Soft_TNC 受信送信テスト


● (No.818) Soft_TNC 受信送信テスト (2013年12月31日)
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2013年12月23日、この日トラブル発生。最近いろいろ COM関係の実験をしていた
ところ、COM1 を認識しなくなってしまいました。つまり、PC−RIGの間に設置し
ているハードTNC を認識しない、という事態です。PC を変えても TNC を変えて
も変化なし。ということは、COMポートの問題ではありません。何が原因なのか、
今のところ不明です。

2013年12月24日、COM1は復旧しました。奮闘の結果、とりあえず COMポート経由
のハードTNC が復旧しました。この際なので、次の一通りの作業を行いました。

 1. TNC 内蔵リチウム電池を新品に交換
 2. USB ポートの挿し位置を変更
 3. USB Serial Converter を再インストール
 4. TNC ハードリセット
 5. ExTerm 初期設定確認

この 1.の内蔵リチウム電池の存在が意外と知られていません。100円玉くらいの
大きさの CR2032 です。TNCコマンドが保持されなくなったりしたら 交換の時期
です。2.はUSB分配器の故障も想定し、挿し位置を変更しました。3.はUSBポート
と RS-232C を接続するコンバーターです。4.は念のため TNC をハードリセット
しました。TNCの種類によりその方法が異なります。5.で初期設定を確認します。
TNCをハードリセットしたために、PC-TNC間の通信速度が 1200bps に戻っている
ので、ソフト側で いったんこの速度に再設定してから、TNCに各コマンドを入力
し直します。

これで直ったと思ったのですが、TNC を OFF/ON すると、設定したはずのコール
サインや RS-232C通信速度、外部モデム通信速度など全てのコマンドが保持され
ていません。電池を抜き差しして何度実験しても駄目です。ポートは復旧したも
のの、TNC は、いわゆる壊れたという症状なのでしょう。TNC の起動時に全ての
コマンドを入力すれば動作するのですが その度にこれを行うのは大変面倒です。
別のハードTNCの予備はもう持っていません。とうとう自局も、ソフトTNCのみの
運用に切り替える時期が来たようです。


 
1. 基本に戻り、Soft_TNC の受信テストから行います。
第1回目は、Soundmodemソフトを使い、9600,1200bps
を受信している様子です。(144.640,144.660MHz APRS)
入力レベルをかなり絞ってもデコードします。

2. 次に COMテストを兼ね、JA0CAW局が以前受信した
FIREBIRD_19k2信号を使い HTerm のテストをしました。
MixW → OnlineKiss+ → HTerm
(out COM10) (in COM11) (in COM8)
(out COM7)
自局ではまだ FIREBIRD_19k2信号が聞こえません。

3.これも上記同様、19k2信号を使った JA0CAW局実験
と同様の追試です。
Soundmodem_19k2 + Agw_Online_Kiss → HTerm
(out COM7) (in COM8)

4. DANDE
08:50-09:09JST, 26 Dec 2013, Ele 82 S-Z-N
436.750MHz 9600bps GMSK
Soundmodem_9k6 + MixW(out COM7) → KissTerm(in COM8)
MixW は無調整でデコードしますが、Soundmodem_9k6 には
LPF1,2 値を適切に設定するとデコードします。(下段参照)

5. UWE-3
10:00-10:13JST, 26 Dec 2013, Ele 45 NE-E-S
437.385MHz 9600bps FSK, Soundmodem_9k6 + MixW
こちらは無調整で Soundmodem_9k6 にもデコードしました。
MixW-Configure-Sound device settings-Samplerate-44100

6. Trouble
トラブル発生。9600bps信号音が突然、途絶えた。
接続コネクタ部の接触不良。20年ぶりに自作コネクタ内部
を開け、再ハンダ付けし直して事なきを得ました。
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr554.htm#2

7. UISS APRS による受信テスト
ハンダ付け後の受信送信とも大丈夫そうです。
上段は 1200bps, 下段は 9600bps の受信の様子です。
無線機 TS-790S の MAIN, SUB側の切替受信も問題なし。
次は、いよいよ送信テスト。2013年12月27日

8. MixW serial port bridge
先日来 COMテストとして、Hard_TNC用COM1、Soft_TNC用PTTポートCOM2
および、"MixW serial port bridge" の COM7⇔COM8, COM10⇔COM11を
削除したり追加したりしていたので、まず その動作確認をした。左図
MixW(COM10)→(COM11)OnlineKiss+(COM7)→(COM8)TunaTerm の流れ。
MixW serial port bridge 基礎

9. UISS, いよいよ Soft_TNC の送信テスト。
画面をよく見ると、1回の送信コマンド(F5)で、画面上に 2回同じ文章
が表示されている。このPCから UISS を運用するのは初めてなのだが、
このような現象は見たことがない。どこかUISS設定に不備があるのか?
AGWPE で、Idle状態にある Port は事前に削除した。
UISS 接続設定方法

10. MixW, このソフトで再度送信テスト。
ここでも 1回の送信(Enter_key)で、画面上に 2回同じ文章が現れる。
UISSだけの問題ではなかった。送信の際に、何か本質的な問題がある
ようです。この件、下記のようにして解決しました。
MixW による送信方法

11. 送信動作成功!
今まで、Enter_key を 1回押す度に 画面に同じ文章が 2回表示されて
いて不具合が生じていました。AGWPE, UISS, MixW, CAPE2_Softwareの
設定をいろいろ変えて実験をしていたところ、今日(2013年12月28日)
になって 全て1回の送信動作の画面表示になったことを確認しました。
原因はコントロールパネルのサウンド(プロパティ)設定にありました。

12. CAPE-2 Software
今まで何度もこの状態で 「Invalid」 の表示が出ていましたが、やっと
この表示が出ずに 正常な送信動作をするようになりました。この原因
がわかりました。「サウンドとオーディオデバイスのプロパティ」 の中
の 「音声−音量−録音コントロール」の設定で 「ミキサー」 にチェック
が入っていると駄目なのです。ここは 必ず「マイク」 にチェックです。


13. 概念図
PY4ZBZ局の作成図に JE9PEL/1局の場合を(カッコ)内に加工しました。

14. UISS 送信受信成功!!
ISS(国際宇宙ステーション)の Soft_TNC(UISS) による Digi 送信受信
に完全に成功しました。事前に、地上APRSで調整を済ませ(Rig Vol.1)
本番に臨みました。ここまで道のりは長かったですが トラブルを幾度
も乗り越えてきました。年内(2013年)に何とか目処がついて良かった。

15. MixW 送信受信成功!!
上記と同じパス(16:54-17:04JST, 29 Dec 2013, Ele 36 WN-N-E) 後半
に、Soft_TNC を UISS から MixW に切り替え、これも送信受信に成功
しました。MixW の送信窓は APRS-フォーマットに対応していませんが
入力書式を 「:JE9PEL :Hello via ISS」 などとすれば対応します。
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr677.htm

16. ISS TX/RX using MixW, 10:23-10:33JST, 31Dec.2013, Ele 26 W-N-NE
145.825MHz 1200bps AFSK, このパスの最初から最後まで MixW のみを
使って APRS-フォーマットで送受信してみました。 findU.com ページ
にも正常に転送されたことを確認しました。 ISS スクールコンタクト
宇都宮記念局 8N1ISS局とも、Digipeat交信ができました。
MixW Digipeat全記録 (10:23-10:33JST, 31Dec.2013)

17. CSSWE using MixW
19:52-20:05JST, 31 Dec 2013, Ele 78 SW-Z-NE
437.349MHz 9600bps GMSK
MixW(COM7) → (COM8)CSSWE Decoder

18. CSSWE using Soundmodem_9k6
20:10-20:23JST, 1st Jan 2014, Ele 47 SW-N-NE
437.349MHz 9600bps GMSK。 LPF1 と LPF2 をデフォルト値の約半分、
"LPF1 Width=8000, LPF2 Width=9500" と設定して、信号をデコード
しました。LPF1, LPF2 の意味は、次の記事の後半に解説しています。
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr798.htm

19. ISS using UIView32 & UISS
07:58-08:08JST, 3 Jan 2014, Ele 50 WS-S-EN
145.825MHz 1200bps AFSK
AGWPE: First Run / AgwOnlineKiss: Kiss File Save
UIV32: APRS SatGate / UISS: Data TX/RX via ISS
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr555.htm

20.LitSat-1 #1
20:23-20:33JST, 4 Apr 2014, Ele 43 SW-N-NE
145.845MHz 9600bps FSK
G3RUH_sm V0.16b + Agw_Online_Kiss Ver2.1.2
+ LiSat-1 Decoder Ver1.83

21.LitSat-1 #2
19:22-19:32JST, 5 Apr 2014, Ele 60 WS-S-EN
145.845MHz 9600bps FSK
MixW V3.0.1 + Online_Kiss_Plus Ver8.5
+ LiSat-1 Decoder Ver1.83


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