2001年4月26日(木曜日)


 2日連続スパゲティー・ナポリタン。しかもベーコン切らしていて(って言うか、腐ってたから捨てた;_;/、昨日は豚肉、今日は鶏肉使用。私が作るナポリタンはチーズ(とろけるやつ)を絡めて仕上げるお子様仕様なのですが、まだ残っているチーズが賞味期限を1ヶ月以上過ぎてしまっていて(もちろん開封済み)、熱を加えると人の垢のような癖のある醗酵臭を発するのですが、それでも喰えるしもったいないのでしぶとく使っています。
 そもそもなんで2日連続スパゲティーかと言うと、先週1週間料理する気になれなくて、その前の日曜日に焚いたご飯が釜の中に収まったまま丸々1週間ほったらかし。月曜日にチキンカレーにでもすれば喰えるだろうとか思いつつカレー粉まで買ってきたにもかかわらず、野菜をきざんでこれから料理と言う段階で釜の中のそれが淡いピンク色の柔らかそうな素敵なカビをびっしり帯び、絶え間なく咽んばかりの腐臭を発していることが発覚、2食分の貴重な主食を生ゴミにしてしまったというもったいないお化け夜襲モンの粗相をしてしまったからで、よーするに他に喰うもんがないからなんです。まぁがんばってご飯焚くなり、うどん玉でも買ってくるなりすればよいのですが。。。
 普段極力料理をするようにしていた人がある期間料理をしない生活を送ってしまった後の冷蔵庫と言うのはなかなか惨憺たるものがあります。何しろそういう期間と言うのは大概忙しいか疲れきっているときで、ストレスはたまっているから買い物はしちゃうんです。で、使いもしない食料が冷蔵庫に溜まる溜まる。気がつけば買ってきたのとは違う生き物が繁殖し始めていたりして。。。
 一人暮らしの生もの買い溜めには、くれぐれもご注意を。


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ジャンル:SF
危険度:小

 そもそも酸性雨を浴びせっぱなしでも劣化しない、強い素材を使用した傘の値段がべらぼうに高くなってしまい、一般に使われる傘のほとんどが使い捨て用のビニール傘になってしまったのが発端である。
 エコロジー的に見てもビニールという素材が使い捨てには向かないのは当然の見解だ。やがてビニール傘はビニールではなく、ナイロンなどの合成繊維やカーボン紙などに取って代わられた。
 特に紙は素材としても比較的安価であり、使い捨ての紙傘は全世界的に使われるようになっていった。防水加工もカーボンではなく別の素材(クロムなどの金属メッキやシリコン、天然樹脂など)が盛んに使われるようになっていった。これらの素材はその多くが紫外線をはじく効果があり、日・雨両用の傘として広く使われるようになった。

 しかし技術も発展を遂げるにつれ、強い酸性雨にも劣化しにくい耐酸性の優れた防水塗料が低コストで作られるようになった。結局はこれを利用したナイロン製の傘が相応の価格で売られるようになり、使い捨て用の傘とのシェアの比率も酸性雨が大きな社会問題とされる以前と同程度にまで落ち着いた。

 ところがここ数年、再び使い捨て用傘の需要が急激に伸び上がり大流行の様相を呈している。それどころか一部の量販店ではいわゆる「大人買い」をしてゆくマニアな消費者もちらほらいるほどだ。
 いったいどんな商品が出たのか。耐酸性に弱い防水加工、その多くが酸化することによって変色してしまう。しかし素材によって変色の仕方が違っていた。あるものは赤く変色し、あるものは緑色に変色した。またあるものは黄色に変色し、あるいは黒く変色するものもあった。そうした、さまざまな加工技術を組み合わせることによって、酸性雨を浴びると人気キャラクターの絵などが浮かび上がってくる傘が作られるようになった。買ったときもまた使用中も普通の傘であり、使い終わって1日経つと描かれている絵を見ることが出来ると言う、何が出てくるかわからないドキドキ感が多くの消費者の遊び心をくすぐった。
 初めのうちはゲームやアニメのキャラクターなどといった比較的単純なデザインのものだけであったが、人気が出るにつれて調子に乗ったメーカー各社はより精密な印刷技術を開発、やがて人気アイドルの水着姿が写真クオリティーで浮かび上がってくる恥ずかしい商品なんかも出てくるようになった。こうしたイラストが酸性雨を浴びて浮き出てくるような傘を人々は一般に絵傘と呼んだ。土砂降りの日にコンビニで買っていく傘は翌日必ず店の商品の宣伝が入っていたし、挙げ句の果てには自分で描いたイラストを絵傘に出来る絵傘プリンタや絵傘作成キットなども売られるようになる。
 いよいよ図に乗ったメーカーは今度は酸性雨によって形状が変化する素材を開発した。立体絵傘の登場である。酸性雨を浴びると傘に施された特殊加工がゆっくりと膨張を起こし、翌日には傘の上向きに等身大のキャラクターなどが色付きでもっこりと出来上がるわけである。難点は、使い終わった傘は広げておかなければならないことと、形が出来上がったときには傘紙が骨から剥がれてしまって完全に傘としての機能を失ってしまうことだが、そもそも使い捨て用の傘として売られているものなのだからこれはこれでまったく問題ないのである。
 似たような素材を使いながらまったく違う発想により生まれた商品としてはいたずら傘なんていうものも流行した。これは立体絵傘の応用で、違うのは別にキャラクターの形になるわけではないこと以外に、傘の上向きではなく下向きに膨らむこと、酸性雨を浴びるとすぐに膨張をはじめることの2点で、つまりは使用中に傘紙から触手のような柔らかい突起が使用者に向かって無数に伸びてくると言ういたって趣味の悪いいたずらをしてくれるシロモノ。全国の天気予報を見忘れて傘を持ってくるのを忘れちゃった多くの婦女子がこの傘によるいたずらの餌食となった。

 ところで先日、いわゆる大人の玩具のお店に立ち寄ってみたら、ここでも数多くの絵傘、立体絵傘が売られていてちょっとびっくりした。まぁ確かにこれだけ流行ればこういう商品が出てくるのも時間の問題だとは思っていたが、私が気づいたときにはもう既にかなり当たり前のように数多くの品が出回っていたらしい。
 ただ面白いと思ったのは、これを買っていくと決まってサービスとしてバケツ1杯分の酸性雨を溶かして作れる「酸性雨の素」を持たせてくれることだ。気持ちはわかるのだが、別に酸性雨を浴びてすぐに変形が始まる訳ではないのだから必要ないのでは、と店員に聞いてみると、その店員は実に懇切丁寧に理由を教えてくれた。これらの商品を買っていくお客様はこういうことに関しては気の短い方がほとんどで、いつ振るかもわからない酸性雨など待っていられないし、ましてや雨に濡れてから半日なんて待っていられない。そこでこれらの商品は酸性雨を浴びるとすぐに変形が始まるように出来ている。酸性雨代わりのこの粉も販促品として大量に搬入されてくる。ということなのだそうだ。