ミクラミヤマに会いに行こう!
神津島編

魔琴



皆様、こんにちは。魔琴と申します。通常、ボ〜ズが基本の“へっぽこ採集者”です。
今回は東京都の離島・神津島に行ってきました。神津島は3度目なのですが、相変わらず初心者の域を脱する事ができません・・・。それでも、初心者採集記として少しでも雰囲気が伝わればと思います。





2006年5月12日(金)へっぽこ遠征in伊豆諸島(1日目)
東京都・神津島  晴れ 17℃





神津島
神津島

実は2週間前にもミヤマ☆仮面さんと訪れている神津島であったが、気になる点が幾つかあったので今一度、足を運んでみる事にした。ミクラミヤマの発生時期は5月ゴールデンウィークがピークらしい。今回はそれより多少遅いかも知れないが、いつもながらのマイペースに行きたいと思う。
はたして今回、ミクラミヤマに出会う事はできるのであろうか?





竹芝桟橋にてジェットフォイル(虹)に乗る
竹芝桟橋にてジェットフォイル(虹)に乗る

神津島に行く為に、竹芝桟橋よりジェットフォイルに乗り込む。
天候はあまり良くないので気になっていたが、案の定“条件付出航”となった。すでに利島は“欠航”になっており、立ち寄らない事になっている。大島までは確実に行く様であるが、その先の新島・式根島・神津島は海の状況が悪い場合、大島まで戻る事になる。・・・当然そうなって欲しくない。





荒れる海!
荒れる海!

竹芝桟橋を出航さえすれば「何とかなるだろう」と思っていたが、大島を出た辺りから急に雲行きが怪しくなり、波が高くなり始めた。昨年ジェットフォイルに乗った時は、海が穏やかだったので問題なかったが、今回は強い横波が船体に打ち付けるのが良く分かる。その度に船体は左右に大きく寄れ、いつしか船酔い気味になってきた。・・・無事に神津島まで行ってくれるのであろうか?





間もなく神津島
間もなく神津島

それでも何とか新島・式根島とジェットフォイルは進んでいく。
・・・すると有り難い事に、今まで荒れていた海は穏やかになって、晴れ間も出てきた。そして神津島に着く頃には、今までの荒れ具合が嘘の様に海は静寂を取り戻していた。今までの流れだと“悪い方向に行く流れ”であったが、今回は良い方向に転んでくれた。やはり神津島は特別な島だ!“神津島の神々”に感謝したい。





機動力は原付
機動力は原付

まず、山に向かう為の機動力としてレンタバイク屋へ行く。今回も“晴れている”ので原付を使用。神津島は、やはり原付でなくては雰囲気が出ない。レンタバイク屋から山に向かう途中、風を切るあまりの気持ちの良さに、日常生活のストレスも忘れテンションが上がる!





最高の林道
最高の林道

林道は晴れていて気温も上がっており、採集条件としては非常に良いと思われる。前回4月の後半にミヤマ☆仮面さんとミクラミヤマ♂を採集した時以上に気温も高く、“これで居ない方がおかしい”と感じるほど条件は最高だと感じる。とにかく時間がもったいないので、神津ストアで買った弁当を1分で平らげ探索を開始する。





オカガトカゲ
オカガトカゲ

条件が良いと思われる理由のひとつに林道に多くの生物が出ている事が挙げられる。「カナヘビ」や伊豆諸島特産?の「オカダトカゲ」の個体数が非常に多く、狭い林道を原付で流すと道端に居る個体がカサカサと逃げ出す。





神津島産・ミクラミヤマ♂
神津島産・ミクラミヤマ♂

そして程なくして、道端に何やら黒い物体が歩いているのに気が付いた。まさかと思ったが、いきなりミクラミヤマ♂が歩いている!条件は良いと言っても、流石にいきなりの確認に至るとは思わなかった。“へっぽこ採集記”らしからぬスタートになった。とりあえず今日の内容として、何とか形にはなったとそれなりに安心した。





奇跡の黄紋型!
奇跡の黄紋型!

ミクラミヤマ♂確認後、原付で走り始めて間もなく、道に歩いている物体が居た。「また居たか!?」と驚いたが、ツチハンミョウだった。「まぁそんな簡単には行かないだろう」と思い、気を取り直し原付を走らせようと思うと・・・・・???更にその目の前に、何か歩いている物体がまたしても目に入った。「またツチハンミョウだろう・・・」と思いながらも近付いてみると、何と2頭目のミクラミヤマ♂であった。
・・・しかも様子が変である。良く見ると前翅の色がちょっと違う。“へっぽこ”にとって絶対にありえないと思っていた“黄紋型”であった。
・・・正直な所、信じられなかった。価値的なものは良く分からないが“簡単には見付けられない”と聞いていたので、暫し呆然としてしまった。そうこうしている内に“黄紋型”は林道脇の茂みに達する勢いだったので、数枚画像を押さえる。
・・・何だか本当に有り難い気持ちになった。





草原にもいる!
草原にもいる!

早い段階で2頭、しかも“黄紋型”を確認した事で気分的には、かなり達成感があった。そこで今まで確認していなかった場所へ移動してみる事にした。自分の“へっぽこ採集”は数を採ると言う訳ではないので、ミクラミヤマがどの様な場所で活動しているかが気になっていた。結果として採れなかったとしても自分なりの調査が出来ればそれで構わないはずだった。しかし、どういう訳だか移動した場所には別のミクラミヤマ♂の個体が現れた。





ちょっと赤い?
ちょっと赤い?

今回は本当に条件が良いのか、各所でミクラミヤマが確認できる。その中には前胸部が“赤っぽい”個体もいる。・・・それにしても、やはり確認できるのは♂ばかりで♀は一向に見つける事が出来ない。単なる“へっぽこ”というのが理由であるが、ミクラミヤマ♂と違って♀はあまり歩き回らないのだろうか?様々な説があるので、出来るだけ可能性を求めて♀を探してみたい。





ミクラミヤマよ、どこへ行く?
ミクラミヤマよ、どこへ行く?

日が傾き始め、気が付くと時計はレンタバイク返却の時間に迫っていた。気温も10℃近くまで下がってきて寒い。状況から見て「この寒さでは流石に出てこないだろう」と感じて、村に戻るべく車が頻繁に通る道に出た所、こんな所までミクラミヤマ♂は旅をしていた。日中の活動条件さえ整っていればかなりの広範囲まで歩いて行く様である。




美しい神津島のサンセット
美しい神津島のサンセット

レンタバイクを返却し宿に戻る。宿の部屋はおそらく昨年と同じだと思う。窓から見えるサンセットも昨年と全く同じである。昨年は異例の寒気が日本列島に流れ込んでいたので、晴れていても異常なほど寒かったが、今日は全てにおいて最高な条件だったと思う。自分の採集記は殆どが“ハズレ”に近いが、今回の様に偶に良い時(自己判断)もある。“偶に採れる”からこそ、その時の感動が大きい。

成績ミクラミヤマ♂×7


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