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余談1: 人生って歳を経る毎に考えるようになり、静にこんな作品を読めるようになったのかと感慨深い。 最近読んだ作品、西加奈子の「ふくわらい」にあったことが思い出された。その時はあまり気持ちいいものではなかったが、本作品の中では戦争中の状態であり、生死がかかっている時の事情で見方も異なるが・・・。 同様に、関忠一郎がネスチェーンを退職した後は、グレタの行方を探してシベリア鉄道でリトアニアに向かおうと決めているが、シベリア鉄道のことに関しては、あの大崎善雄の「ユーラシアの双子」の作品のことが懐かしく思い出された。 シベリア抑留については皆川博子の「冬の旅人」のことが。やはり印象に残る作品が心の片隅にとどまっているようだ。 作品を読んでいてあれこれ思い出される過去に読んだ作品が存在するとそれだけ厚みが醸し出されていくようで、読書の喜びを感じるものである。 |
背景画はサンドイッチチェーン店の創業者をイメージして。