五香立体交差問題

典型的な地域住民無視のまちづくり



都市計画道路3.4.17号線は六実、五香、六高台方面と松戸市中心部を結ぶ動脈です。しかしながら、従来からこの道路は渋滞が激しく、とくに五香駅南側にある踏切を中心として新京成線を挟んでの大渋滞は、多くの人が経験していることと存じます。この渋滞を放置すると、六実、五香、六高台地区は、陸の孤島化が進むことを通り越して、柏経済圏への組み込みが進展してしまいます。

ところが、五香駅周辺の交通事情の問題は必ずしも都市計画道路3.4.17号線の渋滞問題だけではなかったのです。五香周辺の都市整備を行っていく上で、この点の見落としが、住民の方々の生活を却って不便たらしめる結果となってしまったのです。
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常盤平側から立体交差を望む

立体交差完成により、一見、便利になったかのような同地点ですが、今まで踏切による平面移動で済んでいた住民たちに、立体的な移動を強いる結果となったこと、そして、それに伴う数々の苦痛を住民たちに与えることに発展していったことが、この問題の一義的な論点です。

住民の方々の苦情としては、

  1. 踏み切りの代わりが地下スロープとなったため高齢者や障害者が往来することが不可能に近くなった。
  2. 地下スロープが急かつ幅が狭く、また、自転車と歩行者の隔てがないため、接触事故の危険がある。
  3. 地下スロープ、ならびに、地下階段に排気ガスが充満し通り難い。
  4. 地下スロープ、ならびに、地下階段の照明が暗く安全性や治安面で不安である。
  5. 立体交差周辺の形状が安全面の考慮に欠け危険である。

の5種類に集約されますが、実際に挙げられる表現はもっと具体的で切実なものを感じます。

さて、現場を見たことがないか、あるいは、見ていたとしても健常者の方はこれら住民の意見が我侭のように受取られることもあるかと思います。とりあえず、現場の写真をごらん下さい。決して勝手な不満なんかではないことがお解りいただけます。

車道を挟んで自転車、歩行者共用のスロープを設置
複線の鉄道を潜るだけなのに、やたらと地下部分が長いのは地上に市営駐輪場のスペースを採ったためです。また、慢性的な渋滞により、地下道の中は排気ガスが充満しています。