「海鳴り」初出 「信濃毎日新聞」夕刊ほか 昭和57年7月〜58年7月。 本書 1994年(平成6年)1月刊行。 藤沢周平: 1927年12月山形県生まれ。1997年1月没。
小野屋新兵衛(46歳) 妻 おたき 倅 幸助(19歳) 娘 おいと(14歳)
中どころの紙問屋で新参者。 おたき 4年前に新兵衛が囲った女のことで以降許さず、冷えた仲に。 幸助 道楽者。体弱く母親の反対で奉公に出さず。甘やかされて育つ。 おいと 明るい性格で、男の子のようにはっきりと物を言う。
丸子屋のおかみ おこう 夫 由之助
紙問屋の寄り合いで酔わされ、具合が悪くなっていたところを新兵衛に介抱される。そのことをネタに塙屋彦助につきまとわれる。 夫の由之助は「人の裏をかいたりするのが好きな、危険な人」とおこうの評価。
鶴来屋益吉 女房 おたね
山科屋宗右衛門 息子 佐太郎
紙問屋の大店。小野屋新兵衛が仲買から問屋株を勝ち取る際に後押しをしてくれた恩人。 息子の佐太郎、鶴来屋おたねと付き合っている。40に近い。
背景画は本書の内表紙にある藤沢周平のフォトを利用。