RS-21, Kolibri-2000


● (No.316) RS-21, Kolibri-2000 (2002年 3月22日)
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3月13日付、『衛星情報 SATINF #207』 (13 March 2002,  by JN1GKZ 新井氏)
により、衛星「Kolibri-2000」 に関して、次のような広報がされていました。

> これから打ち上がる衛星
> Kolibri-2000 satellite
> 
> 既に Kolibri-2000 を搭載したプログレスは、ISS にドッキングしている
> はずですが、情報がありません。2月に放出される予定でしたが 遅れてい
> るようです。3月15日頃に放出されるとの情報もあります。
> 
> Kolibri-2000 は ロシアとオーストラリアが開発した衛星で、プログレス
> で ISS へ運ばれ、そして ISS から放出されます。大気圏に再突入するま
> での2-4ヶ月間、145.825MHz でテレメトリの送信とデジトーカの運用を
> する予定です。
>  http://www.iki.rssi.ru/kollibri/mission1_e.htm


また 3月19日には、jamsat-bb に JH2PRZ 辻氏 による次の投稿がありました。

> 先ほど、ロシア エネルギア の Sergej Samburovさん(RV3DR) とテレコン
> をしていたところ、下記の話がありました。 ロシア語->英語 の通訳が入
> っていたので、細かいところで聞き間違えていたら、ごめんね。
> 
>   本日(2002/3/19)、RS-21 を打ち上げた。
>   UT 22:00 に搭載送信機を ON にする予定。
> 
> 周波数は 435.335 MHz。 場合によっては 145.825 MHz に切り替える。
> 投入軌道はISSとほぼ、同じ。明日にでも Web に掲載する予定とのこと。
> 
> 宇宙飛行士が船外活動の時に、手投げで投入したのかな?
> まずは皆さんに第一報まで。


この衛星「Kolibri-2000」が、「RS-21」だということです。 ここ数日間に、
世界中の無線局により 受信報告がされました。 昨日 3月21日に、アメリカの
N4ZQ, Keith O'Brien氏 により、CWテレメトリの完全受信の報告がありました。

> Copy the following CW signal from Kolibri, AKA RS-21 on the 03:17
> UTC Florida pass March 21. It appears a complete telemetry set
> consists of 16 channels. Signal was strong and AOS was right on
> the Keps posted earlier as catalog number 27394. Frequency at AOS
> was 435.346.650.
> 
> RS 21
> UBS 123
> IBS 24
> USUN 8
> ISUN 0
> ITXA 8
> PTXA 0
> TTXA 136
> ITXB 0
> PTXB 0
> TTXB 132
> TFLV 115
> TFLN 135
> TPPA 134
> TPPB 133
> MTX 3
> MRX 0
> RS 21
> 
> Nothing was heard on 145.825 MHz +- doppler. Now does anyone have
> clue on how to break down of the telemetry data?  73 Keith N4ZQ


次は、本日 3月22日、私 JE9PEL/1 が、jamsat-bb 宛に投稿した受信報告です。

> 本日(3/22) の新衛星 RS-21 は、ISS よりも5分ほど早く飛行しています。
> 次の軌道要素で、ほぼ正確に RS-21 を捕捉できます。(衛星No.は未確認)
> 
> RS-21
> 1 27394U 01051C   02079.26025172 -.00195711  00000-0 -24245-2 0    14
> 2 27394  51.6355 139.7251 0001931 239.2423 247.4762 15.60014752    57
> 
> 本日の早朝 07:12-07:21 JST のパスにおいて、強力なCWテレメトリ信号
> を、リアルタイムで解読しました。 一つの項目チャンネルを、ほぼ 20秒 
> ごとに送信しています。 (435.337 MHz, +/- doppler)
> 
>   RS21 UBS129 IBS 46 USUN136 ..... ITXB 0 PTXB 0
>        TTXB130 TFLV116 TFLN135 TPPA131 TPPB130 MTX3 MRX 0 RS21


2002年4月18日付けで、 "RS-21 テレメトリ デコード フォーマット"  という
(RS-21 Telemetry decode format) 記事が、MAREX-NA の WF1F/Miles Mann 氏
により広報されました。それを元に先日、JF6BCC/今石氏は 過去の数値を使っ
て、そのテレメトリを解析していました。その元になる解読式の全文をここに
紹介します。過去のデータを蓄積している方は、これを参考に分析をしてみて
下さい。


 MAREX-NA
           RS-21 マイクロサット衛星からの CW テレメトリ

   項目    範囲           解読式         項目の意味
   -----   -----------    -----------    --------------------
   RS21                                  コールサイン
   UBS     N=100...150    U=N/10  [V]    搭載ボード電圧
   IBS     N= 10...250    I=N/100 [A]    搭載ボード電流
   USUN    N=  0...156    U=N/10  [V]    太陽電池出力充電電圧
   ISUN    N=  0...255    I=N/100 [A]    太陽電池出力充電電流
   ITXA    N=  0...170    I=N/100 [A]    435MHz送信機消費電流
   PTXA    N=  0... 70    P=N/10  [W]    435MHz送信機出力
   TTXA    N= 50...150    T=N-78  [C]    435MHz送信機温度
   ITXB    N=  0...150    I=N/100 [A]    145MHz送信機消費電流
   PTXB    N=  0... 70    P=N/10  [W]    145MHz送信機出力
   TTXB    N= 50...150    T=N-78  [C]    145MHz送信機温度
   TFLV    N= 30...180    T=N-78  [C]    衛星上面温度
   TFLN    N= 30...180    T=N-78  [C]    衛星底面温度
   TPPA    N= 50...150    T=N-78  [C]    搭載Aボード温度
   TPPB    N= 50...150    T=N-78  [C]    搭載Bボード温度
   MTX     N=  0...255    送信モード表   管理情報
   MRX     N=  0...255    受信モード表   管理情報
   RS21                                  コールサイン

 更新日時 2002年4月
 &#copy (2002) MAREX-NA

 http://www.marex-na.org/fileshtml/rs21sat.html


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