。ずいぶん懐かしい単語が出てきましたが。。。TV報道の煽りを受けてずいぶんと売れましたよね、この手の本って。
 そして自殺した青少年の自宅からこの本が発見されるたびに、あるいは犯罪者の自宅からこの手の本が発見されるたびにマスコミにいいように叩かれた。まるでマニュアル本があったせいでこの子は自殺したとか、マニュアル本のせいで彼は凶行に及んだかのように。

 ところで。大阪は池田小学校で起こった無差別児童殺傷事件。容疑者である宅間守は取り調べにおいて、法律書などで得た知識で、重い精神障害を装うなどして刑事責任を逃れようとした、と供述しています。そして実際家宅捜査においては70点あまりの法律書が押収されたそうです(糞便りにならない読売新聞6/17朝刊社会面より参考)
 そこで、「青少年社会環境対策基本法案」などというものをでっち上げようとしている自民党を中心としたお偉い政治家、それから閣僚・官僚の方々に質問です。

 やっぱりこの場合、、、法律書って、、、規制の対象になっちゃうんですかね?

 完全自殺マニュアルを出版する太田出版は、東京都青少年健全育成審議会からの要請に応じ、1999年の8月頃から都内では自主規制対応として、ビニール包装し、帯に18歳未満ご遠慮くださいの記載を加えて販売しているそうです。

 。。。書店に並ぶ、法律書の背表紙に、18禁シールが貼り付けられる日は近い。。。