ゴスペル よい知らせ キリストをあなたに @31church.net
     メッセージ

〈2〉聖霊のバプテスマについて


 「この方(キリスト)は、聖霊と火とによっておまえたちにバプテスマをお授けになるであろう。」(マタイ3:11後半)
 「ただ、聖霊があなたがたに下る時、あなた方は力を受けて、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地のはてまで、わたしの証人となるであろう。」(使徒1:8)

 

 ★16世紀初頭マルチン・ルターによって再発見されるまで、信仰義認の教理は聖書の中に眠っていました。同じく、聖霊のバプテスマとそれに伴う聖霊の賜物は20世紀初頭アメリカ・カンザス州の聖書学校で再発見されるまで聖書の中に隠されていたと言われています。異言などの聖霊の賜物は新約聖書の時代以後3世紀末までの教会生活の中で重要な位置を占めていたのですが、それ以後姿を消していたと言うのです。しかし、最近カルヴァンのコリント前書注解書を読んでおりましたら、14:5「私はあなた方が一人残らず異言を語ることを望む」の箇所で次のような発言を発見しました。「今日、異言の知識は、必要以上のものとなり、神は最近讃うべき恩恵によって、異言を暗黒の状態から引き出し、光のうちに置きたもうたのであったが、それにもかかわらず、いまだに異言を悪く言ったり、躍起になって反対論を放つ大神学者が後を絶たない。」とまるで、現代の日本のキリスト教界の状況そっくりのことを語っているではありませんか。みことば黙想〈9〉ジャン・カルヴァンと異言へ戻る
 ★さて、聖霊によって人として世にお生まれになった主イエスが水のバプテスマと聖霊のバプテスマをお受けになったのは、私達の手本となるためでした。救い主ご自身が私達の通る道を歩んでクリスチャン生活の手本を示されたのです。主は地上では神の御子としての立場を固守せず
(ピリピ2:6)、一人の人間として聖霊によって歩む道を選ばれました(マタイ4:1〜11)。主イエスは言われました、「よくよくあなたがたに言っておく。私を信じる者は、わたしのしているわざをするであろう。私が父のみもとに行くからである。」(ヨハネ14:12)。この約束通り、初代教会は主のなさった奇跡の業を行い、ペテロは一日に三千人を救いに導くという地上の主の業より大きい業を行いました(使徒2:41)。初代教会で奇跡を行ったのは使徒達だけではありません。目覚しい奇跡をおこなったピリポやステパノは使徒でなく執事でした(使徒6:1〜8)。キリストのからだであるキリスト教会は地上のキリストの代理人としてキリストと初代教会の業を引き継いでゆく任務を帯びているのです。使徒行伝が文書として完結していないのはそのためです。
 ★聖霊のバプテスマは聖霊によって霊の目と霊の耳が開かれる時です。開かれた霊の目で聖書により一層親しみ、開かれた霊の耳を更にすましてみ声を聞き御霊の交わりを深めて行く訓練をすることが大事です。聖書による御霊の交わりを大事に育てて行かないと、聖霊体験は風のように過ぎ去ってゆきます。また、聖霊体験は火のバプテスマです。身内や教会の人からの反対や疎外を経験させられます
(ルカ12:49〜53)。その火に精錬され、きよめられて霊的命は成長するのです。
 ★また、御霊の実を結ぶ
(ガラテヤ5:22,23)ことを怠る者は御霊を悲しませ(エペソ4:30)、御霊の賜物を熱心に求め(1コリント14:1)、実践し、訓練して磨くこと(ヘブル5:14)を怠る者は御霊を消す(1テサロニケ5:19)のです。聖霊のバプテスマそのものがしばしば教会から忘れ去られるのはそのためです。



URL http://31church.net
キリスト紀元2003年 6月 1日公開


2