読物語の概要:
都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し…。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。
主な登場人物:
新田浩介 |
警視庁捜査一課の刑事、警部補、30代半ば。潜入捜査でホテルのフロント係に。 |
能勢 |
品川署の刑事。第1の殺人事件で新田とコンビを組む。一見風采の上がらないように見えるが、頭の切れる優れものの評価も。 |
警視庁の関係者 |
・尾崎管理官
・稲垣係長 警視庁捜査一課、50歳前後。新田の上司。
・本宮刑事 新田の同じ係の先輩刑事。
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山岸尚実 |
ホテル・コルテシア東京のフロントクラーク。 |
ホテル・コルテシア東京の関係者 |
・藤木総支配人 山岸尚実がこのホテルに就職したキッカケの人物。
・久我 フロントオフィスマネージャー。尚実の上司。
・田倉 宿泊部長。
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連続殺人事件の概略 |
第1の事件:10月4日、被害者岡部哲治、30歳前後。
品川シーサイド駅近く、絞殺。
第2の事件:10月11日、被害者野口史子、43歳。
千住新橋付近のビル建設現場、扼殺。
第3の事件:10月18日夜、被害者畑中和之、53歳、高校教師。首都高中央環状線葛西JCの下の道路、鈍器で。
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読後感:
ホテルを舞台にしたことから実に様々なストーリーが考えられているという印象である。果たして事件と関係がないものまで織り交ぜて、飽きさせることなく読者を釘付けにする。そして新田刑事とフロントクラーク山岸尚実とのそれぞれのプライドをかけたやりとりがおもしろいし、ホテルに来るお客の普通の世界とは違うことを期待していること、それに対するホテルマンの心意気が垣間見られてなるほど大変な仕事だなあと思ったり。
3つの連続殺人事件(?)から4つ目の殺人予告(?)に対する警察の捜査・謎解きがからみますます引き込まれていく。
東野圭吾作品の読者を飽きさせない力量はさすがというところ。
ただあの「新参者」の加賀恭一郎の事件の背景に潜む切なさ的なものが薄いのは残念というところ。 贅沢すぎる要求かも。
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