主な登場人物:
湯川学 |
帝都大学物理学科の助教授。警察の非論理的思考を見るに見かねて捜査に協力をしたこともあり、ガリレオ先生の名前で有名。 |
草薙刑事 |
帝都大学社会学部卒の湯川と同期。富樫慎二殺人事件の担当刑事。 |
花岡靖子
娘 美里
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富樫慎二と離婚し、今は娘の美里とアパートで二人暮らし、弁当屋の“べんてん亭”に勤めている。以前は赤坂のクラブで働いていたことがある。 |
石神哲哉 |
私立高校の数学の教師、柔道部の顧問。帝都大学数学科修士課程卒。湯川と同期。アパート住まいで花岡靖子の隣に住む。 |
工藤邦明 |
赤坂のクラブで靖子のなじみ客。当時は結婚していたが、妻が病死、息子は実家に預けていて、今は独り身。花岡靖子に好意を持っている。 |
物語の展開:
ある日花岡靖子の前夫富樫慎二が靖子の住むアパートに姿を現し、復縁を迫る。娘の美里が富樫に花瓶で後頭部を殴りつけたことから殺人事件に発展する。アパートの隣に住む数学の高校教師石神が花岡親子を助けるべく策を指示する。やがて刑事の手が花岡親子に及んでくるが・・・。石神は帝都大学の湯川助教授と同期で、石神は数学科、かたや物理学者でその能力をお互い尊敬している。そして警察はなかなか犯人の決め手をつかめない。
読後感:
この作品の後半当たりにに入る前まではどうも優れた作品という感じがしなかった。好みもあるが、内容自体に共感が湧かなかったというのが正直なところ。直木賞作品というのもどうして?という印象であった。単なるミステリー作品で、テレビの「ガリレオ」の方が面白いと感じていた。しかも柴崎コウ役の姿も登場してこないし、テレビの方は脚本が原作をかなり変えた性?とも思った。
ところが後半に入って断然面白くなってきた。「手紙」(東野圭吾作品)もそうだったが、やはり読者を引き付けるスパイスがたっぷり振りかけられている。そして最初のあたりにある伏線も効いてくる。
内容はミステリーだから記述しないとして、この辺およびガリレオシリーズ全体が直木賞として評価されたのかなと推察した。
映画にもなっているようで、柴崎コウのフォトがあるが、ちなみなに小説には全然出ていないから、脚本がどのように変更されるのかも興味がある。
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