この写真は立体写真としては旨くいっているほうだと思います。左右のレンズが14センチ位で、被写体まで2メ−トルもありませんので一番手前の部分、写真では一番下にあたる部分が近すぎて左右で像が合わなくてちょっと見にくくなっています。このあたりの部分は写らない様にする工夫が必要です。
それでは人物のみをトリミングして見ましょう。

どうですか。今度は、人物の腕から前の部分が完全に飛び出して見えるでしょう。立体写真における典型的な構図の写真と言うことできます。

たとえば、右側の人物の一番飛び出している指の真ん中で、カットして左側二人の写真にするとどうなるか解りますか。つまり一番飛び出している部分に写真枠がかかってしまいだまし絵になってしまいます。
左側を見るとその腕は枠から飛び出して見えますが、右側をみると一番飛び出している部分が枠の内側にあるという構図になります。

このへんの枠、トリミングの問題はかなりデリケ−トだと思います。飛び出して見えるという立体写真の特徴をひとつとってもまだまだ不思議な問題がありそうです。