主な登場人物:
曾根崎栄治 |
以前勤めていた探偵社“東伸リサーチ”を辞めて独立。「新栄社」という興信所を営む。田嶋のアパートの2階に住む。 |
田嶋吾郎
妹 美冴
(みさえ)
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曾根崎の親友。1階でスナック“グリーン・ペイジ”を営む。
美冴 出戻り、兄の吾郎の店を手伝う。幼い頃から曾根崎栄治と親しむ。
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石本真弓 |
19年前曾根崎栄治と別れた女。当時24歳(栄治28歳)自殺。
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村川民代 |
高校3年生。曾根崎栄治の所を訪れ、高木清彦と由利岳彦の二人を捜すように依頼する。石本真弓の子供と称する。 |
飯森美津江
娘 彩奈
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高木清彦と結婚を約束していた女性。 |
高木清彦
由利岳彦
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一卵双生児。見た目は瓜二つ。二人とも児童養護施設育ち。
清彦は大人しい、気持ちの優しい普通の子。
岳彦は弟思いの大天才少年であった。
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大津利彦 |
帝都医大心療内科の医師。 |
荻野康彦 |
警視庁第4強行犯捜査の管理官、警視。OL連続殺人事件を追う。 |
物語の概要:(図書館の紹介文より)
拉致監禁。両手親指切断。暴行、そして扼殺。あまりに残虐な殺人事件が世間を賑わせていた時、ひとりの女子高生が俺の前に現れた。「私、たぶん犯人を知ってる」…。ノンストップ恋愛ホラーサスペンス。
読後感:
プロローグでいきなりの登場人物、曾根崎栄治なる「新栄社」という興信所を営む人物、魂の抜け殻、ひからびた雑巾、何かの燃えカスとも見られる男が刑務所で接見、その容疑が1歳にも満たない赤ん坊を手にかけたというショッキングさ。
果たしてこの作品、どういうものなのかと思ってしまう。
誉田哲也という作家の作品、これまでドラマの「ストロベリーナイト」を見、小説では「ヒトリシズカ」の経験がある。本文に入っていくと、ごく普通の、でもちょっと異常の殺人鬼が登場していて、曾根崎栄治なる人物は興信所の探偵としてまともな人物のよう。プロローグは何だったんだろうと。
後半になってきて、この小説は多重人格でもない、伝奇的小説なんだと思って著者の略歴を再確認。なるほどと思うと同時に、伝奇やホラーでないまともな物(?)での作品も期待したいと思ってしまう。
なにか迫力のあるサスペンス物が期待できそうであるのだが。
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