物語の概要:(図書館の紹介記事より)
連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。事件は異様な見立て殺人だと判明する…。掟破りの大逆転が待つ鬼才のデビュー作。〈受賞情報〉コニャック・ミステリ大賞。
主な登場人物:
カミーユ・ヴェルーヴェン
妻 イレーヌ
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パリ司法警察の警部。犯罪捜査部班長。
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ルイ・マリアーニ |
カミーユの部下。富豪一家の息子。 |
アルマン |
同上。ケチで知られる。いい仕事をする。 |
ジャン=クロード・マレヴァル
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同上。浪費癖、女にのめり込む。 |
ジャン・ル・グエン |
犯罪捜査部部長、警視。カミーユの上司。 |
コブ |
捜査チームのメンバー。ITのエキスパート。 |
エリザベス |
同上。40前後の女性。凶悪犯罪担当あり。 |
フェルナン |
同上。50前後の男。風紀犯罪取締班から。酒浸りの中年。 |
メフディ |
同上。24〜25歳の若者。 |
ジャン・ベルジュレ |
鑑識課長。 |
エドゥアール・クレスト |
心理プロファイラー、博士。 |
フランソワ・コッテ |
クルヴォア事件の現場を扱った不動産業者。 |
エヴリン・ルーヴレ |
クルブヴォアで惨殺された娼婦。 |
ジョジアーヌ・ドゥブフ |
同上 |
マヌエラ・コンスタンツァ |
トランブレで惨殺された娼婦。 |
アンリ・ランベール |
コンスタンツァのヒモ。 |
フィリップ・ビュイッソン |
ル・マタン紙の記者、30代。人並みはずれて勘鋭い。 |
ファビアン・バランジェ |
大学教授。犯罪小説の専門家。 |
ジェローム・ルザージュ |
ミステリー通の古書店主。 |
読後感:
「その女アレックス」で話題になっている著者のそれに先立つ作品とか。そんなことから図書館で借りられたのはこちらの方。
内容は全くの猟奇殺人事件、状況はおどろおどろしくて、もし映画にでもなったら空恐ろしいと想像するだけで気持ち悪い。小説だからまあよしとして、これを担当したカミーユ警部とその仲間たちの活躍はなかなかチームワークよろしく事件解決に向け取り組むも、なかなか犯人の周到な計画によるもので、解決の糸口がつかめない。
そんな折過去に起きた同様な事件で連続殺人、さらに推理小説の作品からそれを実行していることを推理する。この推理と判事とのやり合いも面白い。
フランスのミステリー作品がどういうものかよくわからないけれど、古書店の店主(ルザージュ)はミステリー作品に通じていて、それ故犯人と疑われ、取り調べを受け怒り心頭になるも、警部の深刻な頼みに協力をする段はなかなかのもの。
ラストの方は伏せておくとして警部の必死の様子、仲間たちの協力具合と展開は緊迫感と迫力で読ませる。ミステリーの度合い、物語の展開、ここぞという時の盛り上がり、本が売れるわけも道理。
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