4M, Manfred Memorial Moon Mission



● (No.847) 4M, Manfred Memorial Moon Mission (2014年10月21日)
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(C)LuxSpace, ARRL


Manfred Memorial Moon Mission

Nation:    Luxembourg ルクセンブルク
Type:      Lunar fly-by, amateur communications
Operator:  LuxSpace
Lifetime:  8 days
Mass:      14 kg (payload only)
Frequency: 145.980 MHz
Mode:      JT65B
Launch:    17:59 UTC, 23.Oct.2014
Sites:     Xichang Space Center (Songlin), Sichuan, China

LuxSpace社の 4Mミッション、すなわち "Manfred Memorial Moon Mission" は、
月面フライバイを低コストで実行するミッションである。OHB-システムの創始者
故 Manfred Fuchs氏にちなんで名付けられた衛星は、2014年10月の終わり23日に
打ち上げられ、ルナーミッションの最終段階となる。4Mは、CZ-3C/G2(LM-3C/G2)
ロケットの 3段目の機器ベイに装着される。

4M衛星の装置諸元:
・一次電源:28高エネルギー密度、非充電式電池。
 メイン運用の実験に 6W を供給し、標準ミッションを保障する。
・二次電源:2x8 三層太陽電池、4xリチウムイオン充電式太陽電池。
・搭載コンピュータ FM430 および、インターフェース基盤。
・I/Q 変調器
・RF 電力増幅器、アンテナに標準 1.5W を供給する。
・1/4λアンテナ
・軌道上の放射線量測定のための RAD実験。

軌道は月面フライバイで、90%の確率で大気圏再突入し、残り10%の確率で非常に
興味深い軌道となる。標準ミッション期間は、8.17日である。月面フライバイは
約4.04日かかる。月面フライバイの間は、地球までの距離は高々 399636km で、
月との距離は最終噴射ベクトルにより、12000km~24000km である。

4M衛星は、単一アンテナにより 145.980MHz, 1.5W で連続的に送信される。送信
は打ち上げ後、77.8分後に開始する。無線運用は、アマチュア無線帯でデコード
可能な JT65B で送信される。

[訳補足] Chang Zheng-3C: 中国ロケット 「長征」 3号C, 英名 Long March-3C
                4M衛星を載せ、2014年10月23日UTC 打ち上げ予定。
     Chang'e 3: 中国の国家的プロジェクトとして推進している月探査
                計画に基づく月探査機 「嫦娥」 (じょうが) 3号。
                2013年12月14日 月面軟着陸成功。

[4M TLE]
Use this TLE up to 27/10 1200UTC
1 99999U          14298.79728009  .00000066  00000-0  00000-0 0 00006
2 99999 030.6553 295.6956 9746689 147.2577 071.9585 00.10600338000010

The following set is to be used after the flyby from 28/10 1200UTC onwards
1 99999U          14301.79728009  .00000000   00000-0 00000-0 0 00009
2 99999 049.9434 067.2017 6639865 045.9865 124.5019 00.06612018000010


4M-LXS first decode

JA0CAW, http://ja0caw-je0mzi.mo-blog.jp/syumi/2014/10/4m-receivedsate.html
JE1CVL, http://heiseiturezuregusa.blog.ocn.ne.jp/a/2014/10/1024_c204.html
JE9PEL, I can't decode 4M-LXS yet.

朝(25.Oct2014)から 4M-LXS を追っていたが無音。聞こえるはずだが聞こえない。
下図右は、LOS 30分前、25000km の所を飛んでいる時の様子。(145.980MHz USB, 
WSJT10-JT65B)  Decoderは管制局HP からダウンロードすらできない。Meteor-M2
も SDR# のバージョンを上げたり USB受信で試みたり、毎日いろいろなことをし
ているが、最後の "LRPToffLineDecoder" がブツ切りで絵にならない。 SDR# の
バージョンを上げると、受信時の音声も周期的に途切れたり、スペクトル画面の
幅が Vista機だと 200kHz幅まで取れるのに、My_XP機だと 80kHz幅がせいぜいで
ある。総合的に判断すると、PCの能力不足が全ての原因でなないかと考えられる。


    
   http://www.youtube.com/watch?v=OL3bOb3s_kQ

4M-LXS luner flyby

2014年10月28日、月に最接近。 予定では 12:00UTC に月面フライバイ。この時、
地球からの距離約38万km。本日現在(26 Oct 2014)の 4M は、地球から約32万km。
こんなに離れているのか・・・

    


4M-LXS telemetry data by DK3WN

  4M - 332.000km and still some decodings, 26 Oct 2014
  http://www.dk3wn.info/p/?p=51393

  4M telemetry data, 27 Oct 2014
  http://www.dk3wn.info/p/?p=51403


4M-LXS signal decode

4M-LXS の信号を、WSJT により二通りの方法で受信してみました。一つは管制局
のHPにあるサンプル LX2RG5.wav を、JE1CVL局の助言を元に Windows_Vista機に
よりデコードしている図(1)と、二つ目は JA0CAW局Blogに掲載されている実際に
4M-LXS を受信した 4m1024.mp3 を、Windows_XP機によりデコードしている図(2)
です。Vista と XP では、WSJTの起動画面表示が少し異なっています。(赤字部)
サウンドカードの違いかもしれません。 JT65B受信は、分秒正零に再生を開始し
ます。他の受信のコツは図の中に示しました。 自局も何とか実際の 4M-LXS信号
をデコードする目処が立ちました。

  (1) WSJT_10.0r4336a + LX2RG5.wav + WMP10 on Windows_Vista
  (2) WSJT_10.0r4336a + 4m1024.mp3 + QTP7  on Windows_XP

    

  http://moon.luxspace.lu/receiving-4m/
  http://cloud.luxspace.lu/public.php?service=files&t=33c4a21c09ba3736a55fc09896e463f6
  http://ja0caw-je0mzi.mo-blog.jp/syumi/2014/10/4m-wavsatellite.html
  http://heiseiturezuregusa.blog.ocn.ne.jp/a/2014/10/107_be07.html
  http://heiseiturezuregusa.blog.ocn.ne.jp/a/2014/10/post_37d6.html


WSJT decode LX0OHB-4M

4M-LXSは、今頃は月の裏側にいる頃かと思いますが、38万km先の月をかすめてい
る最中の信号を外国局が受信デコードし、それを私信メールで送ってくれました。
衛星からの信号を実際に受信しているJA各局より前に、自局コールサインを 4M-
LXS が送信していたようです。以前、管制局HPに書き込みした順に送信している
ということです。明日は 4M-LXS が地球に戻ってきます。受信頑張ります。Tnx.

Subject: wsjt decode LX0OHB-4M
From: g8fjg
To: je9pel
Date: Tue, 28 Oct 2014 12:07:45 +0000

hi,
received this from LX0OHB-4M today 
9ele lfa home made lna
JO01CM 
115308  0  -29  0.3  307  7 *                                     
115408  1  -28  0.3  307  3 *                                     
115508  0  -32  0.2  307 17 *                                     
115608  5  -23  0.3  307  3 *      I AM JE9PEL.             1   0 
115708  3  -27  0.3  307  3 *                                     
115808  1  -26  0.3  307  3 *                                     
115908  0  -28  0.3  307  3 *                                     
120008  5  -24  0.3  307  3 *      R4B8L3VU4N               1   0 
120108  0  -33 -1.9  291 29                                       
120208  0  -32  7.7  307 35 #                                     
120308  6  -24  0.3  304  3 *                                     
120408  5  -21  0.3  304  3 *      HUMBATAETERAE            1   0 
120508  2  -26  0.3  304  3 *                                     

Information by DK3WN



4M flyby ?

質問 4M衛星はフライバイに失敗したのかなー?
   それとも最初の計画通り、月を遠回りして地球に戻ってくるのかなー?
   最新軌道要素を使って計算すると、月を遠回りしてから大きく膨らんで
   地球に戻ってくるのにずいぶん時間が掛かってるように思うんだけど…
   自局アンテナは貧弱なので、4M衛星からの信号を捉えるのが難しい…。

返信 なぜ? そうは思わないけど。
   それは 4M衛星のバッテリーの問題だと思うよ。
   最近の別の週の数値だけど、バッテリー値は 13.8~13.9[V] だった。

原文 (訳注) Mag Range: 衛星までの距離、S.Azm S.Elv: 太陽方位仰角

----- Antworten -----
Subject: AW: 4M flyby ?
From: Mike Rupprecht
To: Mineo Wakita
Date: Sat, 1 Nov 2014 11:43:42 +0100

Dear Mineo san,

... why not?

I think the problem might be the batteries.
Not sure if they last another week.
At the moment we have 13.8 - 13.9 volts.

73 Mike
DK3WN

Location      : Mineo (139°07'30" E, 37°56'15" N)
Time zone     : UTC
Conditions    : Maximum sun elevation = None
                Minimum sat elevation = 1 deg
                Illumination NOT required

Time                Satellite    Azm  Elv  Mag Range  S.Azm  S.Elv
------------------------------------------------------------------
06.11.2014 10:42:43 4M         145.9  1.0     243563  278.0  -36.3
06.11.2014 14:19:28 4M         183.8 14.0     233952  355.1  -68.1
06.11.2014 17:53:17 4M         222.8  1.0     227326   78.8  -39.9

07.11.2014 10:24:39 4M         112.7  1.0     190216  274.6  -33.0
07.11.2014 16:05:55 4M         187.9 42.3     174252   52.0  -59.4
07.11.2014 22:01:18 4M         270.1  1.0     167464  117.5   -7.5

08.11.2014 10:13:03 4M          60.1  1.0     151999  272.5  -30.8
08.11.2014 18:31:49 4M          10.2 86.7     143171   86.1  -32.8
09.11.2014 09:36:30 4M         354.6  1.0     162377  266.6  -23.8

09.11.2014 11:42:13 4M           8.3  1.0     165659  288.6  -48.2
10.11.2014 01:11:25 4M         354.5 84.4     185782  158.4  -32.2
10.11.2014 09:51:52 4M         313.8  1.0     211308  268.6  -26.9

10.11.2014 19:15:11 4M          58.0  1.0     232729   93.3  -24.6
11.11.2014 02:47:35 4M         176.1 71.6     243765  185.8  -34.5
11.11.2014 09:45:19 4M         287.5  1.0     264894  267.4  -25.8

-----Ursprungliche Nachricht-----
Von: Mineo Wakita
Gesendet: Samstag, 1. November 2014 11:16
An: DK3WN
Betreff: Re: 4M flyby ?

4M flyby might have failed or it might be a first planned.

When I calculate using the updated TLE, 4M is not easily come back
to Earth by passing through the distant.

My antennas is poor ability, so it's difficult to capture the signal
from 4M.

4M-TLE Update
1 99999U 14999b   14301.79728009  .00000095  00000-0  21252+9 0 00005
2 99999 054.2430 068.8530 4827223 051.3941 131.1729 00.05703448000012

JE9PEL, Mineo Wakita


SDR#, 4M-LXS

SDR# で今まで経験と勘で衛星の周波数を探していたのを、Excel で事前に予測
し、確実に捕捉できるようにしました。数式には、My_FCD の個体差異とドップ
ラーシフトを考慮し、SDR# の中心線から右側部分にスペクトルが現れるように
調整しています。4M-LXS では連日受信報告が掲載されていて、本日のトップ欄
に My_Callsign を見つけました。いつ頃地球に戻ってくるのかな。

    
  http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr798#fcd1


[補足] WSJT by K1JT

WSJT の開発者 K1JT/Joseph Taylor氏は、1993年にノーベル物理学賞を受賞した
アメリカの宇宙物理学者・天文学者だったのですね。新型連星パルサーを発見し、
中性子星が重力波を放出することでエネルギーを失って公転周期が短くなってい
くとを示し、アインシュタインの予測した重力波の存在を間接的に証明したとい
うことです。WSJT (Weak Signal communication by K1JT) は、ご存知のように、
EME 等の微弱信号通信を目的として開発されたデジタル通信用ソフトとして知ら
れていて、Ver10.0-r4336 が現行バージョンで、JT65, JT4 等の四個のモードが
あります。WSJT-X は、さらに JT9 という新しいモードを持っており、この現行
バージョンは Ver1.4.0-rc2 となっています。 (14 Oct 2014)

  4M-LuxSpace
  4M-LXS Test-files
  4M-LXS PDF
  AMSAT-UK Article #1
  AMSAT-UK Article #2
  AMSAT-UK Article #3
  Gunter's Space
  WSJT #1
  WSJT #2
  WSJT #3
  WSJT #4
  WSJT 10


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