2005年7月9日(土)へっぽこ遠征in対馬(2日目)
長崎県・対馬  雨 26℃





対馬は「海と山」の島
対馬は「海と山」の島

対馬遠征、二日目の朝。
昨晩は雨音で何度か目が覚めるほど強烈な雨だった。ラジオで朝のニュースを聞いていると、対馬含む北九州地区は深刻な水害が出ている様だ。トラップを仕掛けた林道など、地盤が緩んでいる可能性が高いので注意が必要だ。
移動中、車外の風景に目をやると対馬の道は深い山の尾根沿いを走ったり、海岸線を走ったりと「山と海」の島という印象を受ける。自然豊かな美しい島である。





雰囲気満点!
雰囲気満点!

車を走らせていると途中、「ツシマヤマネコ」に関する看板を目にする。その名の通り、対馬のみに生息している野生の山猫(夜行性)で、現在は北部に70頭ほどしか生息していないらしい。北部の山間部では夜間、交通事故での犠牲も多いらしく、その少ない種を守る為に至る所に看板が設置してある。叶うものなら観てみたいと思っていたが、クワガタ同様に出会うチャンスは無かった・・・。





初の来訪者
初の来訪者

対馬は離島といってもかなり広い。
車でかなりの距離を走りながらトラップを見回る。今までもフルーツトラップで実績が全く無いので、仕掛けている場所に自信が持てない。それでもトラップを見回る際は不安と期待の中で確認する。このトラップもそんな感じの中、確認してみるとカナブンが付いていた。クワガタでは無いので少々複雑な思いではあるが、カナブンが付いているという事はポジティブに捉えれば“効果”が出始めているのかもしれない。地味であるが前進はしている様である。





ツシマカブリモドキ
ツシマカブリモドキ

トラップの確認及び新規設置を行っていく内に日も暮れてきた。せっかくなので外灯周りも行ってみる事にした。すると、ある外灯でマイマイカブリに似た虫が居たので懐中電灯を当て確認してみる。ツシマカブリモドキであった。本土で見かける個体よりも色鮮やかで美しい。暫くすると草むらに消えていった。
結局、外灯下ではノコ♂の亡骸の確認のみであった・・・。





トラップに来ているツシマヒラタ
トラップに来ているツシマヒラタ

ある程度トラップ&外灯確認も行い、時計を見ると23時を回っている。そこでまだ確認してなかった、昨日ツシマヒラタが居た周辺に仕掛けたトラップを確認しに行く事にした。
元々自信が無いだけに、あまり過剰な期待はせずに懐中電灯を当ててみる。
すると黒くて大きな塊がトラップに付いている!!!・・・正直焦った。とりあえず一度、懐中電灯のスイッチを切り気持ちの準備をする事にした。しかし、それがクワガタである事は確信していた。ただ、今までの流れでは“あり得ない”状況だったので、その光景に戸惑っていた・・・。
深呼吸し、意を決して懐中電灯を照らしてみる。

そこには無数のツシマヒラタがトラップに集っていた。





ナイスショット!?
ナイスショット!?

まさか“へっぽこトラップ”に数頭のクワガタが集まるとは思っていなかっただけに、非常に興奮した。と言うか、頭の中が真っ白になった・・・。
上記トラップの逆サイドを観ると、これまたツシマヒラタ♂がトラップに張り付いている。フルーツトラップを行う際に、一番得たかった“自前トラップを抱きかかえる画像”であった。他の個体が光を嫌い逃げ回る中で、悠々とトラップを楽しんでいる個体に恐れ入った。本当は樹液を吸うツシマヒラタを確認したかったが、樹液にはコクワやスジしか集まっていなかった。





ツシマヒラタ 71ミリ
ツシマヒラタ 71ミリ

結局このトラップにツシマヒラタ♂×5 ♀×1が集まっていた。中でも一番大きな個体をノギスで計ってみると71ミリの個体であった。ギネスサイズは遥か先なのであろうが、私にとっては無限の大きさに感じる。




他に仕掛けた数箇所のトラップはあまり成果が出なかったが、トラップの状態や仕掛ける場所で違いがハッキリと出る様であった。本来であれば、今回ツシマヒラタが集まった様な場所を数多く見極めなければならないが、“へっぽこ”である私にはこれでも満足出来るものであった。
レンタカーの「走行距離メーター」を見ると1日で350km走っていた。

成績ツシマヒラタ♂×6 ×1 スジ♂×2 ♀×1 コクワ♂×1 ♀×1
(最終日に、全てリリース)

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