中村文則:(本書より) 1977年、愛知県生まれ。福島大学卒業。2002年、「銃」で新潮新人賞を受賞しデビュー。04年、「遮光」で野間文芸新人賞、05年、「土の中の子供」で芥川賞、10年「掏摸」で大江健三郎賞を受賞。そのほかの著書に「悪意の手記」「最後の河」「何もかも憂鬱な夜に」「世界の果て」「悪と仮面のルール」「王国」などがある。
日置沙奈江 父親 剛史(たけし) 母親 由利 兄 太一
日置事件(当時12歳)でただ一人生き残った女性。告白した話の真実は? ・父親 剛史は妻の由利に惚れていて、由利の日頃を多数の防犯カメラを設置して常軌を逸した束縛を強いている。 ・母親 由利は美人、カメラの存在におびえている。 ・兄の太一は両親を殺したいと妹の沙奈江に明かし・・。妹のことを好きだと告白、みだらな関係を・・。
弁護士事務所の所長。僕に事務所のリストラ計画に協力を求める。 弁護士事務所の人々: ・山辺 僕と同期の男。狂人と呼ばれる、竹下のストーカー。 ・竹下麻美 加藤の愛人。 ・木塚 僕の後輩。
<補足> 日置事件:1988年に起きた、迷宮事件。僕が12歳の時の事件。折鶴事件とも呼ばれていた。東京都練馬区の民家で、日置剛史(45歳)という男性とその妻の由利(39歳)、そしてその長男(15歳)が遺体となって発見された事件。長女(沙奈江 12歳)だけが生き残った。
背景画は本書に出てくる弁護士事務所をイメージして。