・松坂熊吾
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関西中古事業連合会の挫折で信用失墜をさせてしまった能吾は、中古自動車ブローカーとして細々と暮らしていたが、昔世話を受けたので恩返しと言う柳田元雄に頭を下げ、女学院の跡地を使って大駐車場経営を計画する。そして親子三人一緒に暮らすことを目指す。 |
・松坂房江 |
道頓堀川沿いの小料理屋「お染」に賄いとして勤める。昔取った杵柄、小料理で評判を取り、バーから小料理屋に評価させる。そこに昔の芸者仲間の千代鶴の出現でみじめな思いを味わうことに。 |
・松坂伸仁
(のぶひと) |
富山私立八人町小学校から尼崎の難波小学校に中途転校。伸仁は熊吾、房江が働いていて電気も水道も止められている船津橋ビルに一人ではおれず、タネの元にあづけれら、寂しがりながらも、蘭月ビルの人々と親しくなり、意外なほど屈託なく享受している。我儘で神経質で、勉強が嫌いで、おちょけてしょっちゅう病気をするが、ええとこが一杯と房江は褒める。 |
・丸尾千代麿/ミヨ |
熊吾と親友付き合いで、運送店を営む。妻に内緒で付き合い、美恵を生ませた女が早死にしたため、熊吾の計らいで城崎の浦辺ヨネに育てさせている。
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◇蘭月ビルの住人
・タネ/寺田権次/明彦
・ 津久田家
(悟、咲子、香根)・ 月村家
(敏夫/光子)
・ホンギ
・怪人二十面相
こと恩田哲政
・唐木鉄兵
・金静子
・沼田のおばあちゃん 等
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蘭月ビル:阪神電車尼崎駅近くの迷路のような貧民窟。
住人24世帯の内10世帯が朝鮮人(北と南含め)。
タネ:熊吾の妹、熊吾に助けられ、南宇和の城辺の家、土地を売って大阪に出てくる。寺田権次は夫婦気取りで居着いているやくざ。お好み焼き屋と駄菓子屋を営む。
津久田家の子供達は秀才の悟、飛び抜けて美人の咲子、生まれつき盲目の香根がいる。しかし父親の津久田清一は人買い、心の闇に潜んでいるものは凶暴な犯罪者とは異質な何かなのである。P380
月村敏夫は伸仁と同じクラス。夕刊売りでたこ焼きを買ってそれを子供達の朝食にしている。母親は売春婦。
ヤカンを作る工場に勤めているホンギ(本名供引基)は朝鮮人、侘数寄者。
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◇城崎に住む人達
・浦辺ヨネ
・麻衣子
・正澄
・美恵
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ヨネ:上大道の増田伊佐男の子を宿し男の子(正澄)を出産(第4部)。
周栄文の娘麻衣子、女(美恵を生む)の祖母、美恵とが一つ屋根の下、ひっそりと暮らしている。 |
・柳田元雄 |
海千山千の人間だが、終戦当時松坂商会ビルに自動車部品を自転車の荷台に載せて売りに来ていたが、今はタクシー会社を経営するまでになった。熊吾の提案を受け入れ、5年に限り熊吾に利益の一部を支払うことで。。。 |
・海老原太一 |
海老原商会の社長。松坂商会ビル時代は熊吾を頼っていたが独立。熊吾に大勢の面前で恥をかかされため怨み、熊吾に忠実な井草をそそのかし、お金を持ち出させ(第一/二部)、それをあずかっていた。柳田元雄とも面識がある。 |