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余談1: 今年上半期の芥川賞、直木賞の発表があった。芥川賞の鹿島田真希の「冥土めぐり」(障害を持つ夫の純粋さにより、主人公が家族の問題を克服する家庭を描く)と、直木賞の辻村深月「鍵のない夢を見る」(報われない苦しみを感じている地方の若い女性の今が書かれている)に決まった。毎年自分にとっては知らなかった作家の出現(が多い)をみて、これから読む楽しみが増える。 余談2: 「十二月の窓辺」の登場人物がカタカナの二人と、あとはアルファベット表記のV係長、P先輩とかZ部長とかに、どうもイメージが沸かないで、身近な出来事にならないのかを味わった。不思議なものである。こういう効果を著者は判って敢えてそうしたのだろうか? 小説に出てくる名前がいかにその人物の人物像を現したり、好感を持って感情移入したり出来るのかを認識した。 結局この作品、二度読み返してみて感想を記すことになった。津村記久子という作家、ちょっと目が離せないかも。 |
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背景画はポトスライムの観葉植物のフォトを利用。