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    話の泉

〈15〉NHKスペシャル「ワーキングプアT、U」と映画「硫黄島からの手紙」を見て

聖書
 
「貧しい者をしいたげる者はその造り主を侮る。乏しい者を哀れむものは、主を敬う」。箴言14:31

NHKスペシャル「ワーキングプアT、U」
 ★つい20〜30年前まで、一億総中流意識を持っていた日本が今や生活保護家庭以下の生活水準に陥っている700万世帯
(2005年)の勤労者家庭を擁する国家になってしまった(総務省の就業構造基本調査による)という現実を知らされ、愕然とさせられました。
 ★アメリカ社会が一足先にこの国状に陥っており、米軍の志願兵の多くは、このようなワーキングプア家庭の出身者だと聞きます。
 ★日本の自衛隊が今後、アメリカ軍の弾除け尖兵隊として、海外派兵されるような事態になると、我が国のワーキングプア家庭の子女が生活のためにやむなく駆り出される事になることが予想されます。

 ★このワーキングプア家庭の急増の背景には政府与党の米国政府対日規制改革要望書への盲目的屈服があると見られています。そして、この盲従は小泉政権時に加速されました。
 ★アメリカを見れば、改革要望書に従順に従っているとどうなるか分かるはずなのに、日本政府はアメリカの要求に唯々諾々と屈しました。その結果が今日の日本の状況です。
 ★ワーキングプアの人々は休み無く働かざるを得ない状況に置かれているので、この窮状を作り出したのは誰かを考えたり、政府を批判し、次の選挙ではどの党を選ぶべきかなどを考える余裕すらありません。恐らく、新聞を読む間も無いことでしょう。このようにして、弱者は強者の食い物にされ続けるのです。
 ★NHKの担当者が、全労連(全国労働組合総連合)に話した話よると、「いつまでこんな番組をやってるのだ、そんな奴らは自己責任だ」と言う電話が、NHKにひっきりなしにかかっていると言うことです(「森田実の時代を斬る」06/12/13(2)より)。いわゆる勝ち組・強者の傲慢がみられます。これを聞いて、筆者は一視聴者として励ましのメールをNHKに送信して置きました。

 ★日本は日米安保によって守られて来たのだから、米国の無理な要求を受け入れざるを得ないのだと言う人もいますが、日米安保条約は米軍による日本国の保護を規定してはいないと言う人もいます。また、ブッシュ後、民主党のヒラリー・クリントンが初の女性大統領になった暁には、中国が日本に戦争を仕掛けて来ても、米軍は日本を見捨てると予想する向きもあります。
 ★「中国は日本を併合する」
(平松茂雄著/講談社インターナショナル)という本を読んで、中国と日本の大きな違いの一つは長期国家展望の有無であることを知りました。日本政府には国家としての先の永い長期のビジョンがありません。従って、それに基づいた長期国家戦略と言うものがないのです。

 
「幻(ビジョン)のない民は滅びる」旧約聖書箴言29:18 / 詳訳聖書 Amplified Bible から

 ★スイスのような永世中立国家であっても、自分たちの国土・国民は自国の力で守ると決めて、重装備軍隊を持っています。これに対して、日本はアメリカの核の傘に入って、間接的に核に頼っていながら、非核三原則などと言って、核の話を口にするのもタブー視しています。2つの被爆体験が国家的トラウマになっているのでしょう。
 ★筆者は日本国核武装論者ではありません。ただ、独立国家であるためには、悪が支配するこの世界にあっては正規の軍隊も必要悪である、と言いたいだけです。非武装中立の平和国家などというものは、この邪悪な今の世界にあっては通用しないのです。アメリカの核の傘の下でアメリカ軍の保護を当てにした上で戦争放棄の平和国家を標榜して来た結果が、ワーキングプア700万世帯を抱える今日の日本の現状なのです。

 
「また、私たちは神から出た者であり、全世界は悪しき者(悪魔)の配下にあることを、知っている」。 Tヨハネ5:19

 ★ついでに言うなら、現行憲法では天皇は日本国の象徴に過ぎず、国民が主権者であるにもかかわらず、天皇が国家元首であった戦前の名称そのままに「天皇陛下」と呼び、「君が代」、「日の丸」をそのまま国民全体で再検討することなしに愛国心強要のために用いていることに、はなはだ違和感を感じるのです。
 ★1990年に、盧泰愚韓国大統領が国賓として来日した折、ニュースを報じるNHKアナウンサーが自国の天皇に対して敬語を使い、国賓の韓国大統領には敬語を使用していなかったのを聞いて、この国の異常さを感じました。
 ★日本はこのまま進めば、何10年もしないうちに戦前の軍国主義と同じ道にもどり、その軍国主義国家指導者に再び天皇が利用される危険性が大いにあります。
 ★日本と日本国民の日本国を守る気概の無さが、我が国を軍国主義国家アメリカのカモにしてしまったと言ってよいでしょう。「天皇について、核について」今、筆者が書いている程度のことでも、自由に言えない雰囲気が今までの日本にあったため、それがアメリカ並みのワーキングプアの激増と言う惨状を生む下地になったと言ってよいでしょう。

映画「硫黄島からの手紙」
 ★クリント・イーストウッドの映画「硫黄島からの手紙」を見ました。2時間20分の戦争のシュミレ−ションをして来た感じがしました。少なくとも実際の100分の1位の実体験が出来たのではという気がしました。戦争の恐ろしさ・馬鹿馬鹿しさが分かります。
 ★戦争は正常な人を狂人にします。アメリカが広島・長崎に原爆を投下したのは第2次世界大戦を終結させるためのやむ終えない措置だった・必要悪だったというのが今なお日米両国民の多数意見のようですが、あの2つの原爆は全く不必要なアメリカの戦争犯罪であったことを論証する書物を数年前に読み、筆者も納得しました。しかし、今、ここにその見解を展開する気はありません。
 ★核による世界大戦が勃発すれば地球は人の住めるところではなくなることは事実ですが、かといって、将来中国に核で脅され、何の抵抗もなしに全面降伏することになっていいのだろうかといぶかります。スイス共和国のように侵略者にはそれ相応の甚大な損害を被らせることが可能な戦力は持つ必要があるでしょう。それが独立国家というものです。

 ★国家の防衛については、一国民がやきもきしても何もならず、ただ祈るしかありませんが、一人一人の個人の魂の問題は一人一人の選択と決断とでどうにでもなります。
 ★この世界は聖書の預言通り、やがて悪が爛熟し
キリストの再臨と神の最後の審判の時を迎えることになります。救い主イエス・キリストを信じて心の中心に迎えた人は誰でも罪を赦され、裁きから救われるのです。
 ★9.11の同時多発テロの被害に会った4機のうちの1機ユナイテッド航空93便の乗客・乗務員たち全員が一致結束して4名の犯人グループに立ち向かいました。結果として、操縦桿を奪還することは出来ず、無人の荒野に時速900キロの猛スピードで墜落・激突し全員死亡しましたが、地上に被害者を出すことは食い止めることが出来ました。
 ★この世界が、いづれ終末を迎えるのですから、被害を最小限にとどめるために、あなたもこの乗客・乗務員のように自分に出来る範囲内で世の悪と戦うためにキリストを信じて、神の軍勢に加わってください。

 
「神が私たちを通して勧めをなさるのであるから、私たちはキリストの使者なのである。そこで、キリストに代わって願う、神の和解を受けなさい。神は、私たちの罪のために、罪を知らない方を罪とされた。それは、私たちが、彼にあって神の義となる(罪を赦され、キリストのように清く正しい者と見なされる事)ためなのである」。 Uコリント5:20,21

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キリスト紀元2006年 12月 20日公開

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