福島県双葉エリアの狛犬2

次の神社に行く途中、道路沿いの石材店に面白いものがたくさん並んでいるのを発見。思わず車を停めてしまいました。

双葉町の(有)澤上石材工業という石屋さん。
社長にお話を伺ったところ、軒先に並んでいる石の彫刻物はすべて先代の石工・澤上勝意氏が趣味で彫ったものだとか。依頼があって作ったわけではなく、好きで彫ったというだけあり、なかなか個性的で愛らしい作ばかり。
特に狛犬はユニーク。大きなものではないのですが、この狛犬はぜひ、どこかの神社にきちんと奉納したいものだと思いました。
キツネ一対くらいなら運べるかしらと思い、売ってもらえないかと交渉したのですが、先代が残したものだから……と、乗り気ではない様子。確かに、散逸してしまうのも考えものなので、あっさり諦めました。こんなのが庭にいたら、毎日なごめそうですけどね。

双葉町の中の神社にも、澤上○○（下は読めず）という石工の銘のある狛犬がいました。阿像の顔は相当崩れています。
白河石を使っているらしいのですが、明治期の寅吉、昭和初期の和平の狛犬に比べると風化がひどく、これは福貴作石が白河石の中でも耐久性に優れていたのか、それとも双葉エリアは海に近く、風化が進むのか、どちらかでしょう。