カレル・チャペックについて


チェコを代表する作家。(1890〜1938)「ロボット」という言葉を作ったことでも有名。
主な作品には『R・U・Rロボット』(戯曲)『山椒魚戦争』『園芸家12ヶ月』
『長い長いお医者さんの話』『チャペックの犬と猫のお話』などがある。
劇作家・作家・ジャーナリストなどとして多方面で活躍し、
写真・絵・犬・園芸・昆虫採集など多趣味でもあった。

挿画を描いている兄のヨゼフ・チャペックは、やはり、チェコの国民的画家で、
ナチスが台頭してきたなか、カレルとともにペンと筆で闘った。
カレルはナチスに捕らえられる前に病で亡くなったが、
ヨゼフは1939年捕らえられ、1945年解放直前に
アンネ・フランクもいた収容所で亡くなった。


『園芸家12ヶ月』(小松太郎訳、中公文庫)は1929年ころ書かれたとされている。
チェコの園芸家たちには一般的らしい植物が280種類以上は登場する。
ユーモアあふれる文章で、園芸家の生活を描いているが、
時代背景を考えると深い意味がこめられているとも取れる部分も多く、
何度読んでも面白い。



参考文献
『園芸家12ヶ月』  カレル・チャペック 中公文庫
『チャペックのこいぬとこねこは愉快な仲間』  ヨゼフ・チャペック 河出書房新書
『チャペックの犬と猫のお話』  カレル・チャペック 河出書房新書


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