月末はゴミ出しの日 10月号


 先々週の今日なのであんまりネタがないのですが、まぁ、とにかく、逝ってみましょう(;_;)/

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◎例のものを買ってしまって今月のお小遣いは火の車という今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。◎本当にかなりの勢いでピンチだった私にとって、17日(日)にあった初級シスアド試験の試験官のバイトは凄く助かりました。◎私のついた役職は「主任監督員」で、試験室に配属される監督員の中でも一番えらい人、という役回りなのですが、何しろ私の担当した教室は監督員が私一人だったので(^_^;)、主任も何もないじゃないかといった感じではありました。◎給料は14,000円、ちなみに教室の外で待機して案内などをする管理員は9,700円とか言っていたかな。仕事内容はといえば教室の下準備(といってもちょっとした雑用)と試験開始・終了などのアナウンス、問題・解答用紙の配布や回収などといった簡単な仕事と、後は試験時間中の退屈や睡魔との戦いでしかないので、M・バレーでの充実した仕事内容とその対価に比べれば断然お得なアルバイトなのでありました。◎ちなみに試験官という立場を利用して問題をちょこっと見させてもらいましたが、経営学や流通なんかについてはさすがに専門外なのでそこら辺の専門用語を要求する問題はさすがにわかりませんが、それでもそれさえ軽く抑えておけば後はなんだか一般常識とも取れるような問題ばかりでまぁなんだかなんだか。とりあえず、私はいらないや、とか思ってしまいましたが(^_^;)。◎もっとも、周りにいた試験官連中はみな午後の問題を開いては「こんなの解けねーよ」とか何とかもらしていたのであんまり大きい声では言えなかったのではありますが(笑)。

◎このバイトの前日に、ASMの招き猫@氏とともに、楽器フェア'99に行ってまいりました。◎これは2年に一回恒例で行われているイベントだそうで、世界各国のあらゆる楽器という楽器が集結する、まさに楽器フェチのための(笑)イベントなのであります。◎池袋サンシャインシティーの文化会館2階から4階までを使って開催されたのですが、2階が電子楽器機材のフロアー、3階がピアノや管弦楽器などのクラシック楽器のフロアー、4階はアコースティック楽器のフロアーなどとなっていました。◎ドイツメーカーの合同ブースなんかもあって、500万円以上もするグランドピアノが弾ける状態で展示してあったりして、さすがにそれは試奏するのがはばかれて少ししか弾けなかったけれど(それでもしっかり触ってくるやつ>わし)、あとでカワイとかのピアノとか弾いてみたりして、うーん、やっぱり本場は違うなぁ(^_^;)などと感動したりしてしまいました。◎ラディックのブースになぜかあったビブラフォンの音色が凄くよかった。マレットを握るのは何年振りだったでしょうか(笑)。招き猫@氏にはお聴き苦しいものをお披露目してしまいましたようで、、、◎それからクラシック楽器のフロアーにはスチールドラムなんていうものもあって、あれはなかなか面白かった。っていうか、欲しいかも。練習しちゃうかも(笑)。◎電子楽器ではなんと言ってもRolandの活躍が目立ちました。と言いたいところなのですが、、、実は今回Rolandが出展したものって、先日M・バレーのDTM担当として出張に行ってきたRolandの新製品内覧会で出展していたものとほとんどいっしょで個人的にはあんまり新鮮味がなかったというのが実のところだったり(^_^;)。しかもここのブースのミニホールでやっていたイベント、井口慎也と山崎彰によるV-DRAMやFS-1などのデモ・イベント。あれも内覧会のときにやっていたんですよねぇ、、、それもほぼ同じような内容で(^_^;)。心の中であははぁ、おんなじことやってるぅなどと思いながら面白がって見ていましたが。ごめんよ招き猫@、黙っていて。別に内緒にしていたわけではないのよ(^_^;)。◎とはいえ招き猫@が盛んに興味を見せていたVIDEO CANVASは私もお初にお目にかかるものだったので、まぁよかったとは思うのですが。デモ・イベントでも必至にこれで演出していたみたいだったし(^_^;)

◎楽器フェアについては他にもいくつか書きたいことがあったような気もしますがとりあえずこの辺で。そろそろ最近見た・聴いた作品についてピックアップ!に移りませう。◎まずは本、前回は2ヶ月でやっと1冊だったのに今回この2週間でなんと2冊、しかも両方ともフィクションです。◎「おしまいの日」(新井素子/新潮文庫)。◎先日インフォシークで「吾妻ひでお」を検索していたところ、なぜか彼女の作品リストに引っかかり、たくさん紹介されていたので面白いのかなぁと思った私は、とある書店に並んでいた中からもっとも内容の濃そうなのを選んで買ってみた次第であります。◎実際手にとって見ればわかりますが、本の切り口(って言うんですか?)を見ると黒い線が2本ほど見えて、その黒い線のところを開くと思った通りページの半分が真っ黒く塗りつぶされていて、しかもその手前に、ペンでぐりぐり塗りつぶして無理やり消されたような痕が思いっきり羅列していて、かなりなコワさが演出されていて、それを見た瞬間私はこの本はてっきり怪奇ホラー小説なのかと思っていましたが、実際はとても寂しくも切ないお話なのです。背表紙の紹介文は「日常生活に潜む正気と狂気の狭間を描くサイコ・ホラー」などと締めていますがとんでもない見当違いです。確かにある意味怖い話ではありますが、一般的に云う所のホラーを期待して読むものではありません。◎さて。今ちらっと読み返してみようと思って一旦開いてしまったのですが、開いてからまた書き始めるまでにあっという間に40分も経ってしまいました(i-i)ァゥァゥ。それぐらい、私にとっては読み入ってしまう魅力のある小説なのです。◎この小説を一言で言い表すと、「春さんは、まだ、帰ってこない」ということになります。春さんというのは、この物語のヒロインであるところの美津子さんの旦那さまで、よーするに「だんなの帰りが遅い」話なのであります(あ、書いちゃった、知らないぞ、素子ファンに怒られても)。◎で、美津子さん(以下、みっちゃん)、日記を書くわけですね。毎日毎日、旦那さまの帰りを待つ時間を利用して。この小説は、物語の進行の中に、盛んにこのみっちゃんの日記の内容をはさんで、というかむしろ日記のほうがメインなんだけど、そんな感じで作られています。さっきの黒べたや塗りつぶしは日記のほうの演出で、特に半分黒いページは破かれた痕、ということなのだそうです(なるほど)。◎物語は3つの章に分かれていて、第1章から順に「幻の猫」「白い虫」「夢と現」となっています。これらのタイトルからではそうそう簡単にこのストーリーの内容は想像しにくいでしょうが、しかしあえて内容については書きません…否、書けません。なぜなら是非ともまず、読んでみて欲しいから。内容を知ってしまうと面白さが半減してしまう、これはそういう種の物語だと思うからです。◎ちなみに内容を知っている人向けに私の感想を書くと、さっきも書いたように、非常に悲しくも切ないお話だな、と思いました。私は、間俊之の最後のセリフの男でありたい、とも思いました。それから、みっちゃんの心境と、山田玲司氏の漫画「ストリッパー」に出てくるルカが「でも彼はまともだね。どうしてみんな発■しないの?」と言ったそのセリフとが、なんだか重なるというか、通じるものがあるようで、なんだかいろいろと考えさせられてしまいました(これは「ストリッパー」を読んだ人でないとわからないな、、、受験期真っ盛りに発■した火倉君を評して彼女が言ったセリフなのです)。仕事仕事でノイローゼ気味の妻のことを考える余裕すらない春さんが「普通な人」で、寂しくて寂しくてノイローゼになってしまうみっちゃんが「狂っちゃった人」にされてしまう。それってなんだか。さみしいことだな、と。ってなんだか一番大事なところを書いちゃってないか!?>ヲレ ◎なお、この本を読む際には、必ず最後のあとがきもちゃんと読むこと。そしてもしあなたが「奥様」をやっている人で、しかも旦那がときどき(ないしはしょっちゅう)帰りが遅くなる人ならば、是非とも「おしまいの日ごっこ」を試してみましょう(笑)。責任は持ちませんが(ぉぃ)、ネタにしたいのでその後どうなったかとかをメールで教えてくれると凄く嬉しいです(こらこらこら^_^;)。◎次の本に行ってみましょう。◎「海がきこえるII アイがあるから」(氷室冴子/徳間文庫)。「海がきこえる」はアニメ化もドラマ化もされているみたいなので、結構イロモノの部類に入るんですかね(^_^;)。◎実はだいぶ前、確かまだ高校生だった頃に、とある友達に薦められて「海がきこえる」をその友達から借りて読んでいたのです(それも文庫版ではなく単行本を!)。今回読んだのはその続編で、これまただいぶ前に書店でやはり単行本で見かけたときに読んでみたい衝動に駆られてはいたのですが、なにぶん文庫ではないこと、それから前作は如何に読み口がとても嫌気もなくすっきりしてよかったからとはいえさすがに私の苦手な恋愛モノ、多少なりとも抵抗があってなかなか手が出せずにはいたのです。◎今回読むに至ったのは、たまたま出ていたことすら知らなかった文庫版を妹が持っていたためで、しかも前出の素子さんの重たい小説を読んだ後であの衝撃をやわらげてくれるような読み口のあっさりしたものを求めていたこともあって、それで妹から借りて読むに至ったわけなのですね。◎物語の説明。まず前作「海がきこえる」では、金持ちの家の両親が離婚して母親とともに高知に引っ越してきた女子高生里伽子と同じく高校生でもちろん高知地元民の主人公杜崎拓との、まだラブストーリーとも言えないような青春のお話なのですが、もっと突っ込んで内容に触れると、つまり里伽子は杜崎や同級生の女の子などをだまくらかして父のいる東京へ行くのだけれど、そこではじめて父が浮気していた事実を知り、とあるホテルでショックで涙する里佳子と杜崎は気まずい夜を過ごし(ここで関係を作らないあたりがなんだか微笑ましいというか純情というか)、その後そのことで学校で問題になったりなんかして気まずい感じになって、そのまま卒業してしまって、東京の大学に通っていたら大学の女性の先輩であるところの津村知沙からのつてで里佳子と再会してしまい、そのままなんだかいい感じになって仲直りみたいな感じになって、で、夏休みに帰省してクラス会に出たら二次会に里伽子が現れて、けんかしていた松野とも仲直りができて。そんな感動的な場面で「海がきこえる」は終わっていて。◎で、長くなりましたが(苦笑)、その夏休みからこの「海がきこえるII」は始まっているわけなのです。今度は美人のいわゆる女優女、さっきもちらっと出てきた津村知沙が実は既婚男性と恋愛沙汰になって傷ついている人で、そのリハビリを兼ねて本屋でバイトをしている田坂浩一と関係を持つようになったという話から入って、杜崎は杜崎で相変わらず里伽子には振り回されるし、しかもそれに加えてなぜか津村知沙にまで振り回されるし、という大変うらやましくも面倒くさい役回りで、しかしあるとき里伽子の父親の愛人っていうか早く入籍しろな関係の美香さんがひどい流産で倒れてしまって、知らされて駆けつけてそのひどい光景を見せ付けられて応急処置を手伝った里伽子はその一件でものすごく自分を責めたてることになる。で、やっぱりまた、今度は杜崎のアパートで気まずい夜を過ごす二人。だけど今度はただ単に気まずいだけではなくて、水沼健太のビデオが里伽子に与えた感動も働いて、前作の同じようなシーンと区別してみれば今回のこのシーンはかなり特別なものが込められているような感じがすると思う。そして最後はクリスマスには里伽子は父親とその恋人とも仲直りして、めでたくハッピーエンドといった感じで締めくくられるわけだ。◎とにかく。こちらはなんだか粗筋を長々と書いてしまいましたが。むぅ。同じ女性の作家であってもここまで作品が読者に与える印象というのは違ってくるものなのかと感心してみたり。◎この作品のいいところは、絶対に恋愛モノの小説のはずなのに、単なる恋愛モノとかありがちトレンディードラマを読んでいるような気分にはさせないところだと思う。杜崎拓は里伽子に振り回されていくうちに、絶対に里伽子に心が惹かれていっているのに。そういうことも大切だけど、他にも大切な要素というのは、人が人生という舞台にいる以上は絶対にあるわけで。そういう見逃しがちな部分というのを、この作家はしっかり捕らえていて、恋愛だけじゃなく、そういう部分、人との付き合いとか、そういうのみんな通して、人は大人になっていくんじゃないかな、って言うのを、丁寧に、丹念に描いているなぁと私は思うのであります。◎恋愛沙汰には縁がない私のようなかわいそうな人間でも、素直に恋人が欲しくなる、そんな一冊です。

◎なんだか2冊の本の話でこんなに長くなるとは思いませんでした。今回はこの辺にしておきます。でわでわ〜。。。