中国で使えるおすすめのVPNを、現地で暮らしている中国人が紹介します。
インターネット規制が厳しい中国では、現在、VPNなしでインターネットをすることはほぼ不可能です。
中国に住んでいる日本人は、VPNを契約して中国でインターネットを使用しています。
ただし全てのVPNが利用できるわけではなく、安全に通信できるVPNは限られているのが現状です。
VPNは、GoogleやYahoo!だけではなく、Amazonで買い物したり、日本のテレビを視聴するなどでも使えます。
KANO(鹿野)
中国在住歴10年以上。最初は無料VPNで初めたが、すぐに使えなくなったので有料VPNを使用。
現在はExpressVPNとMillenVPNを中心に、複数のVPNを使用しています。
中国のインターネット規制は随時変わるので、最新の情報を常にお届けします。
中国でネットを使うのにVPNが必要な理由
中国在住者の方ならご存じだと思いますが、これから中国に来るかたは何故、中国でインターネットが使えないのか知らないと思います。
中国でネットができない理由は「グレートファイアーウォール」と呼ばれる検閲システムで、中国全土のインターネットを規制しているからです。
中国は2003年から、インターネット検閲システムとしてグレートファイアウォ−ルを取り入れました。このシステムは世界最高峰のセキュリティシステムともいわれ、主に以下のようなサイトを監視しています。
SNS
アダルトサイト
動画サイト
中国政府に対してネガティブな事を書くニュースや団体のサイト
引用元:https://www.skyarch.net/column/great-firewall/
Yahoo!
LINE
Instagram
Tiktok
Amazon
楽天市場
Netflix
Tver
U-NEXT
日本にいれば使えて当然のSNSやECサイトですが、中国では全く使えません。
グレートファイアーウォールによって、国外のIPアドレスを完全に遮断しているからです。
このグレートファイアーウォールを回避するために、VPNが必要になります。
今回紹介するVPNはインストールや設定が簡単、個人情報の保護(ログを記録しない)、サポートが充実しています。
中国で無料VPNは使えない?
VPNは有料と無料のものがあり、できればお金をかけずに無料のVPNを使いたいという人も多いと思います。
先に結論をお伝えすると、中国で使える無料VPNはほとんどありません。
昔は使えるものがあったのですが、中国当局からの規制が年々厳しくなり、すぐに使えなくなるのが現状です。
また無料VPNには、使えない以外にも問題があるので注意してください。
- 通信速度が遅い
- 運営会社が怪しい
- 個人情報の漏洩
- 中国当局にバレるリスクが高い
ご存じない方もいると思うので説明しますが、VPNサーバーの運用は簡単ではなくコストがかかります。
そのためきちんとした企業が運営しているのが一般的で、無料で提供しているものはどうやって運営しているのか疑問が残ります。
過去には集めた情報(メールアドレス)を売買していた噂(本当かは知りません)もありました。
また、中国側から開示を求められたときに、バレるリスクもあるので注意しましょう。
有料VPNはノーログポリシーを基本としていて、ログを残さないので誰が何をしたかわからないようになっています。
VPNは中国では認可されていません。(実際はグレーゾーンです)
もし何かあった時に無料VPNを使うと、身バレして罰則などのリスクもあるので覚えておいてください。
中国で使えるおすすめVPN
ここまで中国でインターネットが使えない理由と、VPNを使ってネットをする要点について説明しました。
実際に、中国で使えるVPNを紹介します。
MillenVPN
日本の企業が運営しているVPNで、現時点では中国でかなり快適に使えているおすすめVPNです。
一番の特徴はコスパの高さで、料金に関しては他のVPNに比べると圧倒的に安いです。
2年プラン | 396円/月 |
1年プラン | 594円/月 |
1カ月プラン | 1,496円/月 |
無料で使えるオプションなので、追加料金の心配などはありません。
MillenVPNはここ数年で知名度が上がっているので、今後、もしかしたら中国当局の規制を受けるかもしれません。
ですが日本企業が運営しているので、サポートなどは安心です。
30日間返金保証があるので、とりあえず中国で繋がるかだけ試したい人でも安心して利用できます。
SUIKA(スイカ)VPN
日本企業が運営しているVPNで、中国での接続も問題なくできるおすすめのVPNです。
2年 | 799円/月 |
1年 | 853円/月 |
6カ月 | 899円/月 |
3カ月 | 953円/月 |
1カ月 | 998円/月 |
同時接続数が50台とかなり多いことと、日本語サポートがあるのが特徴です。
料金に関しては日本企業運営のMillenVPNより高いですが、実績があるのでどちらを選んでも問題ないと思います。
30日間無料キャンセルがあるので、まずは1度接続して試すのもおすすめです。
UCSS
VPNサービスを知っている方でも聞きなれない方もいると思いますが、中国に特化したVPNとして実績があります。
運営会社は韓国を本拠地としている企業で、Shadowsocksと呼ばれる中国のネット規制回避に使われてるプロキシサーバーを専門としています。
12ヵ月 | 108ドル〜 |
3カ月 | 36ドル〜 |
この他にもカスタムオーダーなどがあります。
価格に関しては安くはありませんが、中国で使えるVPNとしての実績はあるので安心です。
ただサポートなどは日本語対応していないのと、返金保証がないのがネックです。
サービスは問題ないので、他のVPNで接続できない時に試してみてください。
カベネコVPN
日本企業が運営していて、利用者も増えているVPNサービスです。
料金が安いのが魅力的ですが、しっかりと中国の規制にも対応しています。
中国からの申込もできるので、渡航前に設定を忘れた人にもおすすめ。
1ヵ月 | 880円/月 |
デメリットは設定が難しく、初心者の人は苦労するかもしれません。
大手のNordVPNやExpressVPNはアプリが使いやすいので、この点ではちょっとマイナスに感じるかもしれませんね。
無料お試し期間が2週間なので、とりあえず接続できるか試すのもありです。
12VPN
中国のネット規制にも強いVPNとして、昔から人気があるサービスです。
通信速度やアプリの使いやすさなども優秀で、使っている日本人も多かったのでおすすめで紹介されています。
ただ最近はあまり使う人が減ってきて、昔ほどの勢いはなくなっています。
1ヵ月 | 4.2ドル/月 |
チャットは日本語も対応していますが、サポートはまだ非対応なので日本企業の方が安心です。
海外サービスでも良いと思っているなら、候補の1つにしてもよいVPNサービスです。
無料お試し期間が2週間なので、他のサービスと比較するとちょっと落ちる印象です
良之助VPN
そこまで有名ではないのですが、中国でも接続確認ができているVPNサービスです。
プランが柔軟で、短期の旅行者から長期の駐在員まで誰でも使いやすいです。
サポートも日本語対応なので、困った時でも言葉が通じるのは助かります。
1ヵ月 | 850円〜/月 |
通信速度はそこまで速くないので、動画閲覧を考えているなら他サービスと比較しましょう。
今は日本企業運営のVPNが増えているので、その中の選択肢の1つとして検討してみてください。
無料お試し期間が1週間なので、中国で試すにはもう少し長い期間が欲しい印象です。
ExpressVPN
通信速度が速く、運営歴も長い大手VPNサービスとして中国での利用もおすすめです。
快適な通信速度なので、TverやNetflixなどの動画配信サービスを視聴する人や、ネットショッピングをする人など、どんな人にもおすすめできるVPNです。
料金は長期契約が割引になるのでお得です。
12ヵ月 | 8.32ドル/月 |
6カ月 | 9.99ドル/月 |
1カ月 | 12.95ドル/月 |
セキュリティや個人情報に関しては、最強クラスの強固さとノーログポリシーなので安心して利用できます。
また、サポートも日本語チャットなどができるようになったので、日本人ユーザーでも一層使いやすくなりました。
アプリの操作も簡単で、地域を選択して接続するだけです(5分もあれば終わります。)
30日間返金保証があるので、まずは使って見て判断することができます。
中国ではVPNは違法行為?
気になっている方も多いと思うのでお答えすると、中国ではVPNを厳しく取り締まりしています。
中国では政府が認めたインターネット回線以外は使えず、認可を受けていない海外のVPNは違法となってしまいます。
中国国内の一部コンテンツだけになります。
なぜ、これほどまでにインターネットを規制しているかというと目的があります。
- ネット上での中国政府に対する批判への対策
- 自国の通信を発展させるため
中国では若者を中心にインターネットリテラシーの高い人が多いです。
こうした人たちからの批判を防ぐとともに、ネット操作をして中国政府で監視できるようにするのが目的です。
ですので、SNSでの批判的な書き込みなどをしなければ、特に摘発されたなどの事例はないのでVPNを使っても問題ない状況です。
というか、中国在住の日本人でVPNを使っていない人はかなり少ないと思います。
今回、紹介したVPNであれば中国でも快適に使えます。