<大和之興業社「乙女の友」関係者> |
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佐倉波津子
<ハツ>
母親 八重
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父親は大陸で失踪中。母親は過労で倒れ、家で静養中。マダムの家で働かせてもらいながら高等小学校を出、音楽の稽古だけは続けていた。
「乙女の友」編集部に雑用係として入るもやること少なく、身の置き所がない。有賀主筆からは辞めるよう宣告され・・・。ここで働きたいと主張する・・・。
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有賀憲一郎 |
大和之興業社「乙女の友」編集部の若き主筆。
波津子の書くユーモア学園小説を「乙女の友」の目玉に導く。
有賀が出征の時、ホームから離れての見送り時、長谷川純司と佐倉波津子は「有賀に見出された同志と」握手を交わす。
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上里善啓
(かみさと・ぜんけい)
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最年長の編集長。主筆は詩か小説を書く人がなるのが伝統。自分はその任にあらずと。有賀主筆を支える一人。 |
霧島美蘭(みらん)
<ペーンネーム>
本名 飯田カツ子
旧姓 桐嶋
妹 桐嶋サヤ
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「乙女の友」の執筆者。読者の憧れのお姉様。有賀の古くからの友であり相談役。有賀より年上。先々代の主筆のお嬢さん。
美蘭は翻訳より創作をしていきたいと有賀に言うも、路線が合わないと言われ、やがて去ることに。この人(有賀)の恋の対象に自分はもう入らない?と。
・サヤ 有賀と婚約を交わす予定だったが、若くして亡くなる。
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佐藤史絵里 |
編集補佐。週3回通い日本女子大で勉強中。有賀の従姉妹。
ハネッかえり。佐倉波津子を応援する人のひとり。 |
浜田良光 |
‘緑の人’。小説家、でも華がないと主筆になれない。
発言は辛辣。「書けるようになったら一人前」が口癖。 |
丘千鳥 |
生え抜きの「乙女の友」編集部の執筆者。 |
沢田隆(たかし) |
4代目社長。 |
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長谷川純司 |
絵描き先生。有賀に拾われたようなものと恩に感じている。
有賀と純司のコンビで売り上げが伸びる。佐倉波津子を応援する人のひとり。
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荻野紘青(こうせい) |
神田に住む天下の作家先生。なかなか少女向けの原稿は順番が回ってこない。 |
空井量太郎 |
科学小説家。佐倉波津子に小説を書くコツを具体的に話してくれ、波津子の小説を面白いと。そのことで波津子は有賀主筆から彼のところで書生になったほうがいいかもしれないとおしかりを受ける。
佐倉波津子を応援する人のひとり。有賀さんを信じて突っ走ってくださいと。
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徳永治実(はるみ) |
本業は彫刻家だが、絵も巧み。色男、危険。挿画を依頼している。 |
結城房江 |
両国に住む画家。長谷川純司出征の後、「乙女の友」の表紙絵を乙女主筆とのコンビでやる。 |
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椎名三芳(みよし) |
本郷の洋館に住むマダム。私塾「椎名音楽院」主宰者。
波津子は内弟子として家事の手伝いをしながら高等小学校に。
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望月辰也 |
波津子の父の遠い親戚。二階に間借りをしている。仕事は鉱山技師。波津子は大和之興業社「乙女の友」編集部の仕事を紹介され、有賀主筆の行動を逐一記録するよう指示される。 |
春山慎 |
波津子の幼馴染み。印刷所勤務で波津子より2つ年上。少女雑誌「乙女の友」の口絵やカードの試し刷りをそっとくれる。 |
津田智樹(ともき) |
戦後大和之興業社改めヤマト・パブリッシング社史編纂室の編集者。長谷川純司の身内と。両親を早くなくし、祖母に育てられた。祖母は実の父親は知らず。曾祖母は飯田カツ子(旧姓桐嶋美蘭)。
美蘭は祖母に実の父親について一切語らず。長谷川純司か、有賀憲一郎か徳永治実か。“悲しい人”の言葉が作中にあった。
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