読後感:
「蜃気楼の彼方に」 という題名に惹かれついでに何か一冊借りようと図書館から借りた小説である。 従って予備知識ゼロ、どういう著者か名前も知らなかった。
はたして内容は飛鳥という高校3年生の頃からの弟を、自分のせいで死なせてしまったと思い、
そのせいで家庭の父と母の間もしっくりいかない、 学校では陽子の他学級委員としてもみんなから愛されていると感じていたのが、
ある時から奈菜という中学部から入ってきた生徒に牛耳られ苛めに晒されるように。 ただストリートミュージシャンの宇宙という青年との交流だけが救いのように。 そして医学部の学生の悠治の誠実さが救いという状態。
父親のひいた道筋を歩まざるを得ない自分の思い詰めた行動。
これは恋愛小説だったのだ。
ちょっと感情移入するには入り込めない感じで読んでいた。 陰湿そうでいてさらりと振り抜けてしまったり、
ぬめっとさせる雰囲気もなく、 綺麗に流れていった小説というところ。
著者の経歴を見てなるほどと思ったりも。
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