物語の概要: (図書館の紹介記事より。)
親友を突然失った男の子、不登校を続ける少年と廃品回収車の老人…。苦しみから立ち上がり、うつむいていた顔を上げて、まっすぐに歩きだす人々の姿を色鮮やかに切りとった、絶対泣ける短篇集。
読後感:
七話の短編集。どの作品も悲しみの内容が異なるも胸を打つシチュエーションに富んでいる。読者にとっていくつかの場面はより心に響くものがよぎるに違いない。
自分にとって一番じんときたのは年齢のせいでもあろう<ひとり桜>かな。
写真撮影の興味と共に、伴侶を亡くした相手方の悲しみがやはりか。美枝子という女性の再生を望んでしまう。
あとがきには著者は<約束>のベースとなった現実の事件に対する影響が大きかったようだ。やはり一番目に持ってきていることからも推察される。
もう一つ上げると<天国のベル>。雄太のまじめな性格、そして耳が聞こえなくなるというハンディに大変さが想像に難くない。そして心因性で声が出なくなったひかるの心の闇の部分。
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