三上延著 
                『ビブリア古書堂の事件手帖 4』
                                      




                       2013-05-25


(作品は、三上延著『ビブリア古書堂の事件手帖 4』  メディアワークス文庫による)

               
 初出 2009年10月小学館から単行本として刊行。
 本書 2013年(平成25年)2月刊行。

 三上延:

 電撃文庫「ダーク・バイオレッツ」にてデビュー。ホラーからファンタジーまで、幅広い作風で縦横に活躍中。丁寧に紡がれる物語には、根強いファンが多い。

主な登場人物:

時は東日本大震災後(2010.3.11)の20日あまり4月。

五浦大輔(俺) ビブリア古書堂でアルバイト、23歳。雇われて半年、本を長くは読めない体質を持つ。

篠川栞子
妹 文香
母親 篠川智恵子

JR本線北鎌倉のすぐ側にあるビブリア古書堂の主、25歳。
母親の智恵子は10年前、家を飛び出して音沙汰ナシの状態だったが・・・。古書の知識は栞子以上。

志田 セドリや、鵠沼の橋の下に住むホームレス。ビブリアの常連客。
井上 辻堂駅前のヒトリ書房の店主。篠川母娘を毛嫌いしている。以前ひどい目にあった。

鹿山明
息子 義彦

来城慶子
(キシロケイコ)
妹 田辺邦子

古書に詳しい人に来て貰いたいとビブリア古書堂の依頼主。
車椅子生活とのどをやられて。

読後感:

 どういうわけか地震が話題になる作品が続く。この作品の前に読んでいたのが有川浩の「空飛ぶ広報室」で最後の章が東日本大震災のこと、今回も最初の出だしが地震のことである。実はビブリア古書堂の事件手帖3も以前に読んでなんだか1,2でその面白さが尽きたのではないかと思っていた。その後テレビで放映されていたのがおもしろかったので、4を読み始めた。そうしたらドラマを見たことの影響か、地震の方のことの影響か、すぐに感情移入が始まって・・・。

 本作品シリーズ4はテレビで放映された第10話「江戸川乱歩!?」と最終回「乱歩が残した間違った暗号!?」の原作にあたる。今まで短編であったのが、長編になっているのも一貫していて読みやすい。
 先にドラマの方を見ていたので配役の印象がどうも先行してしまうが、ドラマとどう違うのかなとか、栞子と大輔の恋の行方は小説の方が感情を描写できるのでやはりおもしろい。

  
余談:
 
 
相変わらず図書館の方は予約が一杯で、今回は娘が買った本を借りての読書となった。年金生活者の自分としては、とても手が出ないのと、どうも世間の評判で本が売られていることの反発もあり、意固地が災いして・・。でも新しい作家の作品は新しく発売されたものが多いので娘からの提供はすごくありがたく感謝感謝である。
背景画は、フジテレビで放映された同名小説のドラマの表題より。なかなか凝ったおもしろい作品になっていた。