物語の概要:図書館の紹介文より
大手広告代理店を定年退職した威一郎。バラ色の第2の人生のはずが、待っていたのは、夫婦関係と親子関係の危機。娘は独立し、妻も家を出て…。定年後の夫婦の形を問う、待望の最新長編。
読後感:
描かれている内容は実に数年前に経験したような、定年退職後の生き方を巡る葛藤と何ら変わらないというほどのもので、こういう内容なら自分にも作品が描けるのではないかと勘違いをしそうである。でもそうわ問屋がおろさぬ難解の物書きの世界であろう。
しかし、夫の悩みと妻への不満、とまどいは身を切られるほど切なくも真実のものであることにおもしろがって読んでいる場合ではないのである。 こういう難局を乗り越えて今日の姿があり、まだ悩みを時々は繰り返しながら毎日を送っている感じである。 情けない?
とはいえ主人公の夫は少しだらしがなさ過ぎ、箸にも棒にもかからない馬鹿亭主過ぎる。 こんな亭主なら愛想を尽かされてもしようがないと思うのは酷?
先に何ら変わらないというほどのものといったのは撤回、自分はそんなにひどくはない(つもり)。 ただ中で“生き甲斐を見出さないといけない”ということについてはそのとおりで、定年退職後1,2年の内にそれを見出さないと毎日が日曜日、時間ばっかりあってどうして時間をつぶそうかなんて考えに押しつぶされてしまうだけ。 早死にが待っていることに。
身につまされないように頑張らないとと反省の機会の読書の効果になったかも。
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