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フィヒテメモ

              人は皆罪深い


 Fichteは『浄福なる生への教示』(岩波文庫)の最後に、こう言っている。

 「我々は皆同様に憐れな罪人である。」

 また、別のところでは、このように言っている。

 「我々はお互いに謙遜して、相互に承認し合い、許しあわねばならない。」

 我々は皆平等である。しかしまた、人間の間の差異も認める。

 「我々のすべての行為・活動の最後の目的は、我々の外的状態をよくするということである。」

 さらに、このように言う。

 「多数は、罪深いという前提によって、下等に、俗物的に、非宗教的になる」

 「良き正しき人間は、たとえ自己の欠点を認識し、それの矯正にたえず努めるとは言え、自分を徹底的な劣等人とは、本質的な罪人とは、考えない。」

 

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