ゴスペル よい知らせ キリストをあなたに @31church.net
 「その時、ペテロがイエスのもとに来て言った、『主よ、兄弟が私に対して罪を犯した場合、幾たび赦さねばなりませんか。七度までですか。』イエスは彼に言われた、『私は七度までとは言わない。七度を七十倍するまでにしなさい。
 それだから。天国は王が僕たちと決算をするようなものだ。決算が始まると、一万タラント(六千億円)の負債のある者が王のところに連れられてきた。しかし、返せなかったので、主人は、その人自身とその妻子と持ち物全部を売って返すように命じた。そこで、この僕はひれ伏して哀願した、「どうぞお待ち下さい。全部お返しいたしますから。」。僕の主人は哀れに思って、彼を赦し、その負債を免じてやった。
 その僕が出て行くと、百デナリ(百万円)を貸している一人の仲間に出会い、彼を捕まえ、首を絞めて「借金を返せ」と言った。そこでこの仲間はひれ伏して、「どうか待ってくれ。返すから」と言って頼んだ。しかし、彼は承知せず、その人を引っ張って行って、借金を返すまで獄に入れた。その人の仲間たちは、この様子を見て、非常に心を痛め、行ってそのことを残らず主人に話した。そこでこの主人は彼を呼びつけて言った、「悪い僕だ。私に願ったからこそ、あの負債を全部赦してやったのだ。私が哀れんでやったように、あの仲間を哀れんでやるべきではなかったか」。そして主人は立腹して、負債全部を返してしまうまで、彼を獄吏に引き渡した。

 
あなた方めいめいも、もし心から兄弟を赦さないならば、私の天の父もまたあなた方に対して、そのようになさるであろう。』」(マタイ18:21〜35)

 ★六千億円と百万円を比べてみると六十万対一になります。自分が免除された借金の六十万分の一の同僚の借金を許せなかった人の話です。この僕のように人にとって、人を赦すということは非常に難しいことなのです。赤の他人の過ちより身近な人・肉親の自分への過ちは特に赦しにくいようです。例えば、子供の時親から受けた虐待によって心身に傷を負った人にとって親を赦すことは至難の業でしょう。しかし、人を赦さないと自分の心が相手への恨みと自分の罪によって縛られ、心の自由を失うのです。同僚を赦さなかった上記の僕が獄吏に引き渡されたようにです。
 ★人を赦して心の自由を獲得するにはどうすればよいのでしょうか。人を赦すためには、まず自分の罪過を認めなければなりません。上の六千億円を免除された僕は、主人に借金を返すように命ぜられた時、「どうぞお待ちください。全部返しますから。」と答えております。すなわち、彼は自分の借金は自力で返せると思い込んでいます。自分で自分を救えると思っているうちは神の救いを受けることはできません。(次ページへ続く)

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キリスト紀元2003年 6月 1日公開


〈3〉人を赦せないあなたへ(上)
あなたへのメッセージ