名残惜しいペナンを出てシンガポールへ。 3月8日、ペナンのジョージタウンから出る夜行バスに乗って次の目的地へ向かった。 このバスには約14時間乗っていたのだが、乗ってからすぐ照明が消されたので本を読むこともできず、凄まじく揺れ、さらに凄まじい冷房が体を襲い、ほとんど眠れなかった。 あの冷房は本当に寒かった。現地の人たちも真冬のような格好をしており、いったい何であんなに冷房を効かせているのかわからなかった。 冷房対策をしていないのは我々だけだ。 バスの中にトイレは無く、途中何度か休憩のために止まった。 そこで食事をとっている人もいたようだが、何分ぐらい止まっているのかわからないのでトイレに素早く行って戻って来るだけにした。
シンガポールに入って最初に思ったのは、街がとてもきれいだということだった。 クリーン&グリーン政策で、ゴミは落ちておらず道は整備されていて、鮮やかな緑の木々には迫力があった。 宿はペナンの弁慶のおかみさんに紹介してもらった Lee Travelers' Club (Bencoolen St.)というゲストハウスに決めていたので、探す手間は省けた。
シンガポールはとてもきれいな国だが、現地の人々の暮らしは見えてこない。 まさに都会である。そして Duty Free Shop の中は日本人ばかりで、ただ買物をしに旅行に来ているような団体だらけだった。 その他の店でも変な日本語を話す店員がいたりして、日本人てなんだろうと思った。
だが、インド人街やアラブストリートは面白かった。街の雰囲気がガラリと変わるのだ。 ガラクタ市やサリーの店やヒンドゥー寺院。多民族の国であることを実感する。 街の雰囲気を肌に感じながらゆっくり歩きたい。でも他のメンバー、歩くの速すぎ。
世界3大がっかりのひとつ、マーライオンは思った通りがっかりさせられた。 なぜあんなものが世界的に有名なのだろう。最初に目にしたときは、ちょっと笑ってしまった。 わざわざ見に行く程のものでもない。シンガポールは今回の旅行で一番つまらなかった。 やはり、海外旅行へ行くのは現地の人々の暮らしが感じられる国が良い。 都会、特に観光地化されて、日本人の買物ツアーがうじゃうじゃいる所はあまり好きではない。 でもヤオハンは便利だったな。歩き回った後は、必ずそこでほっと一息ついた。
夜は屋台の集まっているところへ行き、ビールで乾杯。 いろいろな屋台が並んでいて、どれにしようか迷う。うまい飯とビール。最高だ。 シンガポールも屋台の飯はうまい。
最後の日はラッフルズホテルのバーでシンガポールスリングを飲んだりもした。 ここのオリジナルカクテルだ。やっぱりこれは飲んどかなきゃと思ったが、よく考えたら日本で飲んだことないから違いはわからないや。 ラッフルズホテルは、とても私たちが泊まれる値段ではないが、バーやカフェは宿泊客でなくても利用できるのがうれしい。 庭のベンチに座ってくつろいだりして、ちょっとだけ豪華な気分を味わわせてもらった。
シンガポールのチャンギ空港で一夜を明かした後、3月11日、ノースウエスト8便で真っ黒に日焼けした我々6人は、元気に・・・とは言いがたいが日本に帰ってきた。 この2週間の旅行はあっという間だった。帰ってきたとたんに寒さを感じ、思ったとおり風邪をひいてしまった。
この旅は私にとって教師であった。東南アジアの魅力を見せてもらった。陸路移動の面白さを感じた。 そしてゲストハウス、地球の歩き方、値段交渉、バックパッカー、現地での情報交換、身振り手振りでの会話などなど、個人旅行において必要な、今まで知らなかった知識をたくさん教えてもらった。 一緒に旅した仲間、旅先で出会った人々も私にとっては教師であった。 東南アジアはとても面白い場所だ。前回の旅の影響で、これまでは外国と言えばまず太平洋地域を思い浮かべていた。 私の目は、これから東南アジアへ向くであろう。
そして何よりも、初めて出会った屋台で食べる飯の味とあの楽しい雰囲気が忘れられないのである。 うーん、また食べたい!
