<シンプリーヘブン> |
繭の部屋に晃生と3年ぶりに姿を現した写真家の並木の3人での生活が・。 |
<心身> |
もうすぐ死ぬという木暮の古くからの友人を見舞いに行って「俺ぁもうだめだ」「かあちゃんにセックスを断られた」と言われて・・・。 |
<柱の実り> |
美禰は小田急線世田谷代田駅のホームの柱に奇妙なものを認める。やくざな前田とミネ(大型犬)を通して奇妙な関係が・・・。 |
<黒い飲み物> |
最近夫の入れるコーヒーは泥の味がする。佐伯の夫は夜中そっと抜け出して・・。繭と浮気を突きとめに・・。 |
<穴> |
「ああん、ああん」の発生源が気になってやがて下の階の女子学生の部屋をのぞき見することに夢中・・・。 |
<ピース> |
不妊症と分かった光子は、友人の亜季が赤ん坊を預けられ、その可愛さに「神さまって、ほんとに不公平で意地悪だ」と。木暮荘の住人たちの肌の温もりが伝わってくる一篇。 |
<嘘の味> |
繭を諦めきれない並木が、シンプリーヘブンを買いに来る客との共同生活から再び決意を取り戻して・・・。 |
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☆木暮荘の住人 |
木暮荘:木造2階建ての古くて隣の部屋の音も筒抜けの安普請だが手入れの行き届いたアパート。附近は静かな住宅街で、荘の前は広い庭になっている。 |
坂田繭(26歳) |
(203号住人)高校卒業後、専門学校のデザイン科を出て“フラワーショップさえき”に勤めてバイト時代を含めて8年。 |
神崎 |
(201号住人)中ぐらいの規模の外食産業に勤めたばかり。安月給の仕事も苦情やトラブル処理ばかりのため、税理士の資格取得に向け独学中。 |
光子 |
(102号の住人)派手な感じの女子大生。交際相手を頻繁に部屋に引き入れている。
・亜季 光子の女友達。臨月。
・葵 光子の女友達。
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木暮
飼い犬 ジョン
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(101号に住む)大家。娘夫婦が転勤の都合で家に転がり込んできて手狭になり、妻宅からひとり木暮荘に中型犬のジョンと住む。 |
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瀬戸並木 |
以前付き合っていたがふいに姿を消して3年、突然繭の前に姿を現し、繭を惑わす写真家。 |
伊藤晃生(あきお) |
半年前から繭と付き合っている。小さな企画会社に勤める。 |
佐伯
夫
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表参道にある“フラワーショップさえき”の女主人、その店の奥は夫の経営する喫茶店が併設されている。 |
峰岸美禰(みね) |
住宅街の犬の美容院“トリミングハウス プティ・キャン”に勤務。 |
前田五郎 |
やくざ風の男。舎弟が付き添っている。大型犬のミネを飼っている。 |
北原虹子(30歳位) |
毎週火曜日“フラワーショップさえき”にシンプリーベンを5本買いに来る客。 |