● (No.970) WiSP SoundModem and HW_VSP3 (2017年10月9日) HardTNC, SDR を使わずに、WiSP, SoundModem, VSP3 のみで衛星信号を受信送信 する方法を、うまくいかなかった例も含め、ここに時系列で紹介していきます。 ------------------------------------------------------------------------ From: Andy UZ7HO To: JE9PEL Date: Sat, 7 Oct 2017 06:38:58 +0300 Finally I got it! WISP32 does not work correctly with VSPE driver, I replaced it with HW_VSP3. Soundmodem does not support KISS over COM port, only TCP/IP operations. HW_VSP3 driver emulates a bridge between COM and TCP. I added "Full-Duplex" option to the main version of HS_Soundmodem 019, you can find the "Full-duplex mode" check box in the "Modem" settings. This option is configured separately for two channels. ------------------------------------------------------------------------ 仮想バーチャルCOMポートを、VSP_Manager を使って作成した。これで、WiSP を TNC を使わずにサウンドカードで動作させる道が開けた。(Windows 10, 64bit) これに先立ち、UZ7HO局が使用しているという HW_VSP3 をインストールしてみた が、自局環境ではこのソフトを保存終了することができなかった。以前 Win8.1 で VSPM を使ったことを思い出し、Win10上でも VSPM をインストールした次第。 My_HP No.853, 951 TNC, SDRを使わずに HSM受信はできた。(2017.10.9) しかし、MSPE にデータが 入らず送信動作に入らない。COM設定が逆かもしれない。(逆にしても変化なし) TS-790S WiSP3215 VSP-Manager103 HS_SoundModem0.19b, Full-duplex mode ------------------------------------------------------------------------ WiSP は、仮想バーチャルソフト VSPE, VSPM とは相性が悪い という情報があり、 確かにどちらもうまく機能していないようなので、両者をアンインストールして 仮想実験を振り出しに戻した。 唯一、相性が良いと言われている HW_VSP3 を、 再インストールした。手順の問題かと思うが、設定保存終了することができない。 ------------------------------------------------------------------------ 別の Windows10, 64bitデスクトップPCでは、HW_VSP3 を難なく認識し、仮想COM ポートを生成することができた。My_Windows10, 64bitノートPCでは何故、インス トール出来ないのであろうか。これはセキュリティやファイアウォールの問題か? ------------------------------------------------------------------------ Received using "WiSP SoundModem and HW_VSP3" by JA0CAW on 11 Oct 2017. 理論的には自局(JE9PEL/1)でも、これと同じように受信送信できるはずである。 ------------------------------------------------------------------------ Successful "WiSP SoundModem and HW_VSP3" まず、HW_VSP3 のインストールですが、自局環境 (Windows10, 64bit, English) では先に述べたように、なかなかインストールができず、ずっと悩んでいました。 以前から、英語版 Windows10上で日本語ソフトが起動できない時は良く知られて いる 「Locale Emulator」 を使い、起動できるようにしていました。この HW_VSP3 は外国ソフトです。まさかと思いましたが、半分ヤケになり 「Locale Emulator」 を経由してみたところ、見事に HW_VSP3 は動作しました。不思議です。WiSP と 連携させるには、さらに多少の手順が必要なので、ここにまとめておきます。 1. HS_SoundModem Ver0.19 を最初に起動する。 Settings - Modems - Full dupplex mode にチェックを入れる。 Settings - Devices - KISS Server Port: 8100 とする。 2. HW_VSP3 を、「Locale Emulator」 経由で起動する。 右クリック → ロケールエミュレータ → プロファイルで実行 3. HW_VSP3 を初期設定する。(初期設定は最初だけ。次回からは自動的に有効) Virtual Serial Portタブ - Port Name: COM4, IP Address: 127.0.0.1, Port: 8100 Settingsタブ - Create VSP Port when HW VSP Start-up Purge Buffers when Port is Opened Connect to Device even if Virtual COM is closed この三つをチェックして、下段の Connect Save Settings to INI file を 押す。Virtual Serial Portタブに戻って下段の Create COM ボタンを押す。 しばらくすると、中段の VSP Status: Created, LAN Status: Connected と変化し、HS_SoundModem Ver0.19 との接続が完了する。 4. WiSP(GSC) を管理者モードで起動する。(My_HP No.969) GSC - Setup - Satellite Setup - FalconSAT3 - Edit - TNC Settings - Port: COM4, TNC Type: None 5. 完了。あとは衛星の飛来を待つばかり。 実験では、GSC - Tracking - Run Pass として、受信保存済み.wavファイル を読み込ませた。次は、以上の流れ図。 ------------------------------------------------------------------------ "WiSP SoundModem and HW_VSP3" uploading hardTNC, SDR 無しで、SoundModem と VSP3 のみで衛星信号の直接受信はできた。 MSPE にもデータが入り、送信動作に入っている。しかし、最後の最後に Rig に 送信信号が入っていかない。やはり予想どおり何か策が必要だ。(15 Oct 2017) 保存.wavファイルでは 「送信」 ができた!!! SoundModem のデバイス設定で送信チェックを入れ忘れていた! SoundModem - Settings - Devices - PTT Port - COM2 この COM2 は、UISS の送信時にも設定した COMポートである。 これで恐らく、衛星にも直接送信できるだろう。 ------------------------------------------------------------------------ VSP3 Uplink System Subject: PTT COM port From: Mineo Wakita To: Andy UZ7HO Date: Thu, 19 Oct 2017 19:34:48 +0900 I can now do transmission operation when I check "Dual PTT" ie, "SoundModem - Settings - Devices - PTT port - Dual PTT". When do you check "Swap COM pins for PTT" ? Re: PTT COM port From: Andy UZ7HO To: Mineo Wakita Date: Thu, 19 Oct 2017 14:11:28 +0300 Hi Mineo! Normally for the port A the RTS pin is used, for port B is DTR pin. The "Swap COM pins" option swaps these pins. 注 RTS: Request To Send, 送信要求 DTR: Data Terminal Ready, データ端末レディ 【FalconSAT-3 衛星を追う①】JE1CVL http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20171209 ◆FalconSAT-3 は、CubeSat、MicroSat よりはるかに大きい衛星です。それなり の性能を持っているはずです。デジピーターのほか、ブロードキャストと BBS の中継器(サーバー)を積んでいます。ブロードキャストと BBSにアクセスする には「WiSP」というソフトを使います。このソフトは、WinXP の時代あるいは それ以前から衛星BBS通信用に開発されたソフトです。 Win10 の環境下でも使 えることが確認されています。JE1CVL は、WinXP_PC に WiSP をインストール し、ハードTNC である TASCO の TNC-505 を使って、ブロードキャストと BBS のアクセスに成功しています。 ◆残る課題は、ソフトTNC (PC内蔵のサウンドカードを使ったTNC) を使ったアク セスでした。その後取り組んで来ましたが、BBS へのアクセスにはまだ成功し ていません。BBS へのアクセスの前段として、衛星に自分の電波が届いて中継 されて帰ってくるかを確認をすることにしました。それは High Speed Sound_ modem と UISS を使ったデジピーターへのアクセスです。2017年12月8日 深夜 のパスで一応2つデジピートしたことを確認しました。JE1CVLは、FalconSAT-3 衛星に認識されたことになります。 ◆以下、ここまでの概要をまとめておきたいと思います。 ◆まずソフトTNCを使う形の WiSP の設定、「HS Soundmodem +VSP+ WiSP」という 形になります。この設定方法については「FalconSAT-3 WiSP VSP Soundmodem_ Setup - You Tube」 にという動画「ここ」で紹介されています。このとおりに 設定すれば Win10環境下でも必ず動きます。ここで「VSP」は バーチャルシリ アルポートという別ソフトです。いわゆるPC内部のソフト間で、データをやり とりする仮想ポートを使います。 【FalconSAT-3 衛星を追う②】JE1CVL http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20171210 ◆全ての設定を確認し、衛星に向けて電波を出しました。届いているのは間違い ないですが、デジピートしません。電波が届いているのは間違いないというの は、前述のとおり WinXP_PC とハードTNC では実現している訳で、電波を出し ている条件は同じだからです。 ◆上がらなかった理由の結論としては、サウンドカードのレベルの問題でした。 レベル調整の実験を地上局同士 UISS で、APRS Digi信号を出し確認しました。 ◆幸い直線で 2.5km のところに JH1OKL局が居て、ほぼ同じシステムで Falcon_ SAT-3 への Digiアップに挑戦しているのです。双方 HS Soundmodem+UISS で 電波を出し、音声レベルによるデコードの状況を確認しました。再掲画像は、 衛星へのデジに成功した時の Speakerレベルです。JH1OKL局との実験でも、80 以下に下げると OKL局側で JE1CVL の信号が見えません。キャリアーは入るの ですが中身が見えないということで、つまり変調が乗っていないのです。当然 衛星に向けても Speaker のレベルが低いと変調が乗らず、Digi しないという ことになります。今後もさらに適切なレベルを探ることになります。 ◆しかし、このレベルをもっと具体的に調べる方法があります。道具を使うので す。つまり「オシロスコープ」そして使っているリグが 9600baud の入力レベ ルをどれくらい要求しているのか、リグのデータシートで確認し規定値に収ま るように Speakerレベルを調整します。 ◆『オシロによる測定方法』 PCのSpeaker OUT を測定すべき端子とします。インターフェースからPCのデー タソケット(たいがい裏側にある MiniDIN6ピン) に行っている 1番ピンが測定 端子となります。JE1CVL のリグ「FT-847」のデータシートを見ると ここには 「40mVpp(10kΩ)」 の入力が必要と書いてあります。 ◆リグには接続しないで UISS を送信状態にし、ここに出て来る電圧と波形をオ シロスコープで確認します。FT-847 の場合は上記の数値になるようにSpeaker 出力レベルを調整すれば良いことになります。 ◆オシロの測定は、アイパターンとします。 Speakerレベルによる出力電圧を、デジタルオシロを使って測定しました。 ◆アイパターン (eye pattern,アイダイアグラム,eye diagram) とは、信号波形 の遷移を多数サンプリングし、重ね合わせてグラフィカルに表示したものです。 パターンを組み合わせた表示が eye(アイ, 英語で目)に見える事から、アイ パターンと呼ばれるようになりました。波形が同じ位置(タイミング・電圧)で 複数重ね合っていれば品質の良い波形であり「アイが開いている」と言います。 逆に波形の位置(タイミング・電圧)がずれている場合は品質の悪い波形であり、 ジッターが悪くなります。アイパターンを確認することにより、縦の高さや横 の幅からタイミングマージンや電圧マージンを一度に評価することが出来ます。 ◆JH1OKL局との情報交換⇒『昨夜のパスですが、久下さんの送信波形が見えまし たが、トンガっています。つまり、上下は変調かかっていましたが、中心部は かかっていないAMのキャリアのようです。私の電波もUISSだとそうなってしま います。WiSPだと綺麗な台形になりますが、昨夜は受信ができず、送信もでき ませんでした。(中略)とりあえず、台形の波形が見えるように調整すること が先ですかね。』 ◆JH1OKL局は、SDR#でJE1CVLの信号を受信し、波形を見てくれたのです。 「SDR#は便利ですよ~」 は OKL局の弁。 ◆Speakerレベルによって Digiするしないが決まることになりますが、ブラジル のPY4ZBZ局がレベルの紹介をしています。「上 Alto アルト スペイン語 高い」、 「真ん中 OK 英語」、「下 Baixo バイスー ポルトガル語 低音」 【FalconSAT-3 衛星を追う③】JE1CVL http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20171212 http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20171214 ◆ソフトTNC環境で衛星に電波を送り、BBSから応答がありました。ソフトTNCで 初めて衛星にアクセス出来たことになります。 ◆ソフトTNC、BBSから応答がありますが、メッセージを上げることが出来ません。 メッセージを上げられない症状はハードTNCの場合と全く同じです。まだ何か 原因があるようです。UISS はデジします。とは言いながら「数打ちゃ当たる」 状態で、一発では上がりません。 【FalconSAT-3 記録】JE1CVL http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20171223 ◆2017年12月22日(金)深夜00:02JSTのパスで、メッセージが連続で 3つ上がりま した。今までどうしても上がらなかったのですが、不思議と言えば不思議です。 このパスをもって、 「WiSP Soft TNC Complete」 としておきたいと思います。 ◆原因とまでは言えませんが、幾つか考えられることがあります。 ①「FalconSAT-3 BBS の受けが良くなった」 ここで、この衛星の BBSサーバー の リロード作業が行われ完了していることから、その要因も考えられます。 ② 「送信パワーを上げた」 今まで衛星の負荷を考え控えめにしていましたが、 一応FT-847の最大にしました。 ③ 「Speakerアウトレベルを上げた」 FT-847 の 9600baud入力電圧は、かなり 高い電圧を要求されていると思われるので、最大の「100」に上げました。 「思われる」 としたのは、リグのマニュアルに表記がないからです。 「40mV p/p 10kΩ」 と表記があることはあるのですが、これは 1200baudの時 のことを指し、9600ではもっと必要なはずと判断しました。 ④CALSAT32 のリグコントロールを「衛星固定」から「送信固定」にした。 衛星固定では送信周波数も動かす訳ですので、衛星側でアップ信号を旨く 捉えられない可能性があると判断したためです。送信固定として送る側の 周波数を変えないでアップ信号を送る状態にしたことになります。 なぜ「衛星固定」にしていたかと言いますと、AO-85 と AO-91 の FM交信 では、衛星固定で旨く行っているからです。 ◆↑考察が必要:FalconSAT-3 へのアップ周波数は、「145.840MHz FM」 ですが、 この周波数でアップした場合、衛星は高速で飛行しているため、近づいて来る ときはこの周波数より高く受信せざるを得ない訳です。そこで、衛星側で常に 「145.840MHz」 で受信出来るよう、地上側で あらかじめドップラーを見越した 周波数を送れば、衛星は常に「145.840MHz」を受信出来ることになります。 そんなことをする必要はないというのが「送信固定」となりますが、衛星では 「FM」 の帯域を広く取ってあるので、そんなことをする必要がないのかどうか の考察が必要です。 【FalconSAT-3 Try局】 私の所属している 「奥武蔵アマチュア無線クラブ」 の 一員であるJH1OKL局が、ここでBBSへのメッセージアップに成功しましたので、 紹介しておきます。リグは 「TS-2000」。データ端子への 9600baud入力PCから のSpeaker出力)は 「2V」要求されているということで、PCにサウンドカード を後付けして対応したとのことです。システムは、いわゆるソフトTNC ... 「High Speed Sound modem + HW_VSP ⇒ WiSP」 WiSP の設定はセオリー通り。当初上がらなかった要因は、やはり リグへの 入力電圧 (PCからのSpeaker出力電圧) だったようです。UISS で波を出して SDR#で受信し、波形確認などもして対応してきたようです。今日(12月23日) シャックを訪問する予定ですので、さらに詳しくレポートしたいと思います。 ◆午前中訪問して来ました。お互いにレクチャーし合い、WiSPの理解かなり進み ました。一遍に 8個ものメッセージアップをした訳ですが、過去に作ったもの が全部残っていたので、自動で上がってしまったようです。今後は不必要なも のは削除し、必要なものだけ用意しておく方針を確認しました。 TS-2000への Speaker出力電圧が、内臓のオンボードサウンドカードでは低いので、後付けの サウンドカードを用意。 サウンドブラスターZ「Model SB1500」、アマゾンで 9,980円。 BIOSでオンボードを切り離して使用(両方一遍には使えないので) このサウンドカードに変えてTryしたら直ぐ上がるようになったとのことです。 【PC Skills】Skills:技量・腕前 ◆「サウンドカードをネットで買って、PCの蓋を開け、PCI Express ソケットに 取り付け、オンボードサウンドカードをBIOSで切り離す」。このような作業は、 かなりPCの知識がないと出来ない。しかし常日頃からPCに親しみ、無線と実験 を繰り返すことによってスキルアップは可能だと思えます。それと人工衛星を 追うための基礎知識も必要で、FalconSAT-3衛星を追うということは、衛星通信 の総合力が求められるのでないかと思っています。さらにそこには衛星通信の 基本的なシステムが組み込まれた「WiSP」というソフトがあることになります。 「難しい複雑」 という先入観は禁物で、「やれば出来る」 精神で臨めば、達成は 可能と思っています。 【FalconSAT-3】この衛星には「Digipeater」が積んであります。WiSP を使わな いでデジピーター通信が楽しめます。当局このデジピーター、最初全く上がり ませんでしたが、その後いろいろ調整して上がるようになりました。 幾つかヒントを・・・ ①宅内(シャック内)で地上波を使い、他のAPRSが受信出来るリグでモニター する。CVLの場合、KENWOOD「TM-D710」でモニター、Speakerアウトレベルが 低いと変調が乗らず、信号は受信出来ても文字列が現れませんでした。 ②宅内(シャック内)でRTL/SDRを使い、SDR#で自局の送信波をモニターする。 波形が正常ならばOK:画像参照 ③ローカル局に、これも地上波を使いモニターし、相手にも HS Soundmodem+ UISS の環境を設定してもらう。MixW2を使う場合も同じと思います。 ◆後は、通常の衛星通信が出来ているならば、衛星には電波が届いているはずな のでデジピートするはずです。【再掲】Speakerレベルによって、Digiするしな いが決まることになります。ブラジルのPY4ZBZ局がレベルの紹介をしています。 上 Alto アルト スペイン語「高い」、真ん中 OK、下 Baixo バイスー ポルト ガル語「低音」 [参考] http://youtu.be/9spO1e8NVj0 http://www.qsl.net/k/k4kdr//video/FS-3_demo.mp4 http://www.qsl.net/k/k4kdr//video/FS-3_Settings.mp4 http://www.qsl.net/py4zbz/falconsat.htm http://blog.goo.ne.jp/ja0caw-je0mzi/d/20171229 http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr968.htm http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr969.htm http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr971.htm http://www.hw-group.com/products/hw_vsp/index_en.html http://www.amsat.org/wordpress/wp-content/uploads/2017/10/AMSAT-2005-WISP-guide.pdf
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